重い鉄を運ぶ機械。電流を流すと…？　電流を止めると…？　この機械、電流を流すと磁石（じしゃく）になる電磁石の力を利用しています。ではもしかして、この電磁石も、もっと強くできるのでしょうか。すると…、「強くできるん？　調べテミルン！」と、ふしぎモンスターのテミルンが現れました。身のまわりのふしぎ、どうしたら確かめられる？　予想通りなら、どうなるはず？

鉄しんに導線をまいた電磁石（でんじしゃく）は、電流を流すと…？　止めると？　重い鉄を運ぶ機械も、電流を流すと…？　中を見てみると、大きな鉄しんに導線がまいてありました。電磁石です。電磁石を強くするには、どうすればいいのでしょう。今日は、福島県福島市立森合（もりあい）小学校のみんなといっしょに考えていきます。

電磁石（でんじしゃく）を強くするには、どうしたらいいと思いますか。「予想しテミルン！」。まず、「鉄しんを大きくすればいいと思いました」という意見。「ゴミを取ってる電磁石はデカかったので、この電磁石も大きくすれば、はたらきが大きくなると思う」と言います。「そうか！　機械の鉄しん、大きかったもんね」とテミルン。だから、鉄しんを大きくすれば電磁石は強くなるはず、という予想です。

そのほかの予想で多かったのは、導線が関係しているというもの。まずは、導線の『まき方』に注目した予想。『導線を密集（みっしゅう）させる』とあります。「ギュっとたくさん導線があると、そこの部分にたくさん電流が集中して集まるから、そのほうが力が強くなると思います」と言いました。導線が集まっているほど、電磁石（でんじしゃく）が強くなるはずと考えたのです。

続いては、『まく回数』に注目した予想。「もっとまく量を多くしたら、電流が流れる量も多くなって強くなるんじゃないかと思いました」と言います。導線をぐるぐるまけばまくほど電磁石（でんじしゃく）が強くなるはず、という考えです。

３つめは、導線の『太さ』に注目した予想です。「せまいと電流が流れるところが細いので少ししか通らないと思うけど、太いと電流が流れる量が多くなるので、電磁石（でんじしゃく）の力が強くなると思いました」。導線を太くすれば電磁石が強くなるはず、と考えたのです。導線の３つの予想に共通しているのは…、どれも、電流をたくさん流せば電磁石が強くなるはずと考えたこと。ほかにもいろいろな予想が出ました。「ぼくのお気に入りは、導線の『まき方』と『太さ』が電磁石を強くするという予想！」とテミルン。では、どうやって調べたらこの予想を確かめられるのでしょう。「調べ方、考えテミルン！」。

導線の「まき方」で強くできると予想したグループの調べ方は？ 「導線を何回もまいてギュッと密集（みっしゅう）させてまくのと、ゆるーく少ない回数でまくという２つのコイルを作って、強いほうにはクリップがたくさんつく」という調べ方を考えました。比べるのは、きっちりまいたコイルと、ゆる～くまいたコイルです。きっちりまいたほうが強くなるはず、という考えですね。「あれ？　でも、まき方とまく回数、どちらも変えていいの？！」とテミルン。

一方、導線を「太く」したら強くなると予想したグループ。「太い導線を100回まいて、クリップがどのくらいつくか調べます」。「細い導線も同じようにつないで、クリップがどれくらいつくかを調べます」。実験で気をつけることは何でしょう。「同じにするところは100回導線をまくところと、乾電池（かんでんち）１個という条件」。確かめたいのは、導線の太さによるちがい。だからそれ以外は同じにして調べます。ほかにもいろいろな調べ方が出ました。「電池やコイルの数…。どの調べ方もおいしそう！　もぐもぐもぐ…」。みんなの調べ方を食べて「うまーい！」と喜ぶテミルン。「ぼくも調べたくなっちゃった～！」。

テミルンなら、どうやって調べる？ 「ぼくは、導線の『まく回数』を増やしたら電磁石（でんじしゃく）が強くなると思う！」とテミルン。「だから比べるのは、100回まきのコイルと200回まきのコイル。実験道具を用意して、100回まきコイルと200回まきコイルを作る。これで準備OK！」。すると、「あれ？　100回まきの導線があまった。うーん。導線の長さもそろえよ～。切っちゃえ！」。テミルンはあまった導線を切ってしまいました。「よーし、これで電流を流して強さを比べてみる！」。これ、だいじょうぶ？　変えたのは、導線の『まく回数』だけ…？ 「これじゃだめなの？　みんな、考えテミルン！」。