(オープニングテーマ)
今日のテーマは、茨城県。茨城県は北関東(きたかんとう)の海がわにあり、人口はおよそ291万、県庁所在地は水戸市です。茨城県を知るキーワードはこの三つ。「偕楽園(かいらくえん)」、「筑波(つくば)宇宙(うちゅう)センター」、「メロン」です。日本三公園の一つといわれる偕楽園は、今からおよそ170年前、この地をおさめた徳川斉昭(とくがわ・なりあき)が作りました。13ヘクタールの園内にはおよそ100種類(しゅるい)の梅(うめ)が3000本以上植えられていて、梅の花のシーズンには多くの人でにぎわいます。
日本の宇宙開発の中心、筑波宇宙センター。ロケットなどを開発する研究施設(しせつ)が集まっています。無(む)重力の状態(じょうたい)を再現(さいげん)した実験(じっけん)などが宇宙船の開発に生かされます。茨城県は日本一のメロンの産地(さんち)。とくに南東部は土地や気候(きこう)がメロンのさいばいにてきしています。メロンの皮のひびは、中身の成長(せいちょう)に皮が追いつかなくてできたもの。ひびがきれいに入ったメロンは味もいいといいます。そしてもう一つ、茨城県で有名なものが…。
みえるくんがやってきたのは、水戸市。さっそく納豆(なっとう)屋さんを見つけて入っていきました。“水戸納豆”の名で知られる茨城県の納豆。なかでも、わらでできた入れ物「わらつと」に入った納豆がおみやげとして有名です。水戸納豆が有名になるきっかけを作ったのは、今から120年以上前、この店を開いた笹沼清左衛門(せいざえもん)だといわれています。店を開いた年、鉄道の水戸線が開通。水戸駅で納豆を売ったところ大当たり。観光(かんこう)客がおみやげに買ったので、水戸の納豆が有名になったのです。
納豆作りは大豆を水であらうことから始まります。あらった大豆はひとばん水にひたします。水温によって大豆の水のすい方がかわるため、季節(きせつ)によってひたす時間をかえます。おいしい納豆を作る第一歩です。つづいて、水をすった大豆を圧力釜(あつりょくがま)で1時間半むします。むしあがった大豆に「納豆菌(きん)」をかけます。納豆菌は酵素(こうそ)を出して大豆を分解(ぶんかい)。おいしさのもとになるグルタミン酸(さん)や、体にいいビタミンB2を作ります。これを「発酵(はっこう)」といいます。
納豆菌(きん)をふりかけた大豆を容器(ようき)につめていきます。納豆菌がいちばん活発に活動するのがおよそ40℃。さめてしまうとおいしい納豆はできません。容器につめた大豆を醗酵(はっこう)室に入れます。醗酵室の温度と湿度(しつど)はコンピューターで管理(かんり)され、納豆菌が活動しやすい42℃、湿度90%にたもたれます。納豆菌をふりかけた大豆を醗酵室に入れて20時間。できぐあいをチェックします。このあと、さらに2、3日冷蔵(れいぞう)庫で熟成(じゅくせい)させて出荷します。
水戸市から北へ20kmの常陸大宮(ひたちおおみや)市。みえるくんがたずねたのは、農家の助川丑次(すけがわ・うしつぐ)さんです。助川さんが作っていたのは、わらの入れ物「わらつと」です。稲(いな)わらは、いつも自分の田んぼで育てたものを使っています。このわらの中に、大豆を納豆にかえる納豆菌(きん)がたくさんすんでいるのだそうです。
朝5時半。気温はマイナス7℃。助川さんの納豆作りが始まりました。ひとばん水につけておいた大豆を釜(かま)に入れてにます。にているあいだは、釜の前からはなれることはありません。豆をにること8時間。にえた大豆をわらつとにつめていきます。そして、わらつとにつめた大豆をひとまとめにして、電気毛布(もうふ)にくるみます。納豆菌が活動しやすい温度にたもつためのくふうです。
24時間たちました。昔ながらの、わらで作られた納豆のできあがりです。助川さん、近所の人をまねいて、できた納豆をふるまうことにしました。このあたりの農家では、みんな納豆を手作りしていました。助川さんがこの納豆を作り始めたのは20年ほど前。子どものころに食べた納豆の味がわすれられなかったからです。近所の人たちも、おいしい助川さんの納豆を楽しみにしていて、“昔ながらの味”をよろこんでくれるそうです。
チーズちゃんの「都道府県クイズ」! 「コケコッコー!」となくニワトリのような形の都道府県、どこだかわかるかな? ヒント1.阪神甲子園(はんしんこうしえん)球場がある。ヒント2.そうめんの生産量(せいさんりょう)日本一。ヒント3.世界最長(さいちょう)のつり橋、明石海峡(あかしかいきょう)大橋がある。答えは…、兵庫県でした。兵庫県は、近畿(きんき)地方の西のはしにあります。
世界遺産(いさん)、姫路城(ひめじじょう)。その美しさから「白鷺(しらさぎ)城」ともよばれます。江戸時代の天守閣(てんしゅかく)が今ものこる数少ない城(しろ)の一つです。この城には、敵(てき)をよせつけない数々のしかけがあります。かべにあけられたあなは、鉄砲(てっぽう)や弓矢をうつためのもの。まがりくねってつづく城内のせまい道は、敵がなかなか天守閣にたどり着けないようにするくふうです。姫路城は戦(いくさ)のたえなかった武士(ぶし)の時代を今につたえる貴重(きちょう)なお城です。