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scene 01古い建物について勉強している?
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「あ~いい天気。散歩(さんぽ)びよりだなぁ」。ハジメとズビが歩いていると、ズビが何か見つけました。「なんだか、子どもたちが集まっているぞ?」。聞いてみると、まちにある古い建物(たてもの)についてみんなで勉強しているのだそうです。みんなが見ていたのは、石をつみ上げてできている「石ぐら」という建物。130年前に作られたもので、食料(しょくりょう)や衣服(いふく)など大切なものがしまわれていました。「外から火が来てももえないので石を使っています。とびらががんじょうなのは、荷物がとられないように」。説明(せつめい)しているのは、建築士(けんちくし)の堀内(ほりうち)さんです。

scene 02古い建物を守る活動
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建築士(けんちくし)は、建物(たてもの)のデザインを考えて、作る人たち。堀内さんは、それだけではなく、ほかの建築士たちと「建物ほぞん会」を作って、古い建物を守る活動もしています。建築士の専門知識(せんもんちしき)やぎじゅつを生かして、建物がくずれてしまわないかけんさしたり、こわれそうなところを補強(ほきょう)して修理(しゅうり)したりしています。さらに、まちの人や子どもたちに古い建物のことを知ってもらいたいと、建物のれきしなどについて教える活動もしているのです。

scene 0385年前、90年前の建物が
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堀内さんによると、このまちには石ぐらのほかにも古い建物(たてもの)がいろいろあるそうです。たとえば、川にかかる大きな橋。作られたのは85年前。当時の写真とくらべてみると、昔とかわらずにのこっていることがわかります。そして、90年前にたてられた警察署(けいさつしょ)。これも、当時とほとんどかわっていません。堀内さんたちに、その建物の中を案内(あんない)してもらいました。すると…、「あれ? ここって、もしかして!」とズビ。そう。この建物は、まちの公共(こうきょう)しせつを調べたときにおとずれた『ふれあいアートセンター』。まちの人たちが交流を深める公共しせつになっていました。

scene 04まちの人に使ってもらう工夫
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実は、この建物(たてもの)をまちの人たちに使ってもらおうと考えたのは、堀内さんたち建物ほぞん会でした。「古い建物をのこしていくためには、まちの人に利用(りよう)してもらいながら、生かし方をみんなで考えていくひつようがある」と、建物ほぞん会の伊藤さん。さっきの石ぐらも、演奏(えんそう)会を行う会場として利用されるなど、古い建物の活用に取り組んでいます。「マチの人に使ってもらう工夫(くふう)をすることで、古い建物をのこしていくことができるんだなぁ」とズビ。

scene 05なぜ古い建物をのこそうとしているの?
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「ところで、なんで古い建物(たてもの)をのこしていこうとしているんだ?」とズビ。その意味をさぐるために、建物ほぞん会がやっているイベントにさんかさせてもらいました。まちの人たちといっしょに古い建物をめぐる「まち歩き」です。まずやってきたのは、りっぱなとびらの上に、きれいなかざりのあるガラスまどのある建物。中へ入ってみると…。「うわぁ、なんだこれ。すごいなぁ!」とハジメ。広々としたゆか一面に大きなきかいがならんでいます。ここは、およそ90年前にたてられた浄水場(じょうすいじょう)のポンプ室とのこと。まちじゅうの家庭に水を運ぶ大切な場所だったそうです。

scene 06人々の思いやれきしがつまっていた
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まちがにぎやかになって人口がふえはじめると、たくさんの水がひつようになりました。そこでできたのがこの浄水場(じょうすいじょう)です。ここにあるポンプが大かつやくして、まちじゅうに水を運んでいたのです。大きくりっぱな浄水場はまちの人たちのじまんのしせつで、まちの活気を表す建物(たてもの)だったそうです。当時、この浄水場ではたらいていた中山さんに聞きました。「毎日、職員(しょくいん)そろって場内や部屋の中をみがいていました。昔と何もかわらずしせつがのこっているので、このままつづけて、いじしていってほしいと思います」。

scene 07建物が昔のことを教えてくれる
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次にやってきたのは、何もない空き地? ちょっとだけ古いものがのこっているそうなのですが…。よく見ると、道路とのさかい目にレンガが。「今は空き地だけど、昔は銀行だった」と堀内さんが写真を見せました。レンガづくりのりっぱな建物(たてもの)だったのですが、使われなくなってとりこわされてしまったそうです。「もしかしたら、みんなのおじいちゃん、おばあちゃんもここにお金をあずけに来たかもしれない。そういう昔のことを、建物がのこっていれば今でも知ることができる。だから、昔のことを今の人や将来(しょうらい)の人につたえてくれる建物がのこってくれるといいなと思います」(堀内さん)。

scene 08まちのくらしは昔からつながっている
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わたしたちの知らない昔の人たちのくらしが、古い建物(たてもの)からわかるんですね。「昔のくらしがあって、今のわたしたちのくらしがある。それが未来(みらい)にもつながっていく。古い建物をのこすことはとても大事なことだと思って、わたしたちは活動しています」(堀内さん)とのことでした。「マチのくらしは、昔からのつながりでできている。そのことをつたえていくために、古い建物をのこしているんだなぁ」とズビ。

scene 09昔から今に、そして未来につたえるために
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部屋にもどったハジメは、今日調べたことをイラストにまとめることにしました。「よーし、かくぞ!」。そして…、「できた!」。まちにはたくさんの古い建物(たてもの)がのこっていて、それを守っていくために活動する人たちがいました。古い建物には、まちのれきしや人々の思いがつまっています。昔のくらしがあって、今のくらしがある。昔から今に、そして未来(みらい)に、このまちのくらしをつたえていくために、古い建物を守りつづけているのです。「オイラの星の建物も、未来までのこせればいいなぁ。さっそく、星に送るぞ!」とズビ。

scene 10星に「建物ほぞん会」ができた!
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ズビがイラストを星に送ります。すると…、星に「建物(たてもの)ほぞん会」ができました。「未来(みらい)まで大切にのこしていこう!」「オーッ!」と、星の人たちもよろこんでいます。すると、ハジメが急に部屋のそうじを始めました。「ぼくのすむこのアパートも、未来までのこすためには大事に使わないとな。あの有名なマンガ家ハジメ大先生がすむ“ハジメ荘(そう)”なんて! ハハハ!」とまいあがっているハジメ。「それはちょっとちがう気がするぞ…」とつぶやくズビでした。

コノマチ☆リサーチ
どうして“むかしのモノ”が大切にされるんだ?
古い建物を保存する人たちの活動を知ったズビ。地域に残る古い建物は、なぜ大切に保存されているのか。そこに込められたまちの人々の思いや意味を学ぶ。

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