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scene 01雄大な地形、豊かな海
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噴火音とともに赤い溶岩を噴き上げるのは、今も活発に噴煙を上げる、鹿児島県の桜島。ほかにも熊本県の阿蘇山(あそさん)や、宮崎・鹿児島県の霧島山(きりしまやま)など、火山が多く存在するのが九州地方。九州地方は、日本列島の南西に位置しています。実は、奄美大島や沖縄なども含めて九州地方といいます。端から端までの距離は、南北1000km以上にも及びます。火山によって生み出された雄大な地形や、暖かい海流に育まれたサンゴ礁の海があります。

scene 02外国からの旅客船の寄港地
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そんな九州地方には、外国から船がたくさんやってきます。船は、レストランや豪華な客室を備えて世界を巡る大型の旅客船、クルーズ船です。乗っているのは観光客。日本の港で、外国のクルーズ船の寄港回数上位7位までが、すべて九州地方にあります。こんなに大勢の人が、一体どこへ、何を見に行くのでしょう。そこで今回の疑問、『なぜ九州地方には外国の船がたくさん来るの?』。

scene 03クルーズ船寄港回数日本一の博多港
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福岡県にある博多(はかた)港。外国の会社が運航するクルーズ船の寄港回数が、日本でいちばん多い港です。その回数は一年間に300回を超えます。大きい船の場合、一回におよそ5000人ものお客さんを乗せてきます。長崎県の対馬(つしま)では韓国からの観光客がいっぱい! 対馬の港から対岸に見えるのは、お隣の国韓国のプサンという都市です。ずいぶん近くに見えますね。なぜこんなに外国から九州に人がやってくるのか。その「位置」という見方から考えてみましょう。

scene 04外国との海の玄関口
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九州地方の最北端にある対馬。韓国のプサンとの距離は、およそ50km。韓国から、高速船で1時間ほどで来ることができます。九州地方全体を見てみると、中国や韓国がある大陸ととても近い位置にあります。距離が近いから、船で人がたくさん来ます。九州地方は、外国との海の玄関口なのです。では、観光目的の人たちは何をめざしてやってくるのでしょう。次は、九州地方の「自然環境」の見方から考えてみましょう。

scene 05大小の島々、広い海、多種多様な生き物
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たくさんの島がある九州地方。その数、およそ150あまり。大小の島々は、豊かで広い海に囲まれています。そしてその海には、驚くほどたくさんの生き物がいます。空を飛ぶように優雅に泳ぐのは、世界最大のエイ「マンタ」です。さらに、サンゴ礁や、そこで暮らす多種多様な生き物たち。なぜたくさんの生き物がいるのでしょう。

scene 06赤道付近からやってくる黒潮
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その秘密を握るのは、世界でも有数の海流「黒潮」です。赤道付近で暖められた海水が集まって生まれます。この黒潮は、もともと栄養分をほとんど含んでいません。それが、九州地方の入り組んだ地形にぶつかると、プランクトンが大発生して、栄養分をたくさん含んだ流れに変わります。そして、それを目当てに魚たちが次々と集まってきます。だからこんなにたくさんの生き物が見られるのです。外国人がたくさん来る理由の一つは、こうした豊かな海があるからなんですね。

scene 07火山の恵み――温泉
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そして、外国の観光客を引きつけるもう一つの理由。それは、火山。九州地方には、今も活動を続ける火山がたくさんあります。火山を見にくる観光客も多いのです。九州や沖縄には、19の活火山があります。火山があるおかげで外国人からも人気なのが、温泉です。九州地方には、日本にある源泉のおよそ4割が集中していて、その数、9000を超えるといわれます。天然の地熱を利用した“砂蒸し温泉”もあります。黒潮が育んだ美しい海と、火山がもたらす温泉。そうした豊かな自然環境が、外国の人を引きつけるんですね。それ以外にも、人がたくさん来る理由があります。次は「火山地帯の農業」という見方で考えてみましょう。

scene 08水分を保ちにくい土地の特産品
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南九州一帯に広がる、シラス台地。これは、2万5千年前の大噴火のときに火山灰などが降り積もってできたものです。シラスは水分を保ちにくいという特性を持つので、農業には向いていません。しかし、それを逆に利用した特産品が生まれました。サツマイモです。水はけのいい土地でよく育つサツマイモ。17世紀ごろ、中国を経て海を渡って九州地方に伝わったといわれています。それ以来サツマイモは、南九州一帯で盛んに栽培されるようになりました。なかでも、鹿児島県の収穫量は日本一。そして、九州全体の生産量は、全国の半分以上を占めています。

scene 09鶏、豚、牛の出荷頭数が日本一
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もう一つ、観光客を引きつけるもの。それは、肉。阿蘇山のふもとに広がっている盆地は、火山の噴火で陥没した地形「カルデラ」です。カルデラには広大な牧草地帯が広がっています。ここで放牧されているのは、“赤牛”とよばれる肉牛。カルデラを走り回って育った赤牛の肉は、脂身が少なく、引き締まっておいしいのだそうです。ほかにも、地鶏や黒豚などの高級ブランド肉も観光客から人気です。なかでも鶏肉は、全国の出荷頭数のほぼ半分を占めています。九州地方は、鶏、豚、牛の出荷頭数が、すべて日本一なのです。気候が温暖だということもあって畜産が盛ん。おいしいお肉も、九州地方の人気の一つです。

scene 10九州で地熱発電が多いわけは?
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今回の疑問、「なぜ九州地方には外国の船がたくさん来るの?」。地理的な「位置」や、「自然環境」、「農業」の見方で考えると、その理由がわかりますね。観光目的以外で九州地方を訪れる外国人も多くいます。たとえば、大分県の八丁原(はっちょうばる)地熱発電所。外国から大勢の人が視察にやってきます。なぜ九州で地熱発電が多いか。なぜそれを外国の人たちが見にくるのか。みんなで考えてみましょう。

10min.ボックス  地理
なぜ九州地方には外国の船がたくさん来るの?~九州地方~
今回の疑問は「なぜ九州地方には外国の船がたくさん来るの?」。博多港には、外国のクルーズ船が多く寄航するが、それはなぜなのか、「位置」などの「見方」をもとに探る。