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オープニング
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scene 01日本のおいしいお米!
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ココロ、トッキー、チズルが土鍋(どなべ)をかこんでいます。「ようし、開けるよ!」。チズルがふたを開けると、おいしそうなごはんがたきあがっていました。「おいしそう!」。みんなでおにぎりを作ります。「いただきまーす!」。「すっごくおいしい!」。「お米がふっくらしてるね!」。みんな次々におにぎりをほおばります。「あー、おなかいっぱい!」。「日本のお米、おいしくて気に入っちゃった。どこで作られているのか気になるなぁ。ファンファン!」とチズルがファンファンに聞きました。

scene 02かつては「不毛」の地だった場所で
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「このお米が作られているのは、福島県郡山(こおりやま)市。ゆたかな米どころとして有名なんだ」とファンファンが教えてくれました。しかしファンファンが見せた、今からおよそ150年前の郡山市内の地図には、「不毛(ふもう)」という文字があちこちに書かれています。不毛とは、「作物が育たないあれた土地」という意味です。「あれた土地がどうやってお米がたくさんとれる土地になったんだろう? よーし。今回は、ぼくが調査(ちょうさ)に行ってくるよ」とチズル。「よろしく! ファンファン!」。「りょうかい!」

scene 03田んぼの水はどこから来ている?
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やってきたのは福島県郡山市。広々とした田んぼに水が流れてきました。「こんなに水がゆたかなのに、昔はあれ地だったなんて信じられないなぁ。ファンファン、この水がどこから来ているのか知りたいな」とチズル。ファンファンが地図を見せました。「あ、大きな川がある」。阿武隈川(あぶくまがわ)です。「ここから水を引いているのかな?」。すると、「そうじゃないんだ」とファンファン。阿武隈川は田んぼより低い場所を流れているので、水を引いてくることはできないのです。「じゃあ…。あれ? 西のほうに大きな湖がある。ここからたくさんの水を引いてくることができるんじゃない?」。大正解(せいかい)!

scene 04猪苗代湖の水を引く「安積疏水」
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それは猪苗代湖(いなわしろこ)。郡山の町より300m高い所にある大きな湖です。今から150年前、ここから郡山の田んぼまで、全長130kmの用水路が作られました。「安積疏水(あさかそすい)」です。安積疏水にくわしい橋本さんに、どうやって作られたのか聞いてみました。「日本全国から来た人たちと郡山や周辺の人たち、全部合わせて、3年間で85万人の人たちが働きました」とのこと。「そんなに!」とびっくりするチズル。ココロとトッキーも、「それだけたくさんの人が集まって一体どんな努力や工夫があったのかなぁ」、「安積疏水ができるまでの歴史が知りたい!」と言います。「りょうかい! これを見て!」

scene 05すべてが手作業だった難工事
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安積疏水が完成したときにかかれた地図『安積疏水全図』。歩きにくい沼地(ぬまち)や深い森、さらにいくつもの山が連なるなか、用水路を通すのはとても大変でした。「手でほったり、荷物を運ぶのも人の力でやったりしていた。今みたいにブルドーザーやトラックがないから大変苦労しました」(橋本さん)。たくさんの人が加わって始まった工事。最初の難関(なんかん)は、田子沼(たごぬま)という沼地での工事でした。沼地の土はとてもやわらかく、作業中、どろの中にこしまでしずんでしまうほどでした。水路の形を作ってもすぐにくずれてしまい、2km作るのに半年以上かかったといいます。

scene 06いくつもの難関を乗りこえて
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次の難関(なんかん)は、山の中をほり進めるトンネル工事。山の土はとてもかたく、ほり進めるのはとてもむずかしかったのです。「ダイナマイトとかポンプとか、当時としては最新の技術(ぎじゅつ)を使いましたが、ほり終わるまで2年くらいかかりました」(橋本さん)。一日中ほっても1mしか進まない日が続き、たった600mほるのにおよそ2年もかかりました。深い谷をこえなければならない場所には、水を流すための橋を作りました。形は変わりましたが橋は今も使われています。いくつもの難関を乗りこえて、安積疏水は3年で完成しました。こうして、あれた土地にほうふな水をとどけることができたのです。

scene 07安積疏水の工事を実現させた中條政恒
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「むずかしい工事をみんなの力で乗りこえたんだなぁ」。感心するチズルが公園を歩いていくと…。「あれ? 大きな銅像(どうぞう)がある。だれなんだろう?」。市役所の大高(おおたか)さんに教えてもらいました。「地域(ちいき)の開拓(かいたく)の中心の一人、中條政恒(なかじょう・まさつね)です」。福島県の役人だった中條政恒は、あれ地をたがやし、ゆたかな土地にしようとがんばっていました。そのために何よりも大切なのは水でした。水路が必要だと国にうったえた中條政恒。その思いがとどき、国の工事として安積疏水の建設(けんせつ)が決定。全国から85万人が集まる大工事が実現(じつげん)したのです。

scene 08先人たちの努力がもたらしためぐみ
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土地をゆたかにしたいというねがいと、困難(こんなん)に負けない熱意が実を結んだ安積疏水。郡山のお米は、昔の人たちの努力がもたらしためぐみです。「猪苗代湖の水はきれいだし、おいしいお米を作るには水と土地と、あとはうで(笑)。今年も順調だから豊作(ほうさく)が期待できます」(米農家の古川さん)。

scene 09もっと調べてみよう!
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「ただいま!」。チズルがもどってきました。「水路と昔の人たちの努力で、土地がゆたかになったことがよくわかったよ!」とチズル。「ほかの地域(ちいき)でも、発展(はってん)するまでの深い歴史がありそうね」とトッキー。「地域の発展につくした人たちの話を聞いてみたいなぁ!」とココロも言います。「もっと調べてみよう!」とトッキー。「うん!」

よろしく!ファンファン
地域の発展につくす~用水路開発~
日本で有名な米どころ福島県郡山市の米作りを支える用水路「安積疏水」は、どのようにして開発されたのか、そこに人々のどんな努力があったのか調べる。

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