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オープニング
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(オープニングタイトル)

scene 01「高齢者」って何歳以上?
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「どうもー。公民なのに体育。岡崎体育で~す」とタイイク。「ダルマだけど公民。ダルさんです」とダルさん。「どうしてダルマ?」とタイイクが聞かれ、「かわいいからー!」とダルさん。「え? ごめん。ちょっと聞こえなかった。オレも年かなぁ」。「わざとらしい。じゃあ、お年寄りのタイイクくん。『高齢者』って、何歳以上指すか知ってる?」。「え、えーっ? は、80歳ぐらいでしょ?」とタイイク。すると、「もっと勉強しようなァ」とダルさんに言われてしまいました。「ということで、今日のテーマは『少子高齢化』だ」とダルさんが言いました。

scene 02日本の高齢化率は世界1位
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「少子高齢化」とは、少子化と高齢化が同時に起こっている状態です。少子化とは、生まれてくる子どもの数が減り、人口に占める子どもの割合が低くなること。主な原因は、共働きによる仕事と子育ての両立の難しさや、結婚年齢が高くなったことです。一方、高齢化とは人口に占める高齢者の割合が高まることで、高齢者とは65歳以上を指します。医療の進歩などにより平均寿命が伸びているためです。少子高齢化により、日本の人口は2010年から徐々に減り始め、2015年の高齢化率は26.6%。つまり、4人に1人はすでに高齢者となりました。今や日本の高齢化率は世界1位。この数値がいかに高いかがわかります。

scene 03子どもが減ってお年寄りが増えていくと?
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「そうか。日本は世界一高齢化が進んでいるのか…」と驚くタイイク。するとダルさんが、「驚くのはまだ早いぞ。これを見て」とグラフを見せました。このまま少子高齢化が進んだ場合、2060年の高齢化率はなんと38.1%になると予測されています。「でもそれって、長生きできる国ってことだよね。いいことじゃない?」とタイイク。しかしダルさんは、「でもね、子どもが減ってお年寄りが増えていくと、社会にいろいろな影響が出てくるんだ」と言います。「え? どんな?」。

scene 04高齢化率50%を超える夕張市
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北海道夕張(ゆうばり)市。かつては炭鉱の町として栄え、最盛期には11万人以上の人が暮らしていました。しかし、炭鉱の閉鎖で、働き手である若い世代が都市へと出ていき、人口が激減。現在では9千人を下回っています。町には高齢者が残る結果となり、急速に少子高齢化が進んでいます。2017年には、高齢化率が50%を超え、全国で最も高齢化が進んだ市となりました。その結果、深刻になったのが行政サービスの低下です。

scene 05財源不足による行政サービスの低下
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行政サービスとは、公共施設の運営管理や道路・公園の整備、ごみ処理など、役所が住民のために行うサービスのこと。財源は住民から納められた税金などです。夕張市では、働く若い世代が減ったことで、市に納められる税収が減ってしまいました。その結果、市営住宅の修繕すら満足に行えなくなっています。住み続けるのをあきらめ、出ていく住人も後を絶ちません。そのため、町には空き家が目立つようになりました。「人口が少しでも残っているのであれば、その人たちに一定の行政サービスを提供しなければならない。真摯に向き合ってやっていくしかないと思います」(鈴木直道市長)。

scene 06若い世代の負担が増えていく
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市の財源が少なく、十分な行政サービスが行えません。そのため、サービスに優先順位をつけるしかないのです。医療保険や年金保険など、高齢者の生活を支えるための費用をどうまかなうかも問題になっています。お金を負担する働く世代が少ないからです。そこで夕張市では、行政サービスを維持するため、思いきった財政支出の削減を行いました。公立の病院を減らしたり、公園や図書館を廃止したりしています。同じようなことは全国各地で起こり始めています。東京都の人口は2025年をピークに減少に転じ、高齢化が進むと予測されています。行政サービスや社会保障を維持するため、ますます若い世代の負担が増えていくかもしれないのです。

scene 07何かいい方法は…
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なんだかタイイクの元気がありません。「タイイク、どうした?」とダルさんに聞かれ、「ちょっと暗い気持ちになっちゃった。若い人が支えなきゃいけないのはわかるけど、ちょっと不公平な気もするし…。でも自分がお年寄りになったら支えてもらいたいし…」とタイイク。「だろう? だから、みんなで考えなくちゃいけないことなんだ」とダルさん。「何かいい手はないのかなぁ」。「知りたい?」。「もちろん」。「じゃあ、これを見て。ヒントになるかも!」とダルさんが言いました。

scene 08元気に働く高齢者
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神奈川県横浜市にあるパン屋さん。経営しているのは村上孝博(むらかみ・たかひろ)さん、68歳です。村上さんがパン屋をオープンさせたのは、63歳のとき。60歳で銀行を定年退職したときに、「まだ働ける。社会の役に立ちたい」と考え、職業訓練の講座に参加しました。そこでパン作りを学び、3年後に開業しました。実は村上さんのように、定年後に会社をつくって働く高齢者は年々増えています。2012年に起業した人のうち、2割以上が60歳以上でした。「若い人に支えてもらわなくても、逆に高齢者が若い人を支えてもいいと思う」(村上さん)。働く高齢者が増えていけば、若い世代の負担を少しでも減らしていけるかもしれません。

scene 09少子高齢社会が明るくなる工夫を考えてみよう
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「なるほどなぁ。確かに、お年寄りが元気で活躍できる社会っていいよね」とタイイク。「高齢者が元気なら、医療費なども下がるかもしれないよね」とダルさん。「それって、若い人にもメリットだよね」。「その通り! ただし、本当に助けを必要としている高齢者のことも忘れてはいけないよ。若い人とお年寄りが支え合う仕組みが大事なんだ」。「うんうんうん」。「ほかにも、少子高齢社会が明るくなる工夫を考えてみよう」とダルさんが言いました。タイイクも考えます。「若い人がお年寄りを助けると、お年寄りがポイントをくれるんだ、若い人に。ある程度貯まると、国から表彰してもらうとか…」。

アクティブ10 公民
少子高齢化で日本はどうなる?
少子高齢化による家庭や地域社会社会保障などへの影響を紹介し、自分たちの身の回りではどんな変化が予想されるかを考える。ピンチをチャンスに変えるアイディアはあるのか

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