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オープニング
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(オープニングタイトル)

scene 01憲法は何のためにある?
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「さっそくだけど、今日のテーマは、憲法!」とダルさんが言いました。「日本国憲法ですか。でもちょっとむずかしくない?」とタイイク。「日本という国を知るには、めちゃくちゃ重要なことなの!」とダルさん。「そうなの? そもそも憲法って何のためにあるの?」とタイイクが聞くと、「まずはそのあたりから見ていこう」とダルさんが言いました。

scene 02国のあり方を決める最高法規
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日本には日本国憲法、アメリカにはアメリカ合衆国憲法…。世界のほとんどの国に憲法があります。憲法は、その国のあり方を決める最高法規なのです。憲法がなかった時代、多くの国で王様のような君主が権力を持ち、国を治めていました。王様は気まぐれ。自分勝手にルールを変えたりするので、人々はとても苦しめられていました。18世紀のフランスもそんな国の一つでした。当時のフランス社会を描いた風刺画(ふうしが)を見ると、平民が貴族と聖職者を背負わされて歩いています。多くの民衆は特権階級の貴族たちから重い負担を強いられ、とても貧しい暮らしをしていました。

scene 03国民の権利とそれを守るための仕組みが書かれている
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同じ人間なのに平等に扱われないのはおかしい。不満を持った人々は、革命を起こして国王を倒しました。フランス革命です。そして、「人は生まれながらに自由で、平等な権利を持つ」と宣言しました。『人権宣言』です。この宣言を盛り込んで憲法がつくられました。権力者の都合で自分たちの暮らしがおびやかされることのないようにしたのです。つまり憲法とは、権力者の力を制限するためのルール。国民の権利と、それを守るための仕組みが書かれているのです。

scene 04憲法と法律、何が違う?
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「なるほど。憲法はぼくたちを権力から守るためにあるのか」とタイイク。「じゃ、法律とは何が違うの?」と言います。「憲法は、法律よりも上位の存在。憲法に違反した法律は効力がないんだ」とダルさん。「へぇー、めっちゃ重要じゃん。あ、日本の憲法には何が書かれているの?」とさらにタイイクが質問しました。すると、「全部プリントアウトしてきたから見てごらん」と手渡すダルさん。「ふーん、これが日本国憲法…」と手に取るタイイクですが、「えっ、すごく薄いけど」と驚きました。「たったこれだけで日本の国民を守れるの!?」。

scene 05国民主権
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現在の日本国憲法が公布されたのは、第二次世界大戦が終わったあとの1946年。戦争で多くの国民が亡くなり、平和な暮らしは破壊されました。この過ちを繰り返さないためにつくられたのが日本国憲法です。大きな柱は三つ。国民主権、平和主義、そして基本的人権の尊重です。国民主権とは、国の政治を最終的に決定する権利が国民にあるということ。戦前の大日本帝国憲法では、主権は天皇にあり、国家元首も天皇、軍を統帥(とうすい)するのも天皇でした。一方、日本国憲法では天皇は国の象徴となり、国の政治の決定権は国民にあるとされました。現在は国民が選挙で代表者を選び、その代表者たちが話し合って国を動かしているのです。

scene 06平和主義
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次に、平和主義。日本は、戦争を永久に放棄し、そのための戦力を持たないことを日本国憲法で決めました。一方で、日本には自衛隊があります。自衛隊が戦力に当たるかどうか、いまだに議論が続いています。

scene 07基本的人権の尊重
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三つめは、基本的人権の尊重。戦前は、国の方針に逆らうと逮捕されることもあり、自由に意見を言えなかったのです。また、女性の権利も著しく制限されていました。参政権がなく、結婚や相続などでも不平等を強いられていました。今は自由に意見を言うこともできるし、性別などによって差別してはならないことになっています。それは、憲法で基本的人権が保障されているからなのです。

scene 08憲法は変えられる?
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「憲法を見ると、日本がどんな国かわかるんだね」とタイイク。「その通り!」とダルさん。「ところで、憲法って変えられるの?」とタイイクが言いました。「変えることはできるよ。どうやって変えるか、ルールが憲法に書いてある。でも、国民を守るためのものだから、簡単には変えられないようになっているんだ。憲法を変えることについて、ほかの国の例を見ながら考えてみよう」とダルさんが言いました。

scene 09アメリカ合衆国憲法の例
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まずはアメリカ合衆国憲法。およそ230年前にできた古い憲法です。そのため、制定当時は人権に関する条文が入っていなかった。そこで、必要になった条項を付け足していく形で、これまでに27項の条文について修正が行われています。

scene 10ドイツ連邦共和国基本法の例
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そしてドイツの憲法、ドイツ連邦共和国基本法。第二次世界大戦後、60回以上も改正しています。どうしてかというと、東西ドイツの統一や、EU(欧州連合)への加盟など、国に大きな変化があったからです。その一方で、ドイツの憲法には、変えてはいけないと憲法自体が定めているものがあります。人間の尊厳を侵害してはならないこと、そして、統治の仕組みです。ドイツは第二次世界大戦中、ユダヤ人を迫害するなど、ひどい人権侵害を行いました。その反省から、二度と同じ過ちを繰り返さないようにするためです。

scene 11憲法改正について何を考えればいいのか
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一方、日本国憲法は、今まで一度も改正されたことはありません。憲法改正について、私たちは何を考えればいいのか、専門家に話を聞きました。「憲法は基本法であって最高法規ですから、軽々しく変えることはできない。したがって、改憲の発議もそうですし、国民投票の場合も、私たち自身が十分にその内容を理解して投票に行かなければいけない。憲法は私たちのものですから、私たちが責任を持って決めていかなければいけない」(明治大学法科大学院の辻村みよ子教授)。

scene 12自分たちの憲法をよく知ろう
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「あー、なるほど」と納得するタイイク。「自分たちの憲法。まずは、よーく知っておかないとね」とダルさんが言いました。「うん。そんなに分厚くないし、読めるかもしれないな」とタイイクが日本国憲法をプリントアウトしたものを手に取りました。「なになに…。前文。日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために…」。

アクティブ10 公民
憲法はだれのもの?
憲法はどんな目的で作られたのだろう?日本国憲法の成り立ちや国民主権などの基本内容を紹介。さらに他国の憲法と比べて、その特徴を考えてみる。

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