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オープニング
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(オープニングタイトル)

scene 01今日のテーマは、「企業の役割」
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「いけいけいけ! そこそこそこ! よし、楽勝!」。タイイクがゲームに熱中しています。「タイイク、ゲームにはまりすぎ」とダルさん。「ごめんごめん、つい熱くなっちゃった。ゲーム大好き! でもぼくだったらもうちょっと面白いゲーム作れると思うんだけどなぁ」とタイイクが言います。「いっそのことゲーム会社作っちゃおうかな、そしてゆくゆくは大企業に」とタイイク。「言うねー。じゃあタイイク、企業ってどうやって経営しているか知ってる?」。「知らない」。「ハァー」。

scene 02企業の最大の目的は「利潤」
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自動車を生産する企業。インターネットを利用したサービスを提供する企業。いろいろな企業があるから、私たちは商品やサービスを手に入れることができます。企業の最大の目的は、利潤の獲得。企業はお金をもうけなくてはなりません。なぜなら、企業の経営にはお金がかかるからです。ゲームソフト会社を例に見ていきましょう。まず、オフィスやパソコンなどの設備を整える費用である「設備費」。デザイナーやプログラマーなどスタッフを雇う「人件費」。そしてゲームを売るために必要な「宣伝・広告費」。こうした費用を上回る利益を上げなければ会社は倒産してしまいます。つまり企業を維持するには、新製品を開発するなど、つねに利益を上げる工夫をしなければならないのです。

scene 03お金がもうかれば“良い企業”?
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「設備投資に人件費。企業の経営っていろんなことにお金がかかるんだな」とタイイク。「だから多くの企業にとって、もうけを出すことが大切なんだ」とダルさん。「いい企業はもうかる企業ってことか」。「でも…」。「でも?」。「いい会社の条件はそれだけじゃないんだ」とダルさんが言います。

scene 04社会的な評価が重要
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客の個人情報を流出させてしまったり、商品の品質を偽ったり。企業が起こした事件がたびたびニュースになっています。消費者の目は厳しい。信頼を失った企業の製品は売れにくくなります。そのため企業にとっては、法律などを守って活動することがとても重要になります。これが「コンプライアンス」です。でも、いくら法律を守っても、利益を追求するだけでは社会的な評価は得られません。そこで、社会が必要とする活動に取り組む企業が増えています。岩手県山田町。東日本大震災の被災地です。仮設住宅にやって来たのは、被災者を支援するボランティアの人たち。仮設住宅で料理教室を開いています。

scene 05社会に役立つ活動がもたらすもの
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この活動を提案したのはある大手食品メーカー。トラックやキッチンの手配、さらに食材の費用も提供しています。仮設住宅の台所は狭く、心の余裕もないため、料理から遠ざかる被災者が増えました。この現状を知った食品メーカーは、料理の楽しさを思い出してほしいと活動を始めたのです。この日は男性を対象にした“男の料理教室”。住民同士でおしゃべりしながら、楽しく料理。参加者は会を重ねるごとに増え、ご近所付き合いも活発になったそうです。社会に役立つこうした活動は、消費者の信頼につながります。その信頼はさらに、「あの企業の商品なら大丈夫」という信頼になり、企業の利益に繋がっていくのです。

scene 06消費者からの信頼
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「消費者からの信頼か…。確かに、問題を起こした企業の製品だと、買うときに躊躇(ちゅうちょ)しちゃうよね」とタイイク。「そう。消費者は企業の製品だけを見ているわけじゃないんだよ」とダルさん。「企業にとって大事なことはわかったぞ。ダルさん、会社を作るにはどうすればいい?」。「あきらめてなかったのね…」。

scene 07起業するためには資金が…
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会社などを作り、事業を始めることを「起業(きぎょう)」といいます。起業するためにはある程度のお金が必要です。「でも、貯金がないし…」という人でも大丈夫。起業に必要なお金を集める方法はいろいろあります。靴磨き職人の佐藤我久(さとう・がく)さん。2015年に起業して、靴磨き専門の店を始めました。靴屋でアルバイトをしたことがきっかけで靴磨きに興味を持ったという佐藤さん。まず、路上で営業を始めました。しかしそのうち、お店を構えて安定した仕事をしたいと思うようになりました。でも、当時まだ学生だった佐藤さんにはお金がなかった。そこで目をつけたのが…。

scene 08クラウドファンディングという方法
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「このお店は、『クラウドファンディング』というシステムを使って資金を集めてオープンさせました」(佐藤さん)。クラウドファンディングとは、インターネットを通じて広く協力者を募り、必要な資金を集めるという方法です。佐藤さんの場合、出資金額は一口1000円から。出資してくれた人には金額に応じて靴磨きのサービス券などを提供する仕組みです。目標金額は100万円に設定しました。「自分の夢を形にしたいという人を見ると応援したくなる」といった出資者からの支持を得て、最終的には目標額を大きく上回り、250万円が集まりました。それを元手に佐藤さんは念願だったお店をオープンすることができたのです。「思い描いてきた夢がかなえられたので、やってよかった」(佐藤さん)。

scene 09国や地方が行う起業支援の取り組み
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一方、多くの地方公共団体でも起業を支援する取り組みが行われています。たとえば奈良県では、好きなことを仕事にしたい、自分のペースで働きたいという女性の起業を応援しています。セミナーや相談会を開いたり、資金調達のための情報を提供したり、さらに、安い料金でオフィスを貸し出したりもしています。「働きたいけども働けていない方にさまざまな働き方を提案したい。女性の起業を目指す方が着実に歩めるような支援をしたい」(女性活躍推進課 塚本さん)。さらに、国も起業支援を行っています。経済産業省では起業を希望する女性や35歳未満の若者、また55歳以上の人へ融資を行っているのです。

scene 10すべての会社が成功できるわけではない
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「いいねえ。国や地域も会社作りを応援してるんだ。ぼくも本気で起業しちゃおうかな」とタイイク。すると、「ちょっと待った! すべての会社が成功できるわけじゃない。起業したものの、倒産してしまうことだってあるんだ」とダルさんが言いました。「え? お金がなくなっちゃったとかかな? アイデアが出なくなったとか…。上層部の人がなんか悪いことをしちゃったとか?…」。

アクティブ10 公民
企業ってなにするところ?
企業の目的は利益の追求だけだろうか?企業に求められる社会的な責任について考える。さらに若者や女性などの起業を応援する取り組みについて紹介する。

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