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オープニング
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(オープニングタイトル)

scene 01今日のテーマは、「労働」
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「さっそくだけど、今日のテーマは?」とタイイク。「今日は働くことについて考えるぞ」とダルさん。「いいねー。これでもわたしは学生時代にスーパーマーケットでアルバイトをしていましたよ」。「へえ、どんなことをしていたの?」。「そりゃあ、発注とか品出しとか。やっぱり夏場になるとアイスクリームがこれだけ売れるから、これぐらい発注…」。「はい、そこまで。タイイクの話も聞きたいけど、まずは何のために働くのか考えてみよう」とダルさんが言いました。

scene 02仕事の目的は? 理想的な仕事とは?
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仕事を選ぶとき、きみならどんなことを大事にする? 大人に聞いた答えを見ると、働く目的として最も多かったのが、お金を得るため。そのほか、社会の役に立ちたいと思う人、自分の能力を発揮したい人、仕事に生きがいを求める人など、働く目的はさまざまです。一方、理想的な仕事についての調査。多かったのは、収入が安定している仕事、自分にとって楽しい仕事、つまりやりがいを求める人、そして、私生活とのバランスがとれる仕事という回答でした。学校を卒業したら、多くの人が社会に出て働きます。人生の長い時間を働くことになるわけですから、自分なりの考えをしっかり持てるようにしたいものです。

scene 03いくら好きな仕事でも
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「働く目的や、仕事を選ぶ理由は人それぞれなんだね」とタイイク。「タイイクは好きなことを仕事にしているし、恵まれているんじゃない?」とダルさん。「そうだよね。うん、そうだ」。するとダルさんが、「でもね、いくら好きなことでも、休みがなくてお金もあんまりもらえない仕事だったらどうする?」と言いました。「え? うーん、若いうちはいいけど、将来のことを考えると不安になるかな…」とタイイク。

scene 04多大な作業時間を要するアニメ制作の仕事
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大阪にあるアニメ制作スタジオ。大手制作会社から発注を受けて、数々のヒット作に関わっています。アニメーションは、少しずつちがう絵を重ねることでキャラクターを動かしていきます。30分の作品に必要な絵は、なんと3000枚以上。アニメーターに支払われる報酬は、1枚あたりおよそ200円。一方で、作品には年々繊細さが要求されるようになり、1枚にかかる作業時間は増えているといいます。作業の速いアニメーターでも一日20枚ほどが限界です。「求められるクオリティーに見合った予算、単価づけをしてもらえれば問題ないと思う。ただそこが追いついてきていない」(アニメ制作会社代表 吉本拓二さん)。

scene 05夢と現実と…
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フリーのアニメーターの一人、阿久津徹也(あくつ・てつや)さん、25歳。小学生のときに見たアニメ作品に衝撃を受け、アニメーターを志しました。でも、仕事を続ける厳しさに直面しています。年収は、ほかのアルバイトを含めておよそ100万円。家賃2万5千円の寮でぎりぎりの生活を続けています。「好きでこの業界にいるのは間違いない。ぼくは選んでこの業界にいます。ここで頑張っていこうと思っているんですけれども、アニメーターのなかで結婚できている人って、上位2割なんですよね…」(阿久津さん)。アニメ作品の監督をめざしている阿久津さん。不安を抱えながらも夢のために働いています。

scene 06労働時間や賃金の適正化
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「好きな仕事だからしかたないってことでいいのかなぁ」とタイイク。すると、「こうしたアニメ業界の労働環境を改善しようと、労働基準監督署が動き始めている。労働時間や賃金を適正にするよう業界に働きかけているんだ」とダルさんが言います。「へえー」。「ところでタイイク、『働き方改革』って、聞いたことない?」とダルさん。「あるある。最近ニュースでよく聞くよね」。「労働時間や賃金を見直して効率的な働き方にしようとする動きが始まっているんだ」とダルさん。

scene 0724時間営業を廃止したファミリーレストラン
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国内に200以上の店舗を構える大手ファミリーレストラン。2018年、すべての店舗で24時間営業を廃止しました。きっかけは、深夜や早朝の時間帯に人手を確保するのが難しくなったこと。店長の遠藤洋亮(えんどう・ようすけ)さん。アルバイトの穴を埋めるため、自ら深夜勤務をすることが多かったそうです。そのため、書き入れ時のお昼に店長が不在になることも多くありました。その結果、スタッフへの目配りができなくなり、売り上げに影響が出るようになってしまったのです。「ちゃんと従業員と話す時間をもうけることができなかった。お客様を満足させていないんじゃないかという不安は常に持っていました」。

scene 08全店舗へのアンケートから
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このレストランチェーンの会長を務める菊地唯夫(きくち・ただお)さん。以前、お忍びで訪れた店舗で見たスタッフたちの姿に危機感を抱いたといいます。「従業員が疲弊している。お客様に対してきちんと向き合えていない。なんとか回しているという状態」。菊地さんは急きょ、全店舗にアンケートを実施。回答の中には、今の働き方をいつまでも続けられない、という悲痛な声がありました。こうした声を受けて、大手としては初めて、24時間営業の看板を下ろすことに決めたのです。深夜や早朝の営業をやめ、昼の時間にスタッフを集中。客が多く、利益が見込める時間帯に店長などを配置し、サービスを手厚くしました。

scene 09営業時間を短くしたが売り上げはアップ
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ランチタイム。遠藤さんはスタッフに次々と指示を出しています。ピークタイムでもお客さんを待たせることが少なくなりました。水やコーヒーがなくなれば、すぐに対応。ていねいな接客が功を奏し、客一人が使う金額も上がったそうです。「ほっとかれているという感じがないからうれしいよ」(お客さん)。全店舗の営業時間を短くしましたが、逆に売り上げは7%アップしたのです。

scene 10それぞれの人に合った働き方とは
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「わかるなぁ。いい仕事をするにはゆとりが大切だもん。ライブで歌うには、しっかりと休養することが必要だし」とタイイク。「でもさ、労働時間が減るってことは収入も減っちゃう場合があるってことだよね」とダルさん。「あー、そっか…。お金は大切だしなぁ。でも体を壊したら元も子もないし。あ、そうだ。働きたいときだけ働くっていうのはどう?」。「さすがに会社が困るんじゃない?」。「うーん。それぞれの人に合った働き方ができるといいよね。うーん。ぼくなんかわりとできてるほうかな。ほんとに一日5分しか働かないときとかもあるし」とタイイク。「へえ…」。

アクティブ10 公民
なんのために働くの?
労働と対価が見合わない、適正な休暇が取れないなど、様々な問題を解決しようと働き方の見直しが始まっている。アニメ業界などを事例に働き方について考える。

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