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アプリを駆使(くし)してニッポンをさぐれ! ズームジャパン!

scene 01ミウの歯の激痛は…
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昼下がりのリビングで、今日も事件が起きました。「あー、いたたた…。歯がいたいよー」。ミウが顔を冷やしながらソファーで横になっています。「とりあえずいたみ止め飲んで」とショーゴがわたしてくれた薬を飲みますが、「はぁ、最悪。こんなにいたいなんて、おかしい! あぁ、いたたた…」。すると、「この激痛(げきつう)、ひょっとして…」とミウの妄想(もうそう)が始まります。「大きなキバが生えてくるんだわ! 次々に人をおそうようになって、日本を恐怖(きょうふ)のどん底に…。この激痛は、だれも知らないなぞの病気なんだ…」。

scene 02小5アプリ『ズームジャパン』を使って調べる
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「お姉ちゃん、聞いて!」とショーゴに声をかけられ、「ハッ!」と我(われ)に返るミウ。「今は情報をいかして、いろんなお医者さんが患者(かんじゃ)さんのことをしっかりみてくれるからだいじょうぶだよ」とショーゴが言います。「情報をいかす? どういうこと?」とミウ。「これを見て」。ショーゴがタブレットのアプリを開きます。「今回のテーマは、情報をいかす医療(いりょう)や福祉(ふくし)。今、医療の世界で情報がどういかされているのか、見てみよう。ズームアウト!」。

scene 03インターネットを通じた診療記録の共有
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現在の医療(いりょう)や福祉(ふくし)は情報をうまく活用しています。たとえば、電子カルテ。カルテとは、病状や薬などの診療(しんりょう)記録のこと。以前、総合病院に入院していたある男性。退院したあと近所のかかりつけの病院で診察を受けています。医師が見ているのは入院していた病院で作られた診療記録。患者(かんじゃ)の同意を得たうえで、インターネットを通じ、別の病院でも診療記録の情報を見ることができるのです。「コンピュータにアクセスすれば、病院でどういう検査、治療、そして患者さんにどういう説明をしたのかを理解できるので、患者さんとの会話がスムーズになる」と医師の今泉和臣さん。

scene 04インターネットを使った遠隔診療
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さらに、インターネットを使った遠隔診療(えんかくしんりょう)も行われています。瀬戸内海にうかぶ香川県の粟島(あわしま)。およそ150人がくらすこの島には、医師は週に一度しか来ません。そこで行われるのがオンライン診療。海をへだてた町の病院とつながっています。島にすむある男性は、専用(せんよう)の計測器とアプリを使って自宅(じたく)から医師に心電図を送っています。「わざわざ病院まで来なくても、自宅で毎日検査室に来ているのと同じようにみなさんの健康状態を保てる。状態が悪くなりそうな人を早めに見つけて診断することが大事だと思っています」と医師の原量宏(はら・かずひろ)さん。

scene 05医療情報を地域の施設でも共有する
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「こんなふうに医療(いりょう)に情報がいかされているのね。知らなかった」。「そう。これは、小5で習う『小5の常識』!」とショーゴの決めセリフです。すると、「あれ?」。ミウがパソコンにひたすら何かを打ちこんでいます。「いたみが引いてきた今のうちに、近くの病院や施設(しせつ)にわたしの症状(しょうじょう)を報告しないと。わたしがわたしじゃなくなる前に!」。するとショーゴが、「ちょっと待って。じつは今、患者(かんじゃ)さんの情報を病院だけじゃなくて地域(ちいき)のいろんな施設で共有しているところもあるんだよ」とアプリを開きます。「『地域の健康を見守る情報ネットワーク』。ズームイン!」。

scene 06地域で連携する医療ネットワーク
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山形県酒田(さかた)市。人口およそ9万6000のこの町は65歳(さい)以上が4割(わり)近くをしめています。酒田市とその周辺地域(ちいき)では、医療(いりょう)機関だけでなく医師会や薬剤師(やくざいし)会、福祉施設(ふくししせつ)など13の機関が連携(れんけい)して『日本海ヘルスケアネット』という組織を作っています。ネットワークの中で診療(しんりょう)記録などを患者(かんじゃ)の同意を得て共有し、いかしているのです。ネットワークに入っている、酒田市内の特別養護老人ホームでくらす佐藤喜枝(さとう・きえ)さん。以前、体調をくずし、病院に移って入院していたことがありました。

scene 07薬や病状を即座に引きつぎ共有できる
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「喜枝さん、退院してから体調はどうですか?」とたずねる職員に、「とても調子がいい」と喜枝さん。「朝昼晩(ばん)の薬飲んで、体調はどう変わりました?」。「よくなりました」。喜枝さんの薬の情報や持病の状態は、入院していた病院からこの施設(しせつ)に細かく引きつがれています。「以前ですと、入院されてこちらの施設にもどった際に、入院先の看護師(かんごし)さんに電話して情報をいただいていた。時間がかかっていたのが、今ではインターネットを介(かい)して、薬の変更(へんこう)とか病気の進行具合とか即座(そくざ)に共有できる。とても役立っています」(ケアマネージャーの佐藤初見さん)。

scene 08地域の健康を支えるもの
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新型コロナウイルスが流行していた時期にもネットワークをいかした連携(れんけい)が力を発揮(はっき)しました。施設(しせつ)内で発熱した人が出たことを、連携している病院に連絡(れんらく)。病院からすぐに感染症(かんせんしょう)専門(せんもん)の看護師(かんごし)がかけつけ、感染拡大(かくだい)をふせいだのです。医療(いりょう)と福祉(ふくし)の連携、そして情報の共有が、地域(ちいき)の健康を支えています。「複数の医療機関が一つのカルテで結ばれている。医療と介護(かいご)がおたがいに支え合っている構図がとても重要」(日本海ヘルスケアネット代表理事 栗谷義樹さん)。

scene 09今度はショーゴの歯がいたみだし…
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「こんな地域(ちいき)だったら安心してくらせるね」と感心するミウ。「ほかにもね、インターネットを使って複数の病院の状況(じょうきょう)を確認(かくにん)したり、お年寄りの見守りをしたりする仕組みもあるみたいだよ」とショーゴがアプリを見せました。するとモンスターに変身したミウが、「ガァ~!」とキバをむいてショーゴにおそいかかります。「うわぁ!」。でも、「じょうだんよ」とミウがモンスターのマスクを外したのでホッとするショーゴ…。「あれ? なんか歯がズキズキしてきた。いたたた! お姉ちゃん、歯医者に連れてって!」。「だいじょうぶ。病院に着いたら情報が共有されてパパッと治してくれるわ」。これにて事件解決…なのか?

ズームジャパン
ミウ、モンスター化事件!? ~情報をいかす医療・福祉~
テーマは「情報をいかす医療・福祉」。電子カルテや遠隔医療など情報をいかした取り組みを紹介。さらに医療と福祉が連携して地域の健康を支える取り組みに注目する。
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