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アプリを駆使(くし)してニッポンをさぐれ! ズームジャパン!

scene 01昭和はいい時代だった…?
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昼下がりのリビング。今日も事件が起きました。「ただいま~」と帰ってきたショーゴ。「え?」。ショーゴをむかえたのは…。「けえってきたな、ショーゴ」とミウ。部屋中に古い家具、家電があふれていました。「この部屋、どうしたの?」。「昭和がなつかしくなってなぁ。いい時代だったんだよ」とミウ。ちなみに、ミウは平成生まれ。「これ、ちゃんと使えるの?」とショーゴに言われ、「だいじょうぶでい」とミウがテレビをつけようとしますが、「あれ? つかねえなぁ。ほれっ」。ドンッ。ミウがテレビをたたくとつきました。昔のテレビはたたくとつくことがあったのです。

scene 02小5アプリ『ズームジャパン』を使って調べる
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昭和30年代から、産業の発展(はってん)とともに日本は高度経済(けいざい)成長の時代をむかえました。工場などでの生産と人々の消費が活発になり、くらしがどんどん豊かになっていきました。「どうでい、いい時代だろ?」とミウ。「うーん。でもお姉ちゃん、いいことばっかりでもなかったみたいだよ。これを見て」。ショーゴがタブレットのアプリを開きます。「今回のテーマは、『環境(かんきょう)を守るわたしたち』。まずは、『四大公害病』について見てみよう。ズームアウト!」。

scene 03四大公害病の一つ「水俣病」
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昭和30年代から大きな問題となってきたのが「公害」です。人々の活動によって環境(かんきょう)が悪化し、くらしや健康がおびやかされました。特に被害(ひがい)が大きかったものを「四大公害病」といいます。その一つ、熊本県や鹿児島県で起きた水俣(みなまた)病。化学工場から流された有機水銀により海が汚染(おせん)され、その海の魚を食べた人々に手足のしびれなどの症状(しょうじょう)が出たのです。国や、公害の原因となった企業(きぎょう)は対策(たいさく)を進め、汚染された環境は改善(かいぜん)されていきました。しかし、今も影響(えいきょう)は続いています。

scene 04胎内で受けた有機水銀の被害
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熊本県にくらす坂本しのぶさん、67歳(さい)。坂本さんは、生まれる前に母親の胎内(たいない)で有機水銀の被害(ひがい)を受けました。生まれながらにして水俣病の症状(しょうじょう)があったのです。今も言葉のもつれや全身のマヒがあり、けんめいにリハビリを続けています。「あした楽しいことがあるかもしれないと思わなければ。絶対に負けたらだめって思う」(坂本さん)。

scene 05知らないうちに環境をよごしているかも
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「今も苦しんでいる人がいるなんて」とミウ。「決して昔の話じゃないんだ。これは小5で習う『小5の常識』だよ」とショーゴの決めセリフです。「さらにね」とショーゴが見せたのは、昭和から現代にかけての公害の苦情件数のグラフ。騒音(そうおん)や大気汚染(おせん)など、今も数多くあります。「もしかしたらぼくたちも知らないうちに環境(かんきょう)をよごしているかもね」とショーゴ。「よし。ちょっくら近所のみんなで話し合ってくらぁ」と出かけようとするミウ。「待って、これを見て」とショーゴがアプリを開きます。「次は、『地域(ちいき)をあげた公害を防ぐ取り組み』を見てみよう。ズームイン!」。

scene 06琵琶湖を守るのは自分たち
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日本最大の湖、琵琶湖(びわこ)。地域(ちいき)の人々のくらしを支えています。しかし昭和の時代には、よごれた水が注がれ、大規模(だいきぼ)な赤潮(あかしお)が発生。悪臭(あくしゅう)などの被害(ひがい)も出ました。「いたるところに魚が死んでういてました。もう琵琶湖は死んだな、死ぬんだなと思いました」(沖島漁業協同組合長の奥村繁さん)。原因の一つは、家庭で使われていた合成洗剤(せんざい)。そこで住民たちが立ち上がり、環境(かんきょう)への負荷が少ない粉せっけんを使う運動を始めます。この活動をきっかけに県や企業(きぎょう)も対策(たいさく)を始めました。琵琶湖を守るのは自分たち、という意識が広がったのです。

scene 07住民たちの取り組み
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その思いは、今も住民、行政、企業(きぎょう)に受けつがれています。琵琶湖の南東にある東近江(ひがしおうみ)市。資源(しげん)ごみの集積所で回収(かいしゅう)されているのは、家庭であげものなどに使われた油です。この油から、粉せっけんが作られています。40年以上続いている取り組みです。「粉せっけん作りをしているわたしたちにしたら、やっぱり、琵琶湖にもやさしい、そういうことでずっと続けているんだと思います」(『愛のまちエコライフ』会長の福澤ミヨ子さん)。

scene 08行政の取り組み
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続いては、県の取り組みです。琵琶湖に流れこむ川の横に、全国でもめずらしいある施設(しせつ)を作りました。大雨のときに、にごったきたない川の水を取りこんで浄化(じょうか)する施設です。大雨により土砂(どしゃ)などが混ざった川の水を、この施設に取りこみます。そして、およそ40時間かけてよごれをしずめます。こうして、よごれを取りのぞいた水を琵琶湖へ流しているのです。

scene 09地域企業の取り組み
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そして、地域(ちいき)の企業(きぎょう)も…。水路が汚染(おせん)される事故を想定した訓練。もし工場で事故が起き、油などをふくんだ汚染水がもれ出ると琵琶湖まで流れてしまいます。「これ以上、側溝(そっこう)に油を入れない。琵琶湖に流れていく、それをわれわれはなんとしても止めなきゃいけない」(訓練の責任者)。さらに、企業が協力し、水路の場所や流れを細かく調査。事故が起きたときの汚染水の流れをすぐにわかるようにしました。「滋賀県に身を置く企業の集まりとして、未来に今の環境(かんきょう)をつないでいく。これがまずいちばん。絶対によごさない」(湖南・甲賀環境協会会長の小山和俊さん)。

scene 10わたしたちにもできることは?
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「地域(ちいき)のみんなが一丸となって取り組んでいるのね」とミウ。「ほかの地域でもね、公害をきっかけに環境改善(かんきょうかいぜん)に取り組んでいるんだ」とショーゴ。「わたしも未来のために環境をよくしていくわ!」と立ち上がるミウ。「だって、『今』とは過去の積み重ね。『今』の延長(えんちょう)に未来がある。遠い未来も、この瞬間(しゅんかん)の積み重ねなのよね」と言いました。「ということで、おどるわよ~!」とラジカセを手に取るミウ。「えーっ?」。「♪日本の未来はWow Wow Wow Wow みんなでつくるぜYeah Yeah Yeah Yeah…♪」。これにて事件解決…なのか?

ズームジャパン
昭和タイムスリップ事件!? ~環境を守るわたしたち~
今回のテーマは「環境を守るわたしたち」。高度経済成長の時代に増加した公害被害。今も続く被害を知るとともに、びわ湖での環境改善への取り組みも紹介します。

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