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オープニング
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オープニングタイトル

scene 01お母さんにその態度はなんだ!
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雪の日の夕方、ストーブの火が消えそうです。「文六ちゃん、ストーブにまきをくべてちょうだいっていったでしょう」とお母さん。文六は、「おしばいに出かけるから時間ないの」といいます。すると、文六のげたがありません。お母さんのをはいていってとちゅうで新しいのを買うようにといいます。「しょうがないなあ」。すると、「文六! お母さんにその態度(たいど)はなんだ!」とお父さんがどなったので、文六はあわてて出ていきました。

scene 02夜に新しいげたをおろすと…
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文六は友だちとげた屋さんによって、新しいげたを買いました。そこへ、どこかのおばあさんが入ってきました。「夜に新しいげたをおろすときつねにとりつかれるぞ」といいます。「米屋の貞吉(さだきち)がきつねにつかれてコンコン鳴いては油あげを食うたそうな」。みんなはもうびっくり。するとお店のおばさんがマッチをするまねをしてげたのうらに当ててまじないをしてくれました。「これできつねはよりつかない」といいましたが…。

scene 03『きつね忠信』
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神社でおしばいを見ている文六がコンコンとせきをしました。「文六ちゃん、寒いのかい?」ときかれます。舞台(ぶたい)に酒屋のおじさんが出てきました。するとうしろにいた人が、「あれ、きつねでしょ」、「そう、きつね忠信(ただのぶ)」といったので文六たちはびっくりして顔を見合わせました。しばいが終わってみんなは舞台のおじさんに声をかけました。でもおじさんはぶつぶつつぶやくばかり。顔と声の様子がなんだかへんなのです。

scene 04きつねにつかれるというのは?
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「おっちゃんはきつねにとりつかれたんだ」。文六たちが話しながら夜道を帰っていきます。『夜に新しいげたをおろすと、きつねにつかれるぞ』。おばあさんの言葉がよみがえってきます。文六に聞こえないように、みんなはひそひそ話し始めました。「きつねにつかれるというのはどういうことだろう」「すがたはそのままで、心がきつねになってしまうことだろうか」。

scene 05コンコン
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「コン」ときつねが鳴いたような気がしてみんながふりかえると、文六が「コンコン」とせきをしていました。「たしかに文六ちゃんは『コン』といった」「きつねになってしまったんだ」「ぼくたちのなかにきつねが1ぴきまじってる」。分かれ道で立ち止まった文六が、「じゃあ…」と声をかけると、みんなは「うわあーっ」とにげていってしまいました。文六はとぼとぼと家に向かって歩きました。

scene 06「あなたはきつねになってしまったの?」
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家の前まで帰った文六は、中に入らずにじっと立っていました。ふりむいて自分の影(かげ)を見つめると、「まよってる?」と時々迷々があらわれました。「家の中に入らないの?」「お父さんとお母さんはぼくをどうするだろう」「あなたはきつねになってしまったのかしら」「きつねになんかなってないよ! でも…、もしかして…」「知らないあいだに、心がきつねになったかもしれない」。そういうと時々迷々は消えてしまいました。

scene 07きつねになってしまった文六
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「ぼくがきつねになっても、家においてくれるかしら…」とつぶやく文六。すると戸があいてお母さんが出てきました。気がつくとそれは時々迷々で、「きつねの子はうちにおいておけないねえ。山にお帰り」といいます。いつのまにかきつねのすがたになってしまった文六。「おまえは…文六なのかい?」と、今度は本当のお母さんがききました。「そうです。夜に新しいげたをおろしたので、ぼくはきつねになってしまいました」。お母さんとお父さんはおどろきました。

scene 08きつねになることを決めたのです
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お母さんとお父さんは、「文六、ちょっとここで待ってなさい」というとどこかへ行ってしまいました。しばらくして二人はなんと、きつねのすがたになってもどってきました。「文六ちゃん、お父さんとお母さんは相談して、きつねになることを決めたのです。今、はきもの屋でげたを買ってきたのですよ」とお母さんがいいました。「これからは山の中で親子三人、新しいくらしを始めるんだ」とお父さんがいいました。

scene 09キノコがなかったらシチューじゃないや
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「ねえ、お母さん。今日のごはんはなあに」。山の中のほらあなで文六がいいました。「今日は文六ちゃんのすきなシチューですよ」。よろこぶ文六。ところがお母さんが「あら、こまったわ。キノコがもうなかったんだった」といいました。「キノコがなかったらシチューじゃないや。お母さん、ひどいや、キノコわすれるなんて」と文六がもんくをいうと、「よし。じゃあ今からみんなでキノコをさがしにいこう」とお父さんがいいました。

scene 10「パーン」、鉄砲を持った猟師が!
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歌いながら三人で雪の中を歩いていきます。そのとき、「パーン!」と音がしました。ふりむくと鉄砲(てっぽう)をかまえた猟師(りょうし)がいます。三人は手をつないで必死(ひっし)ににげました。「パーン!」。猟師は鉄砲をうっておいかけてきます。「こわいよう。もう走れないよう」。文六がそういうとお母さんは、「あとのことはたのみます」とお父さんにいって文六の手をはなし、ゆっくりと足を引きずるように歩き出しました。

scene 11お前が助かればお母さんはそれでいいのです
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するとお父さんがいいました。「お母さんはわざと足を引きずってるんだ。お母さんはな、おまえのためにおとりになったんだよ」。「そんな、いやだ! お母さーん!」。猟師(りょうし)が近づいてきました。そして…「パーン!」。「ああ、キノコが食べたいなんていうんじゃなかった!」「文六ちゃん、おまえが助かればお母さんはそれでいいのです。お父さんと達者(たっしゃ)にくらすのですよ。お父さん、どうぞ文六ちゃんをたのみます…」。

scene 12「すぐストーブつけるからあったまろうね」
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気がつくと文六は家の前でないていました。すがたは人間にもどっています。見ると、そばにお母さんがたおれています。「お母さん!」「文六ちゃん? わたし今何を…。ああ寒い」とお母さんはふるえだしました。「お母さん、すぐストーブつけるからあったまろうね」。家の中に入った文六は大急ぎでストーブにまきをくべ始めました。「ばかに聞き分けがいいじゃないか」。お父さんはふしぎそうです。文六は一生けんめい火をおこしたのでした。

時々迷々
きつね
祭りの夜にきつねの姿になった文六。それを見た両親もきつねの姿になる。ある日、親子は猟師に狙われる。

クリップ

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