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オープニング
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『もやモ屋』。それは、まぼろしの映画館(えいがかん)。みればみるほど、頭はモヤモヤ、心もモヤモヤ。さあ、ごらんあれ!

scene 01なにかをえらぶのってホント苦手
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「えーっと…うーん…。ママー、なに着てけばいいの?」。朝、パジャマすがたのハナが、ハンガーラックにかけた服をあれこれ見てまよっています。「もうー、いそがしいんだから着るものくらい自分で決めなさい。じゃあ、これとこれ。はいっ!」。お母さんはてきとうに服をえらんでハナにわたしました。『なにかをえらぶのってホント苦手』と思うハナ。…図書室で先生が、「本を一さつえらんで、その感想文を書くこと。マンガはだめだぞ」とみんなに言いました。「はーい」。みんなは本をさがし始めます。

scene 02自分が読みたい本を言えないハナ
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「あーぁ、だれかが決めてくれるのが楽でいいのに」と言いながら本だなを見ていたハナは、「これ、おもしろそう!」と一さつの本を見つけました。『キケン! ピーマンのわな』という本です。そこへ、「ハナちゃん!」とマナミたちがやってきました。「この本、本屋さんでおもしろいってしょうかいされてた」と本を見せます。ずいぶんぶあつい本です。ミサキが「ねえねえ、みんなで同じ本にしない?」と言いました。「ちょうど四さつある。みんななかよくいっしょ、ね!」とマナミ。『マナミちゃんは読書ずきだからまちがいないかも』と思ったハナは、「うん」と本を受け取りました。そのとき、ハナの足もとに黒いあなが…。

scene 03人の意見に合わせてしまう
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休み時間、教室を出ていくミズキを見たミサキが、「ねえねえ、ミズキちゃんのかみがたってヘンじゃない?」と言います。『えっ、そうかな…』とハナは思いますが、「うん、どくとくだよ。ねえ?」とマナミ。『ミサキちゃんはセンスあるからな…』と思ったハナは、「だよね」とみんなに合わせました。そこへ、「2組が長なわとびの新記録(きろく)出したぞ!」とライタがかけこんできました。「負けてられないじゃん! めざせ、210回だ!」とタイキ。「長なわするやつ、中庭に集合!」とライタが言います。『ぜったいやだ。チョー苦手』と思うハナですが、「うちらも行こ!」とミサキに言われ、「う、うん…」。

scene 04マコトは見学だというみんなの意見に
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『やだなぁ、とべるかなぁ…。とべた!』とハナ。でも、マコトがなわに足を引っかけてしまいました。「あーぁ」とみんな。「なあマコト、見学してろよ」と言うライタに、「ぼく…やりたい」とマコト。「クラスの記録(きろく)のためだよ」とタイキ。「みんなといっしょにやりたいっ」とマコト。するとライタが「マコトは見学だと思う人、手をあげて」と言いました。みんな、サッと手をあげます。『え、うそ! えーっ?』。ゆっくり手をあげるハナ。そのとき、ハナの足もとに黒いあなが…。なきだすマコト。黒いあなはだんだん大きくなり…。「きゃーっ!」。ハナはあなに落ちていきました。

scene 05「へんだ」の道を行くと…
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『ん? あれ? いま長なわして…』。気がつくとハナは教室でミサキたちとおしゃべりしています。ミズキが教室を出ていきました。ミサキが、「ねえねえ、ミズキちゃんのかみがたってヘンじゃない?」と言います。「うん、どくとくだよ。ねえ?」とハナに言うマナミ。そのとき、あたりを見回すと、ハナは右と左への分かれ道にいました。「あれ?」。右の道には『へんだ』、左の道には『かわいい』とあります。「かわいい? へんだ? こっちかなぁ…」。ハナは『へんだ』の道を歩いていきました。…教室で、「へん、だよね~」とハナが答えたそのとき…。足もとの黒いあなが広がって、ハナはまた落ちていきました。

scene 06「かわいい」の道を行くと…
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「いたたたた」。気がつくと、あの分かれ道にいました。「まただ…。やっぱり、こっちかな…」。今度は左の『かわいい』の道を行きます。…「ハナは、ミズキちゃんのかみがた、いつもかわいいなって思ってた」。思いきって、ハナが教室でミサキたちに答えました。すると、「わたしも! かわいいよね」とユウが言います。そのとき、「2組が長なわとびの新記録(きろく)出したぞ!」とライタがかけこんできて、「長なわするやつ、中庭に集合!」と言いました。「うちらも行こ!」と言うミサキに、「わたし…パス」とハナが言いました。「えーっ?」とユウがおどろいたので、『まちがえた?』とハナは心配になります。

scene 07自分でえらんだ本を読むハナ
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すると、「参加(さんか)は自由だよ」。「そう。強制(きょうせい)しちゃだめだって」。ミサキとマナミがこわい顔で言いました。「ハナは、本を読みたいから教室にいるね」とハナ。「じゃあ、うちらは記録(きろく)出すぞーっ」とユウ。「がんばって!」。ハナが教室にのこって、『キケン! ピーマンのわな』という本を読んでいます。図書室で自分で見つけた本。とてもおもしろそうです。中庭ではみんなが長なわとびの記録にちょうせんしていました。マコトがなわに足を引っかけて転びました。「あーぁ」とみんな。

scene 08自分で決めて、自分でえらぶ
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朝、ハナが服をえらんでいます。「今日は、これとこれ。決めた!」。学校に行くとちゅう、「おはよう」とユウが追いついてきました。「今日の服、かわいいね。まねしてもいい?」と言います。「うん!」。「読書感想文書いた?」とユウ。「うん。ハナの本ね、楽しかった」とハナ。「いいなぁ。わたしのは漢字ばっかで…。あーぁ」とうらやましそうなユウ。…すると、森の中にピエロがいて、ハナに色とりどりの花たばをさしだしました。「これ!」と、ハナは赤い花をえらんでぬきとりました。楽しくなってスキップしていくと、今度はたくさん風船を持ったピエロがいます。「これ下さい!」。ハナは赤い風船をえらびました。

scene 09「正しい」の道を行くと…
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ハナはまた、分かれ道に立っていました。今度は、左が『正しい』、右が『まちがい』と書かれています。「正しい。まちがい。正しい道を行けば、落ちない!」。ハナは左の『正しい』と書かれた道をえらんで歩き出します。手には、赤い花と赤い風船を持ち、すっきりした顔です。ハナが公園を通りかかると…。「あ、マコトくん」。マコトがお父さんと、長なわとびの練習をしていました。そんなマコトをじっと見つめるハナ。

scene 10「長なわするやつ中庭に集合!」
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「おめでとう」。教室で先生がユウに賞状(しょうじょう)をわたしました。読書感想文コンクールに入選(にゅうせん)したのです。『ハナもあの本にすればよかったかな…』と思うハナ。そこに、「長なわするやつ中庭に集合!」とライタが声をかけました。「ぼくも」とマコト。「マコトはすぐつまずくだろ」と言われ、「すっごく練習した」とマコト。「うそだ」と言うタイキに、「ほんとだよ」とハナ。「見たもん。マコトくん、公園で練習してるとこ」。「じゃ、おまえがマコトをフォローしろよな」とライタ。「やった! みんなといっしょにがんばる!」ととびあがってよろこぶマコト。『えっ?』。

scene 11失敗したらどうしよう…
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みんなで長なわとびの練習です。「記録(きろく)出すぞーっ!」。「おーっ!」。『なんでこうなるの…』とハナ。なわとびスタート! 1回、2回、3回…。みんな順調(じゅんちょう)にとんでいきます。「マコトいいぞ!」と声をかけるタイキ。ハナの番が近づきます。『え、うそ…こわくなってきた…』。でもなんとかとべました。どんどん回数が進み、「もうすぐ新記録だぞ!」とライタ。「190、191」とカウントするみんな。『ハナ、失敗(しっぱい)したらどうしよう…』。「192、193…」。『でも記録出せるかもしれないし、どうしよう…』。思わず天をあおぐハナ。心はモヤモヤ…。

scene 12正しい道はなに?
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モヤモヤ…。今度はハナの前には四方八方に道が広がっていました。『走ってにげよう。いや、ちょうせんする。おなかいたいふり。やっぱ正直に言おう。こわがるな、すすめ。こわいからいやだ。みんなのためにがんばろう…』。行ったり来たりしながらハナはまよいます。「正しい道はなに? まちがった道は?」。…気がつくと、ハナの番が近づいています。『わたし、210番目だ…』。黒いあなが校庭でどんどん大きくなります。「…205、206、207、208」。『どうしよう…』。「209!」。

もやモ屋
ハナとふしぎな黒いあな【善悪の判断、自律、自由と責任】
ハナは自分自身で何かを決めるのがとても苦手。学校ではいつも仲良しグループに従って生きてる。すると突然、黒いあなに落ちて・・・

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