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オープニング
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オープニングタイトル

scene 01じいさまが見つけたかわいいすずめ
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むかし、あるところに、じいさまとばあさまがおりました。ある日、じいさまは山へしばかりにいきました。すると、「チュンチュン。チュチュチュ…」。一羽(わ)のすずめがとんできて、木につるしておいたべんとうをたべてしまいました。「ぼちぼち、めしにするかのう」と、じいさまがべんとうのふたをあけると、「おや…」。べんとうばこの中で、すずめがねておりました。「なんとめんこいすずめじゃあ」。〔語り:吉田羊(よしだ・よう)さん〕

scene 02“おちょん”と名づけられ
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じいさまは、すずめに“おちょん”という名前(なまえ)をつけて、たいそうかわいがりました。「おちょん、ほら、ごはんだよ。」「チュンチュン。」「うまいか? そうか。ほうら、もっとおたべ。」「チュンチュン。」しかし、ばあさまはおもしろくありません。「ふん。すずめのぶんざいで米(こめ)のめしをくうとは、ぜいたくなやつだよ。」

scene 03おこったばあさまがすずめのしたを…
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その日もじいさまは、しばかりに出かけました。ばあさまはせんたくをしようと、お米(こめ)をにて、せんたくのりをつくりました。「いいかい、おちょん。となりのねこにのりをたべられないように、番(ばん)をしておくんだよ。」そして、ばあさまは川へせんたくに。ところが、「チュンチュン。チュッ、チュッ。」おちょんはのりをぺろりとたべてしまいました。もどってきたばあさまは、「やや! のりはどうした!」とびっくり。「となりのねこがたべました」とおちょん。「うそをつけ。おまえの口にのりがついているじゃないか。よくもだいじなのりをくってくれたな。こうしてやるわ!」おこったばあさまは、おちょんのしたをはさみできってしまいました。

scene 04「すずめのおやどはどこかいな」
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ばあさまがおちょんのしたをきったときいて、じいさまはつぎの日、おちょんをさがしに出かけました。「すずめのおやどはどこかいな したきりおちょんはどこいった。」じいさまがあるいていくと、牛(うし)あらいにあいました。「牛あらいどん、ここをしたきりすずめがとおらなかったかい。」すると牛あらいは、「おう。とおった、とおった。牛をあらったこの水をのみほしたらおしえてやろう」といいました。しかたなくじいさまは、牛をあらってよごれた水をのみほしました。牛あらいは、「はっはっは、よし。この先に馬(うま)あらいがいるから、きいてみるといい」といいました。

scene 05この先の竹やぶに
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「すずめのおやどはどこかいな したきりおちょんはどこいった。」じいさまがあるいていくと、馬(うま)あらいにあいました。「馬あらいどん、ここをしたきりすずめがとおらなかったかい。」すると馬あらいは、「おう。とおった、とおった。馬をあらったこの水をのみほしたらおしえてやろう」といいました。しかたなくじいさまは、馬をあらってよごれた水をのみほしました。馬あらいは、「ようし。この先の竹やぶにとんでったぞ」といいました。

scene 06大きな竹やぶの中の家
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じいさまがあるいていくと、大きな竹やぶの中に家(いえ)がありました。トントンと戸(と)をたたくと、中から「じいさまか、ばあさまか」という声(こえ)がしました。「じいじゃ、じいじゃ」とこたえると、「じいさまならお入りください。」じいさまが中に入ると、きものをきたおちょんが出むかえてくれました。「おお、おちょんや、すまなかったのう。ばあさまがおまえのしたをきったというから、あやまりにきた。」するとおちょんは、「じいさま、よくきてくれました。さあさあ、めしあがってください」とよろこびました。

scene 07すずめたちのもてなし
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おちょんは、じいさまに金のちゃわんに金のはしで、白いごはんやおかしらつきの魚(さかな)をごちそうしました。すずめたちの歌(うた)とおどりがはじまります。「♪あ、それ チュンチュンチュン あ、それ チュンチュンチュン…。」じいさまは、「あはは。こりゃあおもしろいなあ、おちょん。あっはっはっは」と大わらいしてたのしみました。

scene 08大きなつづらと小さなつづら
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つぎの日。じいさまがかえろうとすると、おちょんがいいました。「じいさま。おみやげは、大きいつづらがいいですか、小さいつづらがいいですか。」じいさまは、「わしは年よりだから、小さいのがいいな」とこたえました。すると、「じいさま、家(いえ)にかえるまで、けっして、つづらをあけないでくださいね」とおちょんがいいました。

scene 09つづらの中から金、銀、サンゴ…
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じいさまが家(いえ)にかえってつづらをあけてみると…。「うわあ、ほほう!」「なんと、まあ!」中から金、銀(ぎん)、サンゴにあやにしき…。まばゆいたからが、ざっくざっくと出てきたではありませんか。すると、「どうして大きなつづらをもらってこないんだよ! よし、わしがいってもらってくる!」と、ばあさまはじいさまにきいた道(みち)を大いそぎではしっていきました。

scene 10ばあさまもつづらをもらいに
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大きな竹やぶの中の家(いえ)につきました。ドンドンドン。「おい、ここをあけろ!」中から「じいさまか、ばあさまか」とききます。「ばあじゃ、ばあじゃ」とこたえると、「お入りください。」ばあさまはいそいで家の中に入りました。おちょんはばあさまに、かけたちゃわんにおれたはしで、すなのごはんを出しました。「わしゃ、もうかえる!」とばあさまがいうと、「ばあさま。おみやげは、大きいつづらがいいですか、小さいつづらがいいですか」とおちょんがききました。もちろん、「大きいのをくれ!」とばあさま。「ばあさま。家にかえるまで、けっして、つづらをあけないでくださいね」。

scene 11大きなつづらの中からは
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ばあさまは、はやくつづらの中を見たくて見たくてたまりません。「もう、しんぼうたまらん!」まだ家(いえ)につかないうちに、ばあさまはつづらをあけてしまいました。すると…。つづらの中からは、ヘビやらマムシやらナメクジやらムカデやら、おそろしいものがぞろぞろと出てきました。「あぁぁ、ああーっ!」ばあさまはおどろいたのなんの。こしをぬかして、ほうほうのていで、家(いえ)までにげかえりました。それから、ばあさまは、もうよくをはらなくなりましたとさ。

おはなしのくに
したきりすずめ
“すずめのおやどはどこかいな?”【作者】日本の昔話 【語り】吉田 羊

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