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オープニング
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オープニングタイトル

scene 01リンちゃんが話しかけてくれたのに
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サトルは内気で気の弱い小学生。ある日、あこがれのリンちゃんが話しかけてきました。あのね、今度の日曜にピアノの発表会があるんだけど…」。どきどきしたサトルは、『え、ピアノ? え?…』と話がよくわからずだまっています。するとリンちゃんに、「サトルくん、話聞いてる?」と言われます。「うん。聞いてるよ」と答えるサトル。でもリンちゃんはだまってしまいました。

scene 02伝じろうと話すリンちゃんは
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そこへ、「うんうんうん、で?」と伝じろうがわりこんできました。楽しそうに話をつづけるリンちゃん。『さっきまでぼくに話しかけてたのに、なんで伝じろうくんが話聞いてるの? しかもリンちゃんの表情(ひょうじょう)が明るくなってる…』と、サトルはわけがわかりません。すると伝じろうがサトルを見つめました。「ねえ。話ちゃんと聞いてた?」という声が…。気がつくとサトルはふしぎな空間にいました。

scene 03「なんであんなふうに話が聞けたの?」
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「伝じろうの心の中へようこそ!」。伝じろうがあらわれました。アシスタントのお伝(つた)は“うめライス”を食べています。「見た? あのリンの表情(ひょうじょう)。サトルと話してるときは暗い感じだったのに、伝じろうと話してるときはとっても明るい表情になったよね!」と伝じろう。「あんなに話してたってことは、伝じろうくん、ピアノのことくわしいんでしょ」と聞くと、「ぜーんぜん知りません!」という答え。「じゃあ、なんであんなふうに話が聞けたの?」とおどろくサトルに、「それはね、『うめラいス』を知ってるからだよ」と伝じろうが言いました。

scene 04お伝レッスン「うめラいス」
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話を聞くときに注意したい5つのポイント。それを『うめラいス』でおぼえましょう。『う』は、うなずいて。『め』は、めをみて。『ラ』は、ラストまで。『い』は、いっしょうけんめい。『ス』は、スマイルで。この『うめラいス』を基本(きほん)に、話をしっかりと聞くことが大切ですよ。

scene 05リンちゃんにサトルはどう写っていた?
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「でもさ、ぼくだって真剣(しんけん)に聞いてたんだよ」と言うサトルに、伝じろうは、リンちゃんにはサトルがどう写っていたのかを見せます。「うーん、たしかに。うなずいてないし、目も見てない。ぜんぜん『うめラいス』できてないね」と気がつくサトル。「これじゃリンちゃんも話しにくいよねえ。でも、しっかり聞くためには、もっと大事なことがあるんだよ」と伝じろうが言いました。伝じろうが参考(さんこう)にした「話の聞き方」を教えてもらいます。

scene 06「興味を持つ」と決める
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名越康文(なこし・やすふみ)さんは精神科(せいしんか)のお医者さん。これまでに多くの患者(かんじゃ)さんと対話してきて、話を聞くということの大切さを知っている先生です。上手な聞き方とはどんな聞き方なのかたずねると…。まず、「興味(きょうみ)を持つ」と決める。「ぜったい興味を持つ!」。つまり、「本気になる」ということです。「おもしろいかな、おもしろくないかな」じゃなく、「おもしろい!」と決めるとおもしろい箇所(かしょ)が見えてくる。そうすると、自分ものめりこんで聞ける。そうすると、相手はどんどん話すのです。

scene 07話を聞いてもらった相手は勇気がわいてくる
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人の話を聞くことが上手にできるようになるとどんないいことがあるのか、さらに名越さんにたずねると…。自分の話を全部聞いてもらった人は、「聞いてもらった。すっきりした」と思うのではなくて、「明日からやるぞ!」、「失敗(しっぱい)したけど、また元気がわいてきた!」と勇気(ゆうき)がわいてくる。つまり、話を聞いてあげた人は、相手を勇気づけたということなのです。自分が相手に勇気をあたえることができる。自分が大切な人を勇気づけることができるのです。

scene 08“うめライス”を食べるサトル…
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気がつくとサトルは教室にもどっていました。リンちゃんと伝じろうが話しています。「ところでサトルくん、手に何を持ってるの?」と伝じろうに言われてサトルが手を見ると…、そこにあったのはなんと“うめライス”! 「え…なんで?」と言いながら思わず食べてしまうサトル。「食べた! 食べたよ」とリンちゃんがおもしろそうにわらったのでした。

お伝と伝じろう
しっかり聞く
人の話を聞くときに大切なことは何だろう。話している人の目をみたり、うなづいたり。聞く側が共感の気持ちを表現することで、話す側も話しやすくなることにも気づかせる。