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オープニング
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scene 01なんで二人ともおこってるの?
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サトルが本を読んでいるとリンちゃんがやってきました。「サトルくん、またわたしの定規(じょうぎ)勝手に使ったでしょ」。サトルは本に目をやったまま、「ああ、ごめんね」と本にはさんでいた定規を返しました。シュンもやってきて「サトル、ぼく、きのうこんなでっかいシュークリーム作ったんだ」と話しかけます。でもサトルはシュンをちらっと見て、「そりゃすごいね」とだけ。気がつくと…、『え、何? なんで二人ともおこってるの?』。すると伝じろうがサトルを見つめました。「二人がおこるのも、むりはない」という声が…。

scene 02サトルはなんにもわかっていなかった
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サトルが“伝じろうの心の中”へやってきました。アシスタントのお伝が、テレビで音声なしの伝じろうを見ています。「サトル、二人ともすごくおこってたねえ」と伝じろう。「そうなんだ。おこられるようなことは何も言ってないんだけど」と、サトルにはリンちゃんとシュンがおこっている理由がわかりません。すると伝じろうが、「やっぱりサトルはなんにも自覚(じかく)してなかったんだねえ。今日のサトルは徹底的(てっていてき)にあつく指導(しどう)しないとだめみたいだね」と言いました。

scene 03お伝レッスン「いろいろな ありがとう」
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リンちゃんとシュンがおこっていたのはどうしてでしょう。「ありがとう」の話し方を例(れい)に考えてみましょう。笑顔(えがお)で言う「ありがとう」と、無表情(むひょうじょう)で言う「ありがとう」。笑顔で言われると「ありがとう」の気持ちがすごくつたわってきます。そして、目をそむけて言う「ありがとう」と、大きな身ぶり手ぶりで言う「ありがとう!」。身ぶりがあるとすごく感謝(かんしゃ)している感じです。同じ言葉でも、表情のある・なし、顔の向き、身ぶり手ぶりなど、言い方によって相手へのつたわり方がちがってくるのです。

scene 04「表情や手の動きも気持ちをつたえる手段」
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サッカー解説者(かいせつしゃ)の松木安太郎(まつき・やすたろう)さんは、元サッカー日本代表選手(せんしゅ)。監督(かんとく)時代には全身を使ったあつい指導(しどう)で、Jリーグ二連覇(れんぱ)をはたしました。現在(げんざい)は、表情(ひょうじょう)ゆたかな解説者として知られています。「言葉だけが表現力(ひょうげんりょく)ではないと思う。言葉が足りなかったり、表現力がゆたかでなかったりという場合、言葉だけでなく、表情や手の動きも気持ちをつたえる手段(しゅだん)として力になっていく」(松木さん)。

scene 05音声なしの会話を見てみると
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教室でのサトルの表情(ひょうじょう)や身ぶり手ぶりがどうだったか、音声なしで見てみます。話しかけてきたリンちゃんを見ようともしないので、リンちゃんがおこっていることに気づきません。顔も見ないで返事するのはずいぶん無愛想(ぶあいそう)です。「これじゃ、おこっている人はもっとおこっちゃうよ」とサトルにもわかったようです。「サトル、最後(さいご)になんて言ったかおぼえてる?」と伝じろうに聞かれますが、サトルはおぼえていません。実はサトルは、『ごめんね』と言っていたのです。「ごめんねって言ってる顔じゃないね」とサトル。

scene 06言い方次第でつたわり方がかわる
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つづいて、うれしそうに話しかけてきたシュン。それに対してサトルは興味(きょうみ)なさそうな表情(ひょうじょう)です。「これじゃシュンくんがかわいそうだ」とサトル。最後(さいご)になんと言ったか、やはりおぼえていません。サトルはこのとき、『それはすごいね』と言ったのです。「そんなふうには見えない。言い方次第でこんなにつたわり方がちがうなんて知らなかった。でもこれさえ知っておけばあんな失敗(しっぱい)しないぞ! 伝じろうくん、ぼくもうだいじょうぶだよね?」。でも伝じろうはすぐには返事をしなくて…。

scene 07お伝レッスン「間のつかい方」
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話し方でもう一つ大切なのが、間(ま)のつかい方です。表情(ひょうじょう)、顔の向き、身ぶり手ぶりのほかに、間でもつたわり方がかわります。間とは、話と話のあいだの無言(むごん)の時間のこと。短かったり、長かったり、間の長さでつたわり方がかわるのです。つたわり方がどうかわるか、伝じろうとサトルの会話を例(れい)に見てみましょう。「でもこれさえ知っておけばあんな失敗(しっぱい)しないぞ! 伝じろうくん、ぼくもうだいじょうぶだよね?」。「(間)…そうだね」。――この返事を聞いたサトルはちょっと不安(ふあん)になりました。

scene 08間の長さで言葉の意味もかわる
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次に、この間(ま)を短くしてみます。「でもこれさえ知っておけばあんな失敗(しっぱい)しないぞ! 伝じろうくん、ぼくもうだいじょうぶだよね?」。「そうだね」。――伝じろうがすぐに答えると、ちがった印象(いんしょう)に聞こえますね。「どっちがいいとかじゃなくて、間の長さによって言葉の意味さえかわってくるんだね」と伝じろう。同じ言葉でも、表情(ひょうじょう)や身ぶり手ぶり、間の取り方で、つたわり方がかわってしまいます。思っていることを、言葉だけではなく全身で表現(ひょうげん)することが大事なのです。

scene 09気持ちを全身で表現しよう
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海外での仕事も多い松木さん。全身で表現(ひょうげん)することで、海外の人ともよりわかりあえると考えています。「言葉の通じないところでなんとか自分を知ってもらいたいというときには、どうしても言葉よりも体が動く。なんとか自分の気持ちをつたえたいとか、相手の気持ちをわかろうとすると、言葉はわからなくてもじっと相手の口もとや顔を見つめたり、どんなかっこうや動きをするのかを見たりするようになっていく。なんとかわかってほしい、そういう気持ちが表現できれば、どこの国に行ってもだいじょうぶじゃないかな」(松木さん)。

scene 10やりすぎに注意!
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気がつくとサトルは教室にもどっていました。目の前にリンちゃんとシュンが立っています。「あぁーっ、リンちゃんの貴重(きちょう)な定規(じょうぎ)をぼくは何回も何回もだまってかりてたなんて、なんておろかなんだ! シュンくん、こんなに大きいシュークリームを作ったんだよね。君はもしかして、天才パティシエになれるんじゃないか」。サトルは身ぶり手ぶりをまじえて表情(ひょうじょう)たっぷりに語ります。あっけにとられるリンちゃんとシュン。やがてシュンが、「サトル、だいじょうぶ?」と言いました。やりすぎに注意、でした。

お伝と伝じろう
表情にも言葉が
「ありがとう」や「ごめんなさい」。話している内容は同じでも、言葉の抑揚や強弱、身振りや顔の表情によって、聞き手の印象が大きく変わることに気づかせる。

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