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scene 01先生は超能力者?
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休み時間にサトルたちが先生のことを話しています。シュンが、「前からふしぎに思ってたことがあるんだけど…」と言い出しました。「先生ってさ、まっすぐ黒板を見てるのに、ぼくらが何してるか、いつもわかっちゃうよね」。話しているうちにどんどん話がふくらんでいきます。「先生にはふつうの人には見えないものが見える、とか」。「それって、超能力(ちょうのうりょく)ってこと?」。「だれかが、先生がスプーンをたくさん買いこんでるのを見たって」…。すると伝じろうが言いました。「みなさん、それって本当?」。

scene 02先生について徹底的に捜査しよう
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サトル、シュン、リンの三人がやってきたのは伝じろうの心の中です。『先生は超能力(ちょうのうりょく)者?事件』捜査(そうさ)本部、とあります。そこへ伝じろうがとびこんできました。「お伝刑事(デカ)! たいへんな事件(じけん)が起こっています。せ、先生が…」。するとお伝はその言葉をさえぎりました。「先生が超能力者かもしれない。それ本当の話ですか」と聞く伝じろうに、「見てないものを透視(とうし)できるんだ!」とサトル。そこで、先生について徹底的(てっていてき)に捜査することになりました。「事実と意見を見分けるんです」と伝じろう。

scene 03お伝レッスン「情報を整理しよう」
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まず練習問題。「自分で確認(かくにん)したこと」、「人に聞いたこと」、「自分の意見」の三つの箱のどこに情報(じょうほう)が入るのか考えます。『伝じろうはヒゲが生えている』という情報。明らかに伝じろうにはヒゲが生えているので、これは「自分で確認したこと」。『伝じろうは小学生には見えない』。これは人によって見え方がちがうので、「自分の意見」です。『リンが言うには伝じろうがすきなおにぎりの具はパスタ』。これはリンちゃんから聞いた情報、つまり「人に聞いたこと」です。このように情報を分けて考えることで、その情報がどれだけ正確(せいかく)か見えやすくなります。

scene 04その情報ははたして真実?
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それでは本題。この方法(ほうほう)を使って、『先生は超能力(ちょうのうりょく)者かもしれない』という情報(じょうほう)がはたして真実なのか、サトルたちの会話の内容(ないよう)を三つの箱に仕分けしながら検証(けんしょう)していきましょう。まず、『シュンのお兄ちゃんの朝食を当てた』は、お兄ちゃんから聞いたから、「人に聞いたこと」です。『よそ見しているのがばれた』と『いねむりしているのがばれた』は、体験(たいけん)したことなので、「自分で確認(かくにん)したこと」にします。『何かヒミツがある』は「自分の意見」です。

scene 05意見と事実を分けて考える
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仕分けの結果(けっか)を見ると、圧倒的(あっとうてき)に「自分の意見」が多いことがわかります。意見はその人の考え方や思いこみが入っていることが多いので、事実と分けて考えなければいけません。事実は、『スプーンを持ってじーっとしているところを見た』、『よそ見しているのがばれた』、『いねむりしているのがばれた』の三つだけです。問題は、これだけで「先生が超能力(ちょうのうりょく)者だ」と言えるのかということ。「なるほど。『自分で確認(かくにん)したこと』だけを見ると、ホントかどうかわからないことばかりだね」とシュン。

scene 06人から聞いた話を信じやすい
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東京大学大学院の佐倉統(さくら・おさむ)教授(きょうじゅ)に話を聞きました。佐倉先生は、科学の情報(じょうほう)を社会の人々にわかりやすくつたえるための研究をしています。先生は、むずかしい情報を正しくつたえるためのヒントは、人間の進化にかくされていると考えています。「もともと人間の心というのは、人から聞いた話を信(しん)じやすいようになっています。人の話を信じることがその人との関係(かんけい)を強くするので、仲間(なかま)とのきずなを強くすることになります」(佐倉先生)。

scene 07危険な話ほど信じやすい
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そして「人間の心は、自分たちに不利(ふり)なことや危険(きけん)なことに敏感(びんかん)に反応(はんのう)します。暗いとかあやしいということは、自分にとって危険なものであることが多い。だから、超能力(ちょうのうりょく)者はすごいけれども、『こわい』、『悪い』イメージでもある。それが根っこにあるんじゃないかな」(佐倉先生)。つまり、危険な話ほど信(しん)じやすいのです。

scene 08自分で確認しよう
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こうしたうわさが起きないようにするにはどうしたらいいのか、佐倉先生に聞いてみました。「みなさんはうわさを出すほうになることもあるし、聞くほうになることもあります。だからまず、人の意見をむやみに信(しん)じないこと。自分で『本当である』と確認(かくにん)してから行動することが大事。そして、自分で確認できていないこと、人から聞いただけのことは、むやみに人につたえないこと。うわさを出したり受け取ったりするときに、『これは本当のことなのかな?』と一歩立ち止まって考えることが大事です」とのことでした。

scene 09先生は超能力者じゃなかった…
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気がつくとサトルたちは教室にもどっていました。「ぼくのお兄ちゃんの朝食を言い当てたのは?」。シュンが先生に聞くと、「シャツにいちごジャムがついていたので、ジャムパン食べたでしょ、と言っただけです」という答え。「スプーンを持ってじっとしてたのは?」と聞くと、「スプーンにうつった顔が面白くて見てたんです」と答えました。「あぁ、よかった。先生が超能力(ちょうのうりょく)者じゃなくて」と思う伝じろう。すると、「先生が超能力者じゃない。本当に自分で確認(かくにん)しましたか?」と伝じろうにだけ先生の声が聞こえたような…。

お伝と伝じろう
それって本当?
調べたことや出来事を報告するときには、どのように話す必要があるのだろう。事実と意見を区別して話すことの大切さを学ぶ。

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