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オープニングタイトル

scene 01「わたしのおはかに木をうえなさい」
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むかし、あるところにお金もちの男がおりました。つまと一人むすめと三人で、しあわせにくらしておりました。ところが、つまがおもい病気(びょうき)にかかってしまいました。「わたしはもうながくはないわ。でも、天国(てんごく)からずっと見まもっていますからね」。むすめにはなしかけます。「お母さま」。そしてむすめにいいました。「わたしのおはかに、小さな木をうえなさい。ほしいものができたら、その木をゆするんですよ。そうすれば手に入るから。だから、やさしいあなたでいてね」。「お…お母さま…」。むすめは、小さな木を1本、おはかにうえました。〔語り:明日海りお(あすみ・りお)さん〕

scene 02いつも、はいまみれのむすめ
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それから二度(ど)目の春(はる)、あたらしい母親(ははおや)がやってきました。まま母には二人のむすめがおりました。うつくしいむすめたちでしたが、心(こころ)はいやしく、いじわるでした。「今日(きょう)からおまえはわたしたちのめしつかいだよ。とっととはたらきな」。むすめは、水くみから食事(しょくじ)のしたく、そうじと、朝(あさ)からばんまでこきつかわれました。けれどもむすめは、もんく一ついわず、一生けんめいはたらきました。夜(よる)はベッドもなく、はいの上でねむりました。いつもうすぎたなくはいまみれのむすめは、“はいかぶり=シンデレラ”とよばれるようになりました。

scene 03おしろでぶとう会がひらかれることに
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ある日、おしろで、ぶとう会(かい)がひらかれることになりました。「王子さまのぶとう会、たのしみだわぁ。フフフフ」と姉(あね)たちがたのしそうにはなしています。でも、「シンデレラ、おまえはいけないよ。おまえはこの中からわるい豆(まめ)をよりわけるんだ」とまま母がいいました。わたされたのは豆の入った大きなふくろです。「こんなにたくさん…。夜中(よなか)までかかってしまうわ」とためいきをつくシンデレラ。豆をよりわけながら、ふと、「わたしもぶとう会にいきたい」とつぶやきました。

scene 04ぶとう会にいきたい、でも…
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すると、白いハトがまどから入ってきて、「シンデレラ、豆(まめ)をわけるの手つだうよ」といいました。「えっ、ありがとう。おれいにお豆をたべてね」。シンデレラはハトといっしょに豆をよりわけます。「♪いいお豆は おなべの中に わるいお豆は おなかの中に コツコツ コツコツ コツコツ コツコツ♪」。ハトがいいました。「シンデレラは、ぶとう会(かい)にいきたい?」。「ええ、とてもいきたい!」とこたえたシンデレラですが、「でもだめよ。こんなきたない服(ふく)でぶとう会にいけるわけがないわ」とかなしそうにいいました。するとハトは、「おはかの木にドレスをおねがいしてごらん」といったのです。

scene 05「真夜中の12時までにはもどるんだよ」
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シンデレラは、おはかの木をそっとゆすっておねがいしました。「♪小さな木さん どうかおねがい ぶとう会(かい)にきていく ドレスをください♪」。すると、シンデレラの目のまえにきれいなドレスがあらわれました。「まぁ、なんてすてきなドレスなの!」。シンデレラは、いそいでドレスをきると、よういされたりっぱな馬車(ばしゃ)でおしろにむかいます。シンデレラを見おくりながら、白いハトが大きな声(こえ)でいいました。「一つだけわすれないで! 真夜中(まよなか)の12時(じ)までにはもどるんだよ。たのしんで!」。

scene 06王子とおどりはじめるシンデレラ
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ぶとう会(かい)の大広間(おおひろま)におそるおそる入っていくシンデレラ。はなやかな音楽(おんがく)がながれ、みんなたのしそう。シンデレラもおもわずえがおになります。そんなシンデレラに気づいた王子は、「わたくしとおどっていただけますか」と手をさしだしました。「ええ。よろこんで」。シンデレラは王子とおどりはじめます。「♪ゆめかしら なんてしあわせなの わたしだけのドレス わたしを見つめる王子さま すべてがキラキラかがやいている ずっとこのままでいたいの♪」。たのしそうにおどりつづける二人。でもシンデレラは、時計(とけい)が12時(じ)をうつまえにいそいでかえりました。

scene 0712時をしらせる時計の音!
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つぎの日の夜(よる)も、ぶとう会(かい)はひらかれました。「また王子さまにあいたい!」。シンデレラは、おはかの木をゆすっておねがいしました。「♪小さな木さん わたしにドレスをください♪」。するとまたきれいなドレスがあらわれました。そのドレスをきて、シンデレラはぶとう会に出かけました。王子とたのしくおどりつづけるシンデレラ。「ずっと、このままずっと…」。そのときです。12時(じ)をしらせる時計(とけい)の音がなりひびきました。「あ!」。あわててかえっていくシンデレラ。

scene 08かいだんにのこされたくつ
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大かいだんのとちゅうで、「あっ」。シンデレラはつまずいてしまいます。でも王子がおってくる足音がきこえたので、そのままはしって、おしろから出ていきました。あとには、シンデレラがはいていたくつがかたほうおちていました。王子はそのくつをひろいあげ、シンデレラがさっていったほうをじっと見つめました。

scene 09このくつにあう人をつまに
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王子は、このくつがあうものを、つまにすることをきめました。しかし、なかなか見つかりません。ついに、シンデレラのお姉さんたちにも、くつをためすじゅんばんがやってきました。すると、「もし入らなかったら、このナイフで足をすこしきりおとすんだ」と、まま母はナイフをわたします。「うう…かかとが入らない。しかたないわ。うっ、あぁー!」。上のお姉さんはかかとを、下のお姉さんはつま先をきりおとしてくつをはきました。血(ち)だらけのくつを見て、王子はすぐに二人のうそを見ぬきました。

scene 10シンデレラがくつをはいてみると…
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「わたくしのさがしている、あの人はどこに…」。そのとき、かくれるように王子を見ていた、よごれたみなりのシンデレラに王子は気がつきました。「あっ、あの方(かた)は!」。そして、「さ、このくつをはいてごらん」といいました。おそるおそる王子のまえにすすみ出たシンデレラは、くつをはいてみました。くつはシンデレラの足にぴったりです。「あなたは、あのときの…」。ようやくさがしていた人を見つけた王子。そして、シンデレラと王子はしあわせにくらしました。

おはなしのくに
シンデレラ
“わたしも ぶとうかいに いきたい・・・ ”【作者】グリム童話 【語り】明日海りお

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