チャプターあらすじを読む
オープニング
ないようを読む

オープニングタイトル

scene 01いつも赤いずきんをかぶっている女の子
ないようを読む

むかしむかし、ある村に、小さな女の子がいました。お気に入りの赤いずきんをいつもかぶっていたので、みんなから“赤ずきん”とよばれていました。「あー、いいかおり。お母さんがやくパンは世界一(せかいいち)よ」。「それじゃ、あたたかいうちにおばあさまにとどけてね」。「はーい。これできっとおばあさまも元気(げんき)になるわね」。「森はまよいやすいから、けっしてより道(みち)はしないでね。まっすぐいくんですよ」。「はい、お母さん、まかせて。わたしは一人でもだいじょうぶよ」。赤ずきんはパンをもっておばあさんのところへ出かけていきました。〔語り:岸井ゆきの(きしい・ゆきの)さん〕

scene 02はじめてのおつかい
ないようを読む

森の中をやってきた赤ずきんが、「小鳥(ことり)さん、こんにちは。すてきな歌声(うたごえ)ね」と小鳥たちに声をかけました。「♪はじめていくの ひとりで わくわくの もりのみち きらきら ぽかぽか なんてたのしい ゆめのみち♪」と、はじめてのおつかいのうれしさをうたう赤ずきん。「あ、はやくいかなくっちゃ!」とおもいだして、またおばあさんの家(いえ)へとあるきだしました。

scene 03森の中で出あったオオカミ
ないようを読む

しばらくいくと赤ずきんは、「わっ!」とおどろきました。オオカミがいたのでびっくりしたのです。「やぁ、こんにちは。そんなにいそいでどこへいくんだい?」とオオカミがいいました。「オオカミさん、こんにちは。おばあさまのところへ、ひ・と・り・で! おみまいにいくのよ」とじまんする赤ずきん。「へぇー。そりゃ感心(かんしん)だ。おばあさんは、どこにすんでいるんだい?」とオオカミがたずねます。「この道(みち)をまっすぐいった、カシワの木が三本あるところよ」とこたえる赤ずきん。

scene 04オオカミのわるだくみ
ないようを読む

するとオオカミがいいました。「そうかい。あぁ、そうだ。わき道(みち)をすこし入ったところに、きれいな花がさいているぞ」。おもわず「まぁ、そうなの? 見てみたい」といいますが、『でも、より道はだめっていわれているし…』とまよう赤ずきん。「おばあさんに見せたらよろこぶとおもうがなぁ」とオオカミにいわれ、「そうね! オオカミさん、しんせつにありがとう!」といって、うれしそうにわき道へ入っていきました。『いやぁ、わかくてうまそうな子だ。ばあさんの家(いえ)でまちぶせしてやろう。クックックックッ』とわるだくみをかんがえるオオカミです。

scene 05オオカミがおばあさんをペロリと
ないようを読む

オオカミは、おばあさんの家(いえ)へ先まわりしていました。ドンドンドンとドアをノックする音。「ゴホッゴホッ。どなた?」とベッドにねていたおばあさんがいうと、「おばあさま、赤ずきんよ」とオオカミのひくい声(こえ)がこたえました。「そうかい。お入り」とうれしそうにおき上がるおばあさんですが、「きゃあーっ!」。オオカミはおばあさんをペロリとたべてしまいました。そして、大きなおなかをかかえて、ベッドの中にもぐりこみました。「そろそろ赤ずきんがくるはずだ。ヘッヘッヘッヘ…」。

scene 06「おばあさま、なんて大きなお耳なの!」
ないようを読む

そこへ、お花をかかえた赤ずきんがやってきました。「うふふ、よろこんでくれるかしら」。トントントンとドアをノックすると、「だれだい?」という声(こえ)がします。「おばあさま、わたし、赤ずきんよ」。「そうかい。入っておいで」。家(いえ)の中に入った赤ずきんは、「おばあさま、パンとブドウ酒(しゅ)をもってきたの。ぐあいはどう?」とベッドにちかよりました。「まぁ! おばあさま、なんて大きなお耳なの!」とおどろく赤ずきん。すると、「それは、おまえの声をよくきくためだよ」といいます。

scene 07「おばあさま、なんて大きなお口なの!」
ないようを読む

さらにちかづいて「まぁ、おばあさま、なんて大きなおめめなの!」というと、「それは、おまえの顔(かお)をよく見るためだよ」といいます。もっとちかづいて顔をのぞきこみ、「まぁ、おばあさま…、なんて大きなお口なの!」とふるえだす赤ずきん。すると、「それは…、おまえを…、たべるためだよ! ガルルル…」。「きゃあーっ!」。「ゴックン!」。赤ずきんはオオカミにたべられてしまいました。

scene 08オオカミのおなかをきりひらくと…
ないようを読む

そこへぐうぜん、森でかりをしていた狩人(かりゅうど)がとおりかかりました。家(いえ)の中からみょうな音がきこえます。「うん? なんの音だ?」。そっと家にちかづいて中に入ってみると、そこにはおなかが大きくふくれたオオカミがいびきをかいてねていました。すると、「たすけてぇ」という声(こえ)がします。どうやらオオカミのおなかの中からのようです。「うん? まさか…」。狩人(かりうど)はハサミでオオカミの大きなおなかをきりひらきました。すると…。

scene 09オオカミのおなかに石をつめて
ないようを読む

なんと! オオカミのおなかの中から、赤ずきんとおばあさんが出てきました。「あぁ、こわかった…。おばあさまも、たすかってよかった…」。オオカミはあいかわらずいびきをかいてねています。「オオカミをやっつけなくちゃ。そうだわ!」。赤ずきんは、大きな石をいくつももってきて、オオカミのおなかにつめ、はりと糸でオオカミのおなかをぬいあわせました。「できた!」。しばらくすると、オオカミは目をさましました。おきあがろうとしますが、おなかがおもくてうまくあるけません。「ううう…おもい…」。バタリとたおれると、オオカミはそのまましんでしまいました。

scene 10もうより道をせずに
ないようを読む

その日のかえり道(みち)、赤ずきんが森の中をやってくると、「こんにちは。どこへいくのかしら?」と、べつのオオカミがはなしかけてきました。「あら、オオカミさん、こんにちは。わたし、いそいでるのよ」。そういうと赤ずきんは、さっさとオオカミの前(まえ)をとおりすぎていきました。「ふんっ、だめか…」とオオカミ。赤ずきんは、より道をせずにまっすぐ家(いえ)にかえりました。

おはなしのくに
赤ずきん
“まあ おばあさま!なんて大きなお口なの? ”【作者】グリム童話 【語り】岸井 ゆきの

クリップ

教材きょうざい資料しりょう

教材・資料(先生向け)

配信はいしんリスト

今年度こんねんど放送ほうそう

その放送ほうそう