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オープニング
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オープニングタイトル

scene 01うつくしい服が大すきな王さま
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むかしむかし、あるところに、あたらしくてうつくしい服(ふく)が大すきな王さまがおりました。もっているお金をぜんぶ服につかって、いつもいつもきれいにきかざっていました。そして、毎日(まいにち)一時間(じかん)ごとに服をきがえました。〔語り:秋山竜次(あきやま・りゅうじ)(ロバート)〕さん

scene 02おろか者には見えないぬの?
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ある日、二人のうそつきの男が王さまのところにやってきました。「はじめてお目にかかります、王さま。わたくしどもは、はたおり職人(しょくにん)です。王さまのために、それはそれはうつくしいぬのをおることができます」。「しかもそのぬのは、世(よ)にもふしぎな力をもっています。おろか者(もの)にはけっして見えないのです」。そういって男たちはひそかに「ニヤリ」とわらいました。それをきいた王さまはかんがえました。「これはおもしろい。その服(ふく)をきたら、かしこい者とおろかな者を見わけることができるぞ。はははは!」。王さまはぬのをおるようにいいました。そしてお金をたっぷりわたしました。

scene 03もし、そのぬのが見えなかったら…
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さて、二人は2台(だい)のはたおりきをつかって、ぬのをおるふりをしました。そして、「いちばん上等(じょうとう)なきぬ糸をおねがいします」、「いちばんりっぱな金(きん)を下さい」とおねがいしては、自分(じぶん)たちのふところに入れました。何日(なんにち)かたって、王さまはかんがえました。『うーん、どれくらいぬのができたか見てみたいな。でもだ、もし、そのぬのが見えなかったら、おろか者(もの)だといわれてしまうぞ。そうだ、ひとまず、あの正直者(しょうじきもの)の大臣(だいじん)をつかわそう。あれは、ちえもあるからな』。

scene 04「すばらしいぬのじゃ」といった大臣
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大臣(だいじん)は二人がはたらいている部屋(へや)へいきました。『どうかぬのが見えますように…。おや? なにも見えないぞ』。「大臣さま、もっとちかくによって見て下さいまし」、「がらも色(いろ)もみごとでしょう」といわれ、『たいへんだ、見えない。わしがおろか者(もの)? おりものが見えないなんてうっかりしられたらたいへんだ』。あせった大臣は、「おお、みごと、みごとじゃ。すばらしいぬのじゃ。はは…。がらといい、色といい…。そうだ、王さまに、とてもうつくしいみごとなぬのだとつたえることにしよう」といいました。王さまは大臣からほうこくをきいて、とてもおよろこびになりました。

scene 05ぬののうわさは町じゅうに
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王さまは、こんどはまじめなお役人(やくにん)に見にいかせることにしました。そしてこのお役人も大臣(だいじん)とおなじでした。なんどもなんども見ました。けれどもなにも見えません。このまじめなお役人も王さまに、「それはそれは、うっとりするほどみごとなぬのでした」とほうこくしました。そしてこのころ、このぬののうわさが町じゅうにひろがっていました。「いままでにないみごとなぬのだそうだ」。「おろか者(もの)には見えないらしいよ」。

scene 06いよいよぬのを見た王さまは
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いよいよ王さまもぬのが見たくなりました。そこで、おおぜいおともをつれて、はたおりを見にいきました。二人の男は、このときとばかり大はりきりです。「王さま、いかがですか。すばらしいでしょう」。ところが…。『これはいったいどうしたことじゃ。わしにはなにも見えんぞ。このわしがおろか者(もの)だというのか。王さまにふさわしくないというのか』。王さまは、「ま、ま、まことにうつくしい! 気に入ったぞよ。はははは」といいました。けらいたちも「うつくしい」、「みごとだ」と口々にいいます。そして、このぬのであたらしい服(ふく)をつくり、ちかぢかおこなわれるパレードできることをすすめました。

scene 07できあがった服をきてみる…
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「王さま、あたらしい服(ふく)ができあがりました!」。男たちが王さまの前(まえ)に出ていいました。「こちらがズボンでございます」。男は、箱(はこ)からズボンをとりだすしぐさをします。「こちらが上着(うわぎ)でございます。これがガウンでございます」。もう一人の男が、「こちらの服は鳥(とり)の羽(はね)のようにかるうございます。きてごらんになっても、なにもきていないようにおもわれるかもしれません」といいました。「はは、うん」と王さま。男たちは、できあがった服を一つひとつきせるふりをしました。「なんてごりっぱなおすがたでしょう。おにあいでございます」。

scene 08あたらしい服をきてパレードへ
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「パレードのじゅんびがととのいました!」。けらいがさけびました。あたらしい服(ふく)のおひろめです。王さまは、パレードのまん中をどうどうとあるいていきました。すると町の人々も、まどから見ている人たちも、みな口をそろえていいました。「王さまのあたらしい服はなんてすてきなのでしょう」。「ほんとうによくおにあいですこと」。「すてき!」。だれも、自分(じぶん)にはなにも見えないなどとはいえません。自分がおろか者(もの)だとおもわれてはこまりますから。そのとき、一人の子どもがいいました。「あれ? 王さまははだかだ。なんにもきてないよ。ぼくにはきれいな服は見えないよ。はだかだよ」。

scene 09「王さまははだかだ!」
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すると…。「王さまははだかだ。なにもきていない」。「王さまははだかだわ、なにもきてないじゃない。うふふ」。「王さまははだかだ。はっはっは。なにもきてないよ」。とうとう見物(けんぶつ)していた人は一人のこらずさけびはじめました。「王さまははだかだ! なにもきていない!」。「なにもきていないぞ!」。『どうやらみんながいっていることは本当(ほんとう)のようだ。でも、いまさらパレードをやめるわけにはいかない』。王さまは、じっと前(まえ)を見ながらあるきつづけました。「王さまははだかだ! なにもきていない!」。「王さまははだかだ!」…。

おはなしのくに
はだかの王さま
“王さまは はだかだ!なにもきていない!”【作者】アンデルセン童話【語り】秋山 竜次(ロバート)