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狂言「奈須与市語」
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その時 与市 海潮をむすび手水とし 両眼をふさぎ 南無八幡大菩薩 別しては氏の神 那須は湯泉大明神 この矢外させ給ふなよ もし射損ずるものならば 弓を切り折り海に入り 人に面を向くべからずと 懇ろに祈念し 目を開いてみれば 風も少しは弱り 扇もそと射よげにぞ見えにける 与一小兵と言ふ条 十二束三つがけ 取つてからりと打ち番ひ  よつ引き絞りあやまたず 扇の要一寸ばかりおいて  ひい ぷつつりと射切る 鏑は海に入りければ しばしは鳴りも止まざりけり 扇は春風に 一揉み二揉み揉まれ 海にさつと入る つま紅の扇の 白浪の上に浮かめるは ただ紅葉の 水に散り浮くがごとくなり

【解説】平家の船から「この扇の的に矢をいてみよ」と言われた源義経。それを聞き後藤兵衛実基は、与市を推薦し、与市は見事に射抜きます。1人で義経・実基・与市・語り手の四役を演じ分けて、緊張した場面を表現します。

にほんごであそぼ
狂言「奈須与市語(なすのよいちのかたり)」
古典狂言「奈須与市語 (なすのよいちのかたり)」より

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