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狂言「法螺侍」
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笑ふが人生、笑はるるも人生。 人間、所詮、道化に過ぎぬわい。 この世は、すべて狂言ぢや。 人は、いづれも道化ぢやぞ。 どうどう、けろけろ、どうぢやいな。 どうどう、けろけろ、どうぢやいな。 踊る道化に、見る道化。 同じ道化なら、踊らにや、損々。 どうどう、けろけろ、どうぢやいな。 どうどう、けろけろ、どうぢやいな。 笑う道化に、泣く道化。 同じ道化なら、笑わにや、損々。 どうどう、けろけろ、どうぢやいな。 どうどう、けろけろ、どうぢやいな。 あそぶ道化に、寝る道化。 同じ道化なら、あそばにや、損々。 どうどう、けろけろ、どうぢやいな。 どうどう、けろけろ、どうぢやいな。
【解説】
イギリスのシェイクスピア劇を題材にしたオペラ「ファルスタッフ」をもとに、新しい狂言作品として作られたものです。主人の悪だくみを知った太郎冠者と次郎冠者が、皆で協力して主人を懲らしめます。「どうどう、けろけろ、どうぢやいな」というはやし言葉の繰り返しが、演じる人と見る人両方を物語世界の中に引き込みます。