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scene 01仕事と生活、どっちが大事?
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中高生のみんなは、仕事と生活、どっちを大事にしたい? 「自分らしくいられる時間って、趣味だと思うので、生活を大事にしたい」(高1男子)。「適度に遊びたいし、いろんなことやりたいから、生活一番がいいかな」(中2女子)。「仕事選んじゃうかも。仕事しないとお金が入らないから」(高3女子)。「自分ができる最大のことをしたいから、がんばって仕事したい」(高2女子)。働き方はいろいろですね…。「今回のテーマは、どんなふうに働くか。ぼくもよく考える。今すごく充実しているけど、もう少し休む時間も必要なのかな、とかね。仕事と生活について考えるなら、キミはどっちを大事にする?」(DAIGOさん)。

scene 02仕事が生きがいで、誇り
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国際的な非営利団体に勤めている藤井麻衣子(ふじい・まいこ)さん。世界中の子どもたちを飢えや戦争、災害から守り、教育が受けられるようにしたいと、日々仕事をしています。そんな藤井さんは、仕事と生活、どっちが大事なのでしょう。「仕事が私の生きがいで、誇りで、私が私らしくいられるためのものであることは間違いありませんね」。

scene 03モンゴルの子どもたちを救うプロジェクト
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藤井さんは今、ある大きな仕事を抱えています。それは、モンゴルの子どもたちを救うためのプロジェクト。この冬、モンゴルは大規模な雪害に遭っています。気温はマイナス56℃にまでなることも。この寒さでヒツジやヤギなど大量の家畜が死にました。モンゴルでは家畜を飼うことで生計を立てている家が多く、家畜が死んで収入が減り、学校に通えなくなる子どももいるのです。そんなモンゴルの子どもたちを一刻も早く救いたいと藤井さんは考えています。「自分の国だけがよければいいというふうには私は思わないので、緊急災害のときにいち早く支援の現場に立てるというのは非常にやりがいがある」。

scene 04心理的な支援のための知識も高めたい
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子どもたちを救うには何ができるのか。そのためにはどうしたらいいのか。同僚たちと案を出し合い、模索する日々が続いています。「冬の雪害の支援なので一刻も早く始めないといけない。子どもたちがこれ以上被害を受けないように、拡大しないように、がんばります」。忙しい日々が続くなかの貴重な休日。でも、休みなのにまだ仕事をしている? 実は、現地の子どもたちとよりよく向き合うために、心理学を学んでいるのです。「特に紛争とか災害の影響を受けた子どもたちに対して、心理的な支援をすることも多くて。自分の無力さを感じることがしょっちゅうなんですけど、自分の知識を高めたいなと思って」。

scene 05一生かけてこの仕事に取り組みたい
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仕事が生きがいだという藤井さん。実は結婚して3年目。夫の広重(ひろしげ)さんは、半年前から仕事で南アフリカにいます。この先、二人の生活は? 子どもができたらどうする? 「どうなるんでしょうね。ま、大きく変わらないんじゃないかな。自分の子どもを大事に育てたいからこそ、社会的要因でそうできない状況を変えたいなという思いは変わらないと思うので、一生かけてこの問題に取り組みたいなと思います」。

scene 06家族があってこその仕事
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「仕事を何より大切にする働き方。生き生きしてたね。じゃあ次は、家族との生活に重点を置いて、働き方を変えた人を見てみよう」(DAIGOさん)。――伊藤悟志(いとう・さとし)さん、33歳。伊藤さんが今いちばん大切にしているのは、家族との生活です。伊藤さんは、妻の珠里(じゅり)さん、そして長女と長男の四人家族。「家庭があってこその仕事だと思ってますので。家庭を大事にするのは妻を大事にしていることのスタートなので。家族は一つしかないので、一番ですよね」(悟志さん)。妻の珠里さんはエステティシャン。夫婦二人で家事と育児をしています。

scene 07生き方を変えた出来事
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伊藤さんは現在、9時から4時までの短い勤務時間で働いています。子育てや介護をする社員のための制度を利用しているのです。勤務先はトラクターなど農業機械のメーカーです。伊藤さんの仕事は、図面をもとに金属を加工すること。1000分の1mm単位までの精度が求められる仕事にやりがいを感じています。モノづくりが好きで、18歳で入社。それ以来ずっと、残業もいとわず働いていました。そんな伊藤さんを変える出来事が起こりました。子どもの誕生です。「出産に立ち会ったんですけど、こんなに大変に産んでくれてたんだと思って。これなら男性もしっかり育児をやるべきだなと」。

scene 08育児と仕事の両立のために
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二人目の子どもができたとき、伊藤さんは決意しました。育児休暇を一年間とり、その後は勤務時間を短くして働く、と。育児と仕事を両立させるため、時間の使い方も工夫しました。午後4時。伊藤さんの仕事が終わる時間。毎日、ダッシュで帰ります。夕飯の準備は伊藤さんの役目。30分ですませます。キッチンには手早く料理ができるよう、さまざまな工夫を凝らしました。調理台の前の壁にマグネットを貼り、必ず使う包丁や計量スプーンや皮むきなどをそこにとめました。「引き出しから出す手間がない。時間がかなり節約できる」。

scene 09大変さ、プラス楽しさ!
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そして5時半には保育園のお迎え。これも伊藤さんの役目です。この生活を始めて、毎日成長する子どもたちと向き合う時間を持てたことで、今まで見えなかった世界が見えてきたといいます。「大変さがわかりましたね、育児の。プラス楽しさも、知らなかったんだなあと思って。一日中いっしょにいると表情をずっと見られるので…。初めて寝返りをしたのも見ましたしね、二人目のときは。自分から関わっていくと、どんどん子どものことを好きになって、どんどんしてあげたいという気持ちが育まれていく。これほど幸せなことはない」。

scene 10家庭をできる人は仕事もできる
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伊藤さんが積極的に育児に関わるようになって、夫婦の関係にも変化がありました。「お父さん・お母さん、男・女の壁がなくなったというか、悩みが共通になって、頼れるようになりました」(珠里さん)。さらに、仕事にもよい影響がありました。「仕事に対する熱意が前よりも増えたんじゃないかな。動きが速くなったり」(伊藤さんの上司)。時間を短くしたから仕事ができなくなったと言われたくなかったいう伊藤さん。「家庭をできる人は仕事もできると思います」と言います。藤井さんと伊藤さん、どちらもすてきな働き方でした。キミは、どんなふうに働きますか?

10min.ボックス  生活・公共
どんなふうに働く?
社会の中で働くとはどういう意味をもつのだろう。人の役に立つこと?自分の夢を実現すること?働くことで自分が社会や他者とどう関わりを持ち影響しあうのか考える。

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