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scene 01「いじめが起きにくいクラス」を作る
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高橋さんの机の上に、“行動宣言”がたくさん並べられています。これは、神戸市の櫨谷(はぜたに)中学校3年3組のみなさんが、この4月、「いじめが起きにくいクラス」を作るために書いた行動宣言です。「なるほど。『自ら積極的に話しにいく』、『毎日全員と必ず話す』…。“話す”というワードをすごくみんな書いてくれてますね」(高橋さん)。

scene 02友だち同士の“壁”
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神戸市立櫨谷中学校3年3組は、クラスがえをしてまだ一週間余り。「いじめが起きにくいクラス」を作るために、担任の先生がこんな話をしました。「このクラスを見てると、仲がいい人同士でしか話せてない。なんかちょっと壁(かべ)があるんじゃないかな」。先生が気にしている“壁”ってあるのでしょうか。「静かな子、いつも読書をしている子とはしゃべってない。話が合うかな、と」(あみさん)。ふだんから男女関係なく積極的に友だちの輪を作っているあみさんなのに、どうして話しかけづらいのでしょう。「無視されたらこわいから…」(あみさん)。

scene 03どうやって“壁”をなくす?
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あみさんが話しかけづらいと思っているのは、となりの席の、めいさん。めいさんは休み時間、同じ吹奏楽部のクラスメイトと話すことが多い。でも実は、「友だちを増やしたい」とクラスメイトのプロフィールを見て会話のきっかけをさがしていました。「内気なんで、この人はこうだからどうやって話そうとかけっこう考えてますよ。必死ですよ、いつも」と言うめいさん。「もうちょっとこの子としゃべってみたいなという人もいます」と言います。それは…、「あみさん。楽しそうです、いっしょにいて」。でも、なかなか共通点を見つけられません。おたがいに話したくても話せない“壁(かべ)”。どうやってなくす?

scene 04根気よくコミュニケーションをとること
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「やっぱり、あみさんかめいさんが単独で話しかけないといけない。むずかしいんですけど、これがいちばん大事。物静かな子というのは、自分の世界もあるし、変なひやかしで話しかけられたらイヤだなと思ってる。だから根気よく毎日『おはよう』とかコミュニケーションをとることで、この人はわたしを気にかけてくれてるんだということをわからせることが大事」(高橋さん)。さらに高橋さんは、「クラスがえをした時点で、班などのグループで話し合う時間を設ける。それをきっかけに、おたがいを知る、二人きりの時間を作るというところがとっても大事」と言います。

scene 05クラスの話し合いをきっかけにしたい
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4月下旬。班ごとにわかれて、いじめが起きにくいクラスにするための目標を話し合いました。これをきっかけにめいさんと話ができるようになりたいと思ったあみさん。真っ先に意見を話し始めました。「一人でも、楽しくないっていう人がおらんようにしたい」。話しやすい雰囲気(ふんいき)を作ろうとするものの、めいさんはなかなか意見を言ってくれません。そこで思いきってめいさんの気持ちを確かめてみることに。「本とかいつも一人で読む人には話しかけづらいよね」。すると、「話しかけたら本を読むのをやめると思う」とめいさん。でも、「話題がなかったら話しかけにくいし…」とあみさん。

scene 06積極的に話しかけていくと…
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めいさんに話しかける方法が見つかればと思ったものの、行きづまってしまったあみさん。なやんだ末に、自分の体験を語ります。1年生のとき男子からいろいろ言われ、それがいやで一時期一人になっていたと言うあみさん。「一人っていうのは悲しいし、さびしい。だから一人っていうのを作りたくない」。するとめいさん、「最初は一人のほうが多くて、でも2年生の終わりごろにはいろんな人としゃべれるようになって、体育会とか文化祭とか楽しめてすごくうれしかった。このクラスでもたくさんの人と話せるようになりたいから、積極的に努力しなきゃと思っています」と言いました。

scene 07自分の気持ちを言えた!
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話し合いが終わったあと…。「めいさんの意見が聞けたからよかった」とあみさん。「しゃべりかけてほしいって感じだったんで、積極的に自分から話していこうかなって思いました」と言います。一方、めいさんは、「清々しかった。安心してたのかな。メンバーがいい環境(かんきょう)を作ってくれたから、そういう“空気”を作ってくれたから、『言えた! 自分の気持ちを言えた!』という感じで、すごく清々しかった」とすっきりした感じでした。

scene 08相手を知ることが大事
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あみさんとめいさん。二人は話せるようになっていましたね。「両方そう思ってたんだということがわかったと思うんですよね。そういう『おたがいの気づかせ合い』、『答え合わせ』ができたんだなって思います」(高橋さん)。そんな『おたがいの答え合わせ』がクラスのあちこちでできると、いじめも起きにくくなりますよね。「知るということはきらいになれないということ。知っているということは、いじめが起こりにくいということだと思う。知らないからこそ、他人だからこそ、傷つけられる。コミュニケーション、知るということは、クラス作りにおいてすごく大事なんじゃないかな」。

scene 09『おたがいを知るきっかけ』は
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最後に、ズバリ! いじめが起きにくいクラスを作るために、『おたがいを知るきっかけ』をどうやって作ったらいいと思いますか。「きっかけは、これはね、運だと思います。子どもたちのなかでできるきっかけって、運とタイミングしかないと思うんですよ。こればかりは…」(高橋さん)。おたがいを知るきっかけ。運とタイミングにたよらないためにはどんな方法があるのでしょう。先生もいっしょに考えてみてください。 ※高橋さんの考えは、番組ホームページの「みなみの考え」で!

いじめをノックアウト
いじめが起きにくいクラスって?
高橋みなみさんと一緒に“いじめが起きにくいクラスづくり”について考えます。たかみな流のコミュニケーション術とは!?たかみなさん3度目の行動宣言も!