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scene 01修学旅行の部屋決め
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神奈川県川崎市立新城(しんじょう)小学校6年1組で今最も話題なのが、2週間後にひかえた修学旅行の部屋決めです。「だって小6最後だよ。中学ではなれるかもしれない!」…。一方で、こんな不安も。「グループができちゃってて、そこに『入る』とか『入らない』とか、『いっしょになりたい子』とかそういうところはもめそう」。「いっしょになりたいと思っている人がいっぱいいて、じゃんけんに負けた人がその人とはなれるっていう決め方はイヤ」。「いやな思いをする子がいないようにしましょうと言われても、この子と同じ部屋になりたいという理由でケンカになってしまう」…。

scene 02「みんながハッピー!」はむずかしい?
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高橋さんは、いやな思いをする子が出ないグループ決めってあると思いますか。「ないと思います」(高橋さん)。どうしてですか。「それはやっぱり、みんなちがう欲を持ってるからだと思います。『みんながみんなハッピー!』みたいなのは、絶対に世の中にはない。なるべくならば、いやな思いをする子が少なくなればいいなというところをめざしたほうがいいんじゃないかなと思います」。みんなは、いやな思いをする人が出ないグループ決めって、あると思いますか。“いじめ”と感じる子が出ないためにも、何ができるか考えてみましょう。

scene 03子どもたちで話し合って決める授業
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修学旅行のねらいの一つとして、意見のちがいにふれたり、おたがいを認め合ったりする大切さに気づいてほしいと考えていた担任の片岡先生。その一環(いっかん)として、部屋決めも子どもたちどうしで話し合って決めてほしいと授業を始めました。「部屋を決めるときはどういうふうに決めたらいい?」と先生。すると、「あみだくじ」という意見が。でもみんなの反応は「え~!」でした。でも、「自由に決めたら仲いい子で固まっちゃう」という意見も出ます。そこで先生は、子どもたちにこんな質問をしました。そもそも、いやな気持ちになる人が出ない部屋の決め方、ある? ない?

scene 04必ず一人はいやな気持ちに?
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一人ひとりに投票してもらうと、「ある」と答えたのは19人。「ない」が8人でした。さっそく班に分かれて、「ある」派と「ない」派で意見をぶつけあうことに。「いやな思いをする人を出なくするために、自分がいやな思いをする人は必ず一人は、いる」(とみまつさん)。「ない」派のとみまつさんは、ほかの子のためにゆずる子が出たら、その子が結局いやな思いをしてしまうという意見。「一人がいやな気持ちをしてたら、みんなの気持ちを取り入れたとは言えない」と言います。

scene 05部屋だけがすべてじゃない?
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一方、「ある」派のさきさん。「自分が『ゆずって』っておねがいされてゆずったとき、部屋は同じになれなくても、行き帰りの電車やバスでいっしょになれたらいいんじゃないかな。部屋だけがすべてじゃないから」と言います。するととみまつさんは、「バスや電車にいる時間より、部屋のほうがいっしょにいる時間が長い。希望通りではない子といっしょにいる時間が、好きな子といる時間より長くなっちゃうから楽しくなくなっちゃう。いちばんの問題は、その“イヤな気持ち”をどうにかしてあげる対処法がないということ。『ごめんね』『がんばって』とか言われてもその子の気持ちは救われない」と言いました。

scene 06理想と現実…
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部屋決め以外でいやな気持ちを穴うめできると考えていたさきさん、ちょっとなやみ始めました。「とみまつさんは『絶対にいやな気持ちになる』って言ってて、いやな気持ちにならないっていうことが理想だけど、自分がゆずると絶対に心の底ではいやな気持ちになってるっていう話を聞いて、ちょっと考えが変わりました」とさきさん。「意見が伝わっていたのがすごくうれしかった。班のみんながわたしの意見をちゃんと聞いてくれたおかげで、わたしも安心していろんな意見を言えるようになった」ととみまつさんは言います。

scene 07ちがう意見を聞いて考えることができた
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「だれかが『やったぁ!』と思ってるということは、だれかが妥協(だきょう)している可能性があるので、おたがいが『よかったねぇ』というのはなかなかむずかしい。でも、あれだけ意見が割れているところで、『部屋なんか別にどうでもいいことじゃん』という子と、『いや、いやな思いをする子がいるんだよ』っていう会話ができたのはいい時間だったと思う」(高橋さん)。そうですね。とみまつさんは「ちゃんと自分の意見が言えた」と言っていましたし、その意見を聞いたさきさんは、考えが変わり始めていました。おたがいにいい時間だったようですね。さて、話し合いを経て、子どもたちは一体どういうふうに部屋を決めていくのか。いよいよ部屋決め本番です。

scene 08なかなかいい方法が決まらない
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部屋決めスタート。女子15人を7人と8人の二つの部屋に分けます。ところが、やってみると、9人と6人に分かれてしまいました。一人が移動すれば決まりますが、それはかわいそう。ということで、「半分にしたどうしでくっつけるというのはどう?」という意見が。今分かれているグループをそれぞれ半分に分け、合体する。みんなで不満を平等に分かち合おうという案です。妙案(みょうあん)だと思ったものの、やはりいやな思いをする子が出てしまうのではないか、ということで白紙に。なかなかいい方法が決まりません。先生に決めてもらえば、という意見も出ますが、やっぱり「やだ~!」。

scene 09とうとうゆずる子が出てきて…
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部屋決め開始から30分後。男子は決まりましたが、女子の部屋決めは続いていました。はたして、だれもいやな思いをしないように決められるのでしょうか。「全然決まらないじゃん」。「だれかがゆずらなきゃいけないってことでしょ」。すると、「それならわたし…」と、とうとうゆずる人が出てしまいました。ゆずった人はいやな気持ちかもしれません。そのとき、心配になったさきさんは、ある行動に出ました。みんながさきさんなら、どんな行動をとりますか。いっしょに考えてみてください。高橋さんの考えは、番組ホームページで!

いじめをノックアウト
嫌な思いをする人が出ないグループ決めって?続きは【みなみの考え】
修学旅行などイベントでのグループ決め。やり方次第では、ケンカになったり、いじめと感じる子が出てしまうことも…。どうすれば、嫌な思いをする人が出ないようにできる?

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