オープニングタイトル

夕方（ゆうがた）、リアンがドーナツぬまのちかくにやってきました。すると、「シュルルル～」と、木々のむこうに、えんばんのような形（かたち）をしたふしぎなものが空をとんでいるのが見えました。あかるくひかっています。「ワーオ！　…？！」とびっくりするリアン。えんばんのようなものは、クルクルまわりながら、あかるくなったりくらくなったりしてとびまわっています。「…！　UFO（ユー・エフ・オー）？」とリアン。リアンはおいかけますが、その“空とぶえんばん”は、ドーナツぬまのむこうへとんでいってしまいました。

つぎの日。リアンがみんなをつれてドーナツぬまにやってきました。「…UFO！」と、昨日（きのう）見た“空とぶえんばん”のことをせつめいします。でも、「ユーエーホー？」と、みんなにはなんのことかわかりません。「ワォーン、ワォーン」とUFOのまねをするリアン。「ワォーンって…、わかった、ラッパーだ！」とバンバン。「ノー！」とリアン。「フローティン、フローティン…」とUFOのまねをするリアン。「わかった、ハジメドリさんだ！」とがんこちゃん。「ノー！」。さらにリアンが「グロウ、グロウ…」とまねをすると、「わかった、ほうせきね！」とツムちゃん。「ホウセキ？　ノー！　…UFO！」。

「だから、その“ユーエーホー”がなにかわかんないんだって！」とバンバン。ひっしにせつめいするリアンですが、がんこちゃんも「リアンくん、ユーエーホーってなんなの？」といいます。するとリアンは、「ムム…、オーケイ！　…UFO！」というと、みんなをドーナツぬまのほとりの草むらにかくしました。「なんでかくれるの？」ときくがんこちゃんに、「ここにかくれていたら、ユーエーホーが出てくるんじゃない？」とツムちゃんがいいます。そこでみんなは、草むらにかくれて“ユーエーホー”をまつことにしました。

夕方（ゆうがた）になりました。「リアン、まだか？　おいら、はらへっちゃったよ」とバンバン。そのとき、サーッと風（かぜ）がふいてきました。「ヘイ、ルック！」とリアンが空をゆびさします。なにかが空をとんでいます。「あれがユーエーホー？！」とみんなはびっくり。でも、クルクルまわってちかくにおちてきたのは、ぼうしでした。「なあんだ」。そのときまたリアンがさけびました。「ルック！」。なにかが空をとんでいます。「あれがユーエーホー？」。でもそれはハジメドリさんでした。「なあんだ」。そのときまた「ルック！」とリアンがさけびました。

なにかがとんでいます。おさらのような形（かたち）、クルクルまわりながらひかって、あかるくなったりくらくなったりしています。「…UFO！」とリアン。昨日（きのう）リアンが見たUFOでした。「あれがユーエーホーか！」とバンバン。ピカピカひかりながら空をとぶ“空とぶえんばん”です。「でも、あのユーエーホー、どこかで見たことがあるような…」とツムちゃん。やがてえんばんは、クルクルまわりながら、ドーナツぬまにおりてきました。そしてユーエーホーがとまったのは…、ドーナツぬまから顔（かお）を出したカッパさんの頭（あたま）の上でした。そして…。

「カッパろくじゅうし～！　元気（げんき）ふっか～つ！」。カッパさんがぬまからとび出てきました。「えーっ？　カッパさん？！　ユーエーホーはカッパさんのおさらだったの？」とおどろくみんな。「ユーエーホー？　これはぼくちゃんのおさらだっちゃ。このおさらはときどきかってにとんでいくっちゃよ」とカッパさんがいいました。「ユーエーホーじゃなかったのね」。「なあんだ、つまんねえの。かえろ、かえろ」。「カッパさん、さよなら～！」。かえっていくがんこちゃんたち。一人とりのこされて、「ウェイト！　…UFO！」とさけぶリアン。そのとき、リアンの頭（あたま）の上に、ほんものの大きな空とぶえんばんが…。