チャプターあらすじを読む
scene 01「ネットいじめを受けた場所」第一位は
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今日は、最初に見てもらいたいデータがあります。ネットいじめを経験した高校生に、どこでネットいじめを受けたかを調査した結果です。下位から「ブログ」、「メール」、「LINE」、「Twitter」。そして一位は、実は「オンラインゲーム」。オンラインゲームでのいじめ、どんなものか想像できますか? 「オンラインゲームって、イヤホンみたいなの付けて、マイク付けて、みんなでしゃべりながらできるやつですよね。となると、そういったことのなかで、なのかな。また新しいタイプのいじめが出てきたんだなと思いました」(高橋さん)。『いじめをノックアウト』。今日は、オンラインゲームでのいじめについて考えていきます。

scene 02オンラインゲームでのトラブル
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ネットでのトラブルについて学習を深めている兵庫県三木(みき)市立広野(ひろの)小学校。この日は6年生のクラスで、オンラインゲームについての特別授業が行われていました。「友だちとオンラインゲームでトラブルになったことがある人?」と岸本先生が聞くと、何人かが手を挙げました。「友だちとオンラインゲームをやっていて、友だちがキル(たおされる)されてすねて、悪口の連発」(りくさん)。りくさんが銃(じゅう)でうちあう対戦ゲームをしていたときのこと。戦いに負けた友だちが、腹を立てて暴言をはいてきました。ゲームをしながら声で会話ができる「ボイスチャット」という機能を使ったのです。

scene 03“あおり行為”から口論に
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けんたろうさんは、「友だちの弟をあおったら泣いてしまった」。たおしたあとに、おどって勝利をアピールしたことで相手を泣かせてしまったと言います。ゆうさんは、「たおしたあとに地面をうつのはダメなのにやって、暴言を言ってけんかになっていた」。ゆうさんが見たのは、たおした人に追い打ちをかける“あおり行為(こうい)”。口論にまで発展したのです。こうしたトラブルが起こってしまうのはどうして? 「いつもはみんなの顔が見えるからこんなことは言っちゃダメかなとわかるけど、顔が見えないし、その分、強い言葉を言ってしまう」(男子)。「ゲームの世界に入りすぎて、負けたらカッてなってしまう」(女子)。

scene 04売り言葉に買い言葉
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ネットいじめにくわしい、兵庫県立大学准(じゅん)教授の竹内和雄(たけうち・かずお)さんに聞きました。オンラインゲームでトラブルが起きやすいのは、一体どうしてでしょう。「オンラインゲーム中にケンカしたというのは、なかなかふだんおこらない子が急にテンション上がる場合が多い。ボイスチャットのときは、ゲームをしながらでテンションが上がっていて、音楽も高鳴っている『ワーッ』というところでいくから、ふだん言わないようなムチャクチャを言う。死ぬとか殺すとかが当たり前になっているゲームの世界なんでね。売り言葉に買い言葉でどんどんはげしくなるのが一般(いっぱん)的」(竹内さん)。

scene 05相手を傷つけたことに気がつかない?
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「私もゲームをしていたとき、すごく強い言葉を使ってしまっていたんですけど、つながっているとそれが伝わってしまうということをわすれちゃうんですよね、集中していると」(高橋さん)。オンラインゲームでのトラブルと、ふだん学校で起きる友だちとのトラブル。どこがちがう? 「対面でのトラブルはその場で相手の表情も見えるので解決しやすい。自分の言葉で相手が傷ついた顔をしたら、『ごめんね、言い過ぎた』ってすぐに言えますけど、オンライン上だと相手を傷つけてしまったことに気づかないこともあるんじゃないかな」。では、トラブルをふせぐためにはどうすればいいのか、授業の続きを見てみましょう。

scene 06トラブルが起きないようにするには?
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「トラブルが、そもそも起きないようにするためにできることは?」と岸本先生がたずねます。「イライラしだしたらミュートにする」。「自分が暴言はきそうになったらとりあえずミュートにして、画面に向かってさけぶ」。なかにはこんな意外なアイデアも…。「自分が初心者っていう保険をかけて」。「完全な初心者を装う」。「『ぼく負けるかもしれんけど、それでもいっしょにやるんやったらやろう』って言っていたら別にだいじょうぶ」。たくさん出た解決のアイデア。ここで自らの体験を話してくれたのは、れんとさんと、しょうまさん。あるトラブルを、独自の工夫で乗りこえたと言います。

scene 07言葉の追い打ちでヒートアップ
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5年生のころ、銃(じゅう)でうちあって生き残りを競うゲームをみんなでプレイしていた二人。対戦相手にたおされてしまいました。すると、「れんともしょうまも、弱いな~」。負けて動けなくなったところに、言葉で追い打ちをかけられます。「相手があおってきて、そこからヒートアップして」(れんとさん)。この行動でいかりがふくれ上がった二人は…。「イラついてやり返しみたいなのをした」(しょうまさん)。「だまれ!」、「うぜぇ!」と口論に。その結果、ケンカしたメンバーとは学校でおたがいに気まずくなり、ほとんど話さなくなってしまいました。

scene 08トラブルが起きないようルールを決めた
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このままではいけないと思ったれんとさんたち。担任の先生に相談し、当事者のみんなで仲直りの場を設定しました。あおり行為(こうい)によってとても悲しい思いをしたことを伝えると、対戦相手にはそうした意図はなく、単にふざけあいのつもりだったことがわかりました。そして、再びトラブルが起こらないよう、『1.あおり行為をしない。2.悪口を言わない。3.ケンカをしない』というルールをみんなで決めたのです。「それ以降は、ルールを破るときもあったけど、ケンカせずにやれた」(れんとさん)。「先生なしで、話し合いして解決することが多くなった」(しょうまさん)。

scene 09ずっとケンカのままだったら…
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この話を聞いたクラスの反応は…? 「解決したことがすごいな」。「ちょっとずつでも、みんなが納得できるルールに近づけていけるんだったら、ルールを作ったほうがいい。ゲームをやめるより」。自分たちの力でトラブルを乗りこえたれんとさんたち。その背景には、友だちへのある思いがありました。「ずっとケンカのままだったら、仲のいい子も減るし、だから仲直りしてもっと仲良くなって、次から悪口などをしないようにしようと思いました」と言います。

scene 10ゲームは“思い出作り”でもある
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「すごい! 自分たちでルール作りをして解決に導くって。ほかの人に決めてもらうとルールをおしつけられているような気持ちになって、ゲームの楽しさが半減してしまうと思うので、自分たちで決めたほうが守りやすいと思いました」(高橋さん)。ゲームをやめるよりも、ルールを決めてゲームをするほうがいいという意見も出ていましたね。「おうち時間が増えて、学校での思い出とか友情を育む場所が少なくなってきていると思うので、ゲームという形でいっしょに何か思い出作りになっていると思う。一人が攻撃(こうげき)したら一人が守るとか、自分の立ち回り方みたいなものもゲームの中で学べるんじゃないかな」。

scene 11大事なのは“スピード感”
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みなみさんなら、友だちとのあいだでトラブルが起きてしまったら、どうしますか? 「スピード感がすごく大事だと思う…」(高橋さん)。トラブルを解決するために大事なのは“スピード感”って、どういうことでしょう? 高橋みなみさんの考えは、番組ホームページで!

いじめをノックアウト
トラブル続出!?オンラインゲーム
今、大流行しているオンラインゲームがきっかけで、友達とトラブルになったりいじめが起きている!?ゲームと上手に付き合っていくにはどうすればいいのだろう?

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