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オープニング
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(オープニングタイトル)

scene 01将来の夢は美容師
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わたしは紗那(さな)。10歳(さい)です。ヘアアレンジをするのが好き。ヘアアレンジ、おしゃれにできたとき、うれしくなる。将来(しょうらい)の夢(ゆめ)は美容師(びようし)。「お客さんに喜んでもらえて、また来てもらえるようになれる美容師」(紗那)。

scene 02おばあちゃんの“美代子さん”
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紗那がすんでいる高知県越知町(おちちょう)。学校の帰りに、ときどき、近所のおばあちゃん家に行く。お母さんとお父さん、お仕事で家にいないときに行く。紗那たちは、おばあちゃんのことを、“美代子(みよこ)さん”ってよんでる。「運動会、1位やったって言ったね」(美代子さん)。「初めて1位とれた。100メートル走、生まれて初めて1位」(紗那)。いつも美代子さん家に行ったらね、自分の好きなこと聞いてくれるから、うれしい。「美代子さんが入院しちょったとき、来てくれたね。もう、3年くらいになるね」(美代子さん)。

scene 03美代子さんは肩がいたくてつらそう
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美代子さん、仕事でけがをして、肩(かた)を手術(しゅじゅつ)した。仕事をしているときに転んじゃったから。悲しかった。毎日おみまいに行ってあげたいっていう感じだった。「肩はもう治らんのよね」(美代子さん)。「え? まだ治ってないが?」(紗那)。「だってほら、うしろへ回らん」(美代子さん)。つらそうだと思った。まだ、いたいっていう感じをがまんしちゅうんかな。

scene 04美代子さんのために“髪型ハッピー作戦”
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美代子さんを元気にさせるためにできることはないかなーって考えた。美代子さんの髪型(かみがた)を変えて、毎日ハッピーにさせるの。“髪型ハッピー作戦”っていうの。本を見てさがす。「あぁ、いいのある」。紗那がかわいいと思う髪型をいっぱい考えた。たとえば、三つあみみたいな。ふくらんじゅうところがかわいい。一つくくりにして、それを上でやって、まただんごみたいにしていく。めちゃくちゃかわいくておしゃれな髪型って思った。「お母さん、どう?」。お母さんにも見てもらったら、「めっちゃすてき。美代子さんが髪を一つにくくっているの見たことないもんね」って言ってくれた。

scene 05理容師さんに勉強させてもらう
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お母さんがしょうかいしてくれた理容師(りようし)のじつみさんに、勉強させてもらうことになった。一人だとうまくいくか不安だったから。「おはようございます」。「いらっしゃい」。じつみさんは、お客さんの髪(かみ)の毛を切っているプロ。50年くらいやってる。「髪が耳にかからんようにしてもろうて、男にならんように、おばあさんにならんように」(お客さん)。「上品なおばあさんになるようにさせてもらいます」(じつみさん)。どういう感じに切ったらいいか、お客さんに聞きよった。

scene 06お客さんの気持ちにそうこと
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仕上げに、カールしてた。「あるていどボリュームを入れたほうがすてきに」。「だんだん髪(かみ)の毛も少のうなってくるもんね」。「お年がいくとともに、同じ100本あってもね、少なく見える。髪がやせていくの」(じつみさん)。お客さんの髪の毛をカールさせて、「ほら、さっきより感じちがうろ?」とわたしに見せてくれる。「髪が短うなったけど、ふえたみたいな感じ」とお客さんも言う。じつみさんはプロやなって思った。お客さんをパーッと笑顔にさせるから。「自分がしたいスタイルよりも、お客さんの気持ちにそえるように。まずは人の心を大事にしてあげること」ってじつみさんが言った。「うん」。

scene 07美代子さんに髪型のイラストを…
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きんちょうする。美代子さんに、お気に入りの髪型(かみがた)とか、髪型の相談。紗那がお気に入りって思っていても、美代子さんはお気に入りじゃないかもしれないから。「えっとね、ヘアアレンジするときの髪型。質問(しつもん)しにきました」と美代子さんにスケッチを見せた。「紗那がしてくれるが?」。「そう」。イラストを見せて説明する。「上にくくるやん。ここでこう、だんごみたいにやっていくが」。「へぇー。そうやなー、そうやなー…。うーん」。美代子さんはだまってしまった。

scene 08つむじが見えないように
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「わたし的には、合わんかもわからんね」と美代子さん。「美代子さん、髪(かみ)の毛くるくるやから、こっちのほうがにあうかなーと思った」(紗那)。でも、「年に合わんかな。かわいすぎる」。「もしかして、美代子さん、目立つのいやだ?」と聞いたら、「目立つのいや」って。ほかにも気にしていることを教えてくれた。「紗那見て。これを下ろしたら、うすくない?」って後頭部を見せる。「ほんとや、ちょっとだけね。うっすらね」とわたし。「それを上手にかくさんといかんがで」と美代子さん。ノートに『つむじが見えないように』と書きとめた。「うれしいけど、もう一回考えてくれる?」。「うん」。

scene 09髪型を考え直す
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ヘアアレンジの髪型(かみがた)を考え直す。つむじをかくすところは、ここ。でも…、うーん。こうやって、こうやって。よしっ、できた! 髪の毛がうすいところは、ほかの髪の毛でつむじをかくす。一つくくりは、美代子さんの右うでがあまり上がらないから、低い位置でくくった。そのいたい気持ちも、楽しい気持ちに変えてあげたい。よし、ニコッと笑顔。

scene 10“髪型ハッピー作戦”に向けて特訓
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“髪型(かみがた)ハッピー作戦”に向けて特訓することにした。毛先まできれいにしたら全体がもっとかわいく見えるかなと思って、カットを教えてもらった。「足広げて。目の高さにして。もっと低く。そうそうそう。いいで」。じつみさんが、姿勢(しせい)とはさみの持ち方から教えてくれる。「しっかりはさんで真っ直ぐよ。ほら、ななめになりゆうろ」。お母さんにも練習に協力してもらった。カットのあと、「めっちゃ残ってるね、ここ。ちょっと違和感(いわかん)あるんじゃない?」って言われた。想像(そうぞう)よりあまりうまくできなかった。見た目は簡単(かんたん)やけど、やってるときはむずかしい。

scene 11友だちの髪で練習
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練習のため、あやと、のえちゃんの髪(かみ)の毛をくくった。「いたくないか? あぁー、もう一回やり直そう」。くくり直したけど、「あぁー、もう一回やろう。のえちゃん、動かないでー」。マネキンじゃないから、動くし、髪の毛の量がちがうし、むずかしい。紗那、修行(しゅぎょう)してるんだなって思う。

scene 12“髪型ハッピー作戦”実行の日
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今日は、美代子さんの“髪型(かみがた)ハッピー作戦”を実行する日! 町のイベントスペースを借りた。美代子さんが来た。「今日は“髪型ハッピー作戦”で、美代子さんの髪の毛を切って、アレンジしてできたら、協力してくれた人たちに見せたいと思います。できるまで待っててください」(紗那)。のえちゃん、あや、弟の友介(ゆうすけ)、お父さん、お母さん、それに、じつみさんも集まってくれた。みんなにはとなりの部屋で待っててもらう。

scene 13ヘアアレンジ開始
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いよいよカット開始。「オッケー。では、ヘアアレンジやります」(紗那)。「おねがいします」(美代子さん)。「失敗はさせない」(紗那)。「すごい、すごい」(美代子さん)。「よしっ。つむじどこ? ここらへんか」。「うん」。ちょっと前にお母さんといっしょに考えて、うすいところをピンでかくす。「いたくない?」。「うん」。「ふんわりしちゅう?」。「うん、ふんわりしちゅう」。髪(かみ)をくくって、「よし、できた!」。鏡で美代子さんに見てもらう。「どう? いい感じ?」。「はい」。「わたしがやってほしいように、よくできました。ありがとう」(美代子さん)。

scene 14“ハッピー作戦”成功、最高!
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「できました」。となりのへやのふすまを開けて、みんなにも見てもらう。「タイトルは、『三つあみおだんごヘア』(笑)」。「かわいい」。「かわいいと思います」。友介も、「かわいい。工夫したと思う」って。じつみさんが、「とても上手」って言ってくれた。美代子さんも、「すごい、いい。ありがとう」と喜んでくれた。みんなで記念写真。うまくいきました! うれしい感じ。ニコーッて美代子さんが笑っちゅうけ、ハッピーや。作戦成功、最高!

カラフル!~世界の子どもたち~
サナのハッピー美容室
ヘアアレンジが大好きなサナ。最近元気のない祖母を笑顔にしたくて「髪型ハッピー作戦」を始めることに!自信たっぷりで提案した髪型アイデアに、祖母は浮かない顔で…?
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