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オープニング
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(オープニングタイトル)

scene 01防災教育の支援
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1995年1月17日に起きた、阪神・淡路大震災(はんしん・あわじだいしんさい)。6434人の命がうばわれました。この大震災の経験を生かし、今、防災の現場で活躍(かつやく)している人たちがいます。「家にいるとき、グラグラッと震度6強の大きな地震が起こりました。どうしますか?」。子どもたちに授業を行うのは、防災教育の支援(しえん)を行うNPO法人の職員、河田(かわた)のどかさん。防災の大切さを伝え、子どもたちの未来と希望を守りたい。そんな河田さんの取り組みを伝えます。

scene 02防災を学ぶ出張授業
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河田さんは、毎週、全国各地の学校などに出向き、授業を行っています。授業では、子どもたちが楽しみながら防災を学べるよう工夫をこらします。この日行ったのは、“クロスロードゲーム”。災害から身を守るためにはどうすればよいか、ゲーム形式で考えます。問題「一人で家にいるときに地震が起きました。家族が帰ってくるまで待つ? 待たずに避難(ひなん)所に行く?」。YesとNo、二つのうちどちらかを選び、その理由を話し合います。

scene 03楽しみながら考えさせる
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『避難(ひなん)所に行く』と答えた男子は、「家族が大事だけど、自分の命も大事」という意見。一方、『家族を待つ』を選んだ男子は、「じっとしていたほうが大きなけがもしない」という意見。ゲーム形式で楽しみながら、子どもたち自身に考えさせるのがねらいです。「“災害はこわい”とか恐怖(きょうふ)から始まる防災じゃなく、自分たちの未来をつなげるための希望を作り出すものというイメージを持ってもらえたらと思う」(河田さん)。

scene 04防災の授業で知った事実
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河田さんが阪神・淡路大震災を経験したのは、7歳(さい)のとき。祖父母の家はくずれ落ち、よく遊びに来ていた街は火災にみまわれました。「今までの当たり前が当たり前ではなくなった。ゆれの恐怖(きょうふ)と、これから先の不安が重なって、こわいという記憶(きおく)がすごく自分の中に残っています」。地震の恐怖をわすれられずにいた河田さんは、防災のことを専門(せんもん)に学ぶことのできる兵庫県立舞子(まいこ)高校に進学しました。授業の中で河田さんは、衝撃(しょうげき)的な事実を知ります。震災では、家や家具の耐震(たいしん)化をしていれば救われた命が、4000人にものぼるというのです。

scene 05救えた命はたくさんあったはず
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河田さんが思い出したのは、震災で亡(な)くなった保育園のときの先生でした。水井手敦子(みずいて・あつこ)さん。原因は、家具がたおれてきたことでした。備えていれば先生は亡くならずにすんだことに河田さんは気づきました。「災害と先生の死と防災がリンクした瞬間(しゅんかん)がありました。救えた命はきっとたくさんあったということを思ったときに、防災を教えることをやっていきたいと思いました」。

scene 06防災活動リーダーたちの交流会
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阪神・淡路大震災から20年。河田さんは、防災を広める新たな取り組みを始めています。河田さんが所属するNPO法人のよびかけで全国から集まった20人の学生。かれらは、全国のすぐれた防災活動を表彰(ひょうしょう)する『ぼうさい甲子園(こうしえん)』で入賞してきた、地域(ちいき)のリーダーです。二泊三日の合宿で、経験や課題を共有しそれぞれの活動を深めていくきっかけにしてほしいと考えたのです。「防災教育の先頭を走るみなさんといっしょに、未来に向けた取り組みにつなげていきたいと思っています」(河田さんのあいさつ)。

scene 07活動の報告、意見交換
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合宿では、活動の報告をし、みんなで意見を交換(こうかん)します。まず発表したのは、高校で防災を学ぶ、河田さんの後輩(こうはい)たちです。授業の一環(いっかん)としておとずれた被災(ひさい)地で知ったのは、日を追うごとに減っていくボランティアの実態。継続(けいぞく)して支援(しえん)していくことのむずかしさを感じたといいます。

scene 08“釜石の奇跡”を体験して
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岩手県釜石(かまいし)市出身の大学生、菊池(きくち)のどかさん。菊池さんが中学生のときに地域(ちいき)で行った避難(ひなん)訓練は、『ぼうさい甲子園』で高い評価を受けました。その2年後、東日本大震災が起こりました。訓練どおりに避難した菊池さんたち。多くの命が救われたこの出来事は、“釜石の奇跡(きせき)”ともよばれています。菊池さんは、将来(しょうらい)は学校の先生になって、これまでの経験を子どもたちに伝えたいと考えています。「これからも、未来の人たちが生き残る防災をしていきたい」(菊池さん)。

scene 09防災を担う若いリーダーを育てること
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合宿の最終日。これからの決意を宣言(せんげん)文にまとめて発表します。「わたしたちは未来に向けて宣言します。“自分の事”として災害の事実と向き合い、伝えます。人、仲間、地域(ちいき)、社会、そして自然。かけがえのないものとつながり、深めていきます。自分の命、仲間の命、家族の命を大切にする防災活動を広げていきます」。防災を担(にな)う若いリーダーが育ち、地域で活躍(かつやく)すること、それも防災教育につながると、河田さんは考えています。「かれらみたいな人が全国にいっぱい生まれたら、すごくすてきな地域、社会になると思っていますし、必ず、救える命は増えると信じています。

scene 10子どもたちの未来を守る
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一人でも多くの命を救いたい。河田さんは、これからも、教育を通して防災の大切さを伝えていきます。「震災がうばうものは命とか建物とか風景だけではなくて、子どもたちがつないでいく未来とか、将来(しょうらい)の夢もうばってしまうと思うので、“防災”という言葉が、日常にあって当たり前の存在(そんざい)にどんどん広がっていったらいいなと思っています」。子どもたちの未来を守る。それが河田さんのBOSAIです。

学ぼうBOSAI
子どもたちの未来を守る ~防災教育支援 河田のどかさん~
阪神・淡路大震災の経験をひきつぎ、いま防災の現場で活躍する人たち。今回は、教育を通して防災広める活動をする人の姿を伝えます。

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