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オープニング
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(オープニングタイトル)

scene 01みんなの役に立つものを作る部屋
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ここは、みんなの役に立つものを、ちえをしぼって作る「ツクランカー」の部屋。ツクランカーといっしょに作るのは「もおでる」。たのもしい相棒(あいぼう)です。そしてもう一人の正体は…。「うーん、何を作ればいいのかなぁ」と女の子がなやんでいます。「卒業(そつぎょう)した幼稚園(ようちえん)の子どもたちに会いにいくんだけど…」。子どもたちをよろこばせるにはどうしたらいいかなやんでいるのです。「歌を歌うのは? 紙しばいなんかどう?」ともおでる。「いいかも。あ、おもちゃなんてどう? どんぐりでこまを作ったり、風やゴムの力で動くおもちゃも作ったよね。動くおもちゃがあるとよろこぶんじゃないかな」。「自分で動かせるおもちゃがいいね」ともおでる。すると…。

scene 02「からくり」ってどんな動き?
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「ガチャンガチャンガチャーン!」と、「レディー・ガチャ」があらわれました。「今日もガチャっとお助け。AI搭載(とうさい)のレディー・ガチャじゃけん。動かせるおもちゃなら、『からくり』はどう?」と言います。「からくり? それってどんな動き?」。

scene 03機械じかけで人形が動き出す!
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「からくり」とは、動くしくみのこと。たとえば、およそ100年前に作られた大きなからくり時計。ドイツのある町の広場にあるこの時計は、決まった時間になると人形たちがいっせいに動き出します。中にある機械(きかい)じかけが「からくり」で、16世紀(せいき)の王様とおきさき様のけっこんパレードの様子を再現(さいげん)。このからくりを見るために人々が集まる、今も町のシンボルです。

scene 04昔も今も人を楽しませる「からくり」
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日本のからくり「弓ひき童子(どうじ)」。人形が弓に矢をつがえ、数メートルはなれた的(まと)をねらって放ちます。みごと命中! このからくり人形、江戸時代に考え出されたものです。からくりには、力のもとである「動力」があり、それを使って動く「しくみ」があります。「文字書き人形」というからくり人形は、おもりが動力となっています。からくりはおよそ2000年前の古代ローマにもありました。水蒸気(すいじょうき)を動力にして羽を回転させるしくみでした。現代(げんだい)にも、ハンドルを回して鳥のようなつばさを動かすしくみのからくり人形があります。昔も今もからくりはみんなを楽しませています。

scene 05お店の看板にも「からくり」?
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意外なところにもからくりは活躍(かつやく)しています。富山県南砺(なんと)市の和菓子(わがし)屋さんの店先にあるからくり。木の板が動いて、『田舎(いなか)まんじゅう』、『ようこそ』という字が表示(ひょうじ)される看板(かんばん)です。おまんじゅう屋さんのからくりですが、木の板が動く音につられて、つい客が足をとめるというわけです。「ひとり分のはたらきをしていると思います。給料(きゅうりょう)をはらわなくてよい“従業員(じゅうぎょういん)”だと思っています」とお店の人。

scene 06回転する動きが前後の動きに
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「ガチャ!」。レディー・ガチャが大きなガチャ玉をくれました。「ん? これなあに?」。「何だろう? 組み立ててみよう」。中に入っていた二つおりの板を広げ、たたんであるぼうをのばし、そのはしの木くぎを板の上の回る円板のあなにさして固定(こてい)します。ぼうの先は板の上の2本のピンのあいだを通します。ぼうのはしのつまみを回すと、円板が回り、ぼうの先が前後に動きました。板の上の2本のピンを手前の位置(いち)にさしてつまみを回すと、さっきよりもぼうの動きが大きくなりました。「おもしろーい。同じ回転なのにこんなに動きがかわるんだ」。「もっとたくさん、からくりのしくみをしりたいよね!」。

scene 07「てこのはたらき」や「カム」を使って
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手に持ったおぼんの上に茶わんをおくと動き出す「茶運び人形」。茶わんを取ると動きがとまり、おくと動き出します。その動きのしくみは…。お茶をおくとうでが下がります。すると、ひもにつながった止め棒(ぼう)が上に持ち上がります。止め棒が持ち上がると、止まっていた歯車が回り始めて人形が進みます。このしくみ、みんなが習う「てこのはたらき」が使われています。茶わんの重さがかたにつたわり、止め棒を持ち上げているのです。字を書く人形のしくみも見てみましょう。人形の下にあるのは「カム」とよばれる部品。少しへんなこの形が棒を上下させて人形を動かします。カムがあるとゆたかな動きができるのです。

scene 08カムでからくりを作った
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「よし! わたしもカムでからくりを作ってみよう」。紙にかかれたいろいろな形を切りぬき始めました。「何これ?」ともおでる。「“からくりの素(もと)”。これを組み立てるとかんたんなからくりができるんだって」。そしてできたのは…。「なんか、カタツムリみたいな形」。箱の中のカムが重要(じゅうよう)です。箱の外の紙の円板を回して中のカムを回すと、箱からつきでた四角い棒(ぼう)が上下に動きます。回す動きが上下の動きになりました。次は、カムを2まい使ってみました。今度は四角い棒が、右、左、右、左と左右に首をふるように動きます。「なんだかおもしろいおもちゃができそう!」。

scene 09芯がとがりつづけるシャープペンシル
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ひと味ちがうシャープペンシル。ふつうのシャープペンシルで書いた字とくらべてみると、こちらのほうが、字がこいことがわかります。芯(しん)の先を見ると、このシャープペンシルの芯は真ん中がとがっています。ひみつは、少し上の部分。小さなギザギザの部品が入っていて、文字を書くときにペン先をおす力を回転の力にかえて、書きながら芯をとがらせているのです。「シャープペンシルを使っている人は、手元を持ちかえたりにぎりなおしたりして線の太さがかわることを無意識(むいしき)に気にしている」。そう気づいた井澤弘壮(いざわ・ひろたけ)さんが開発しました。2008年に発売されたこのシャープペンシルは、今も多くの人にあいされています。

scene 10みんななら、どんなもの作る?
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「こんな感じでいいかい?」。もおでるが棒(ぼう)をかまえています。「ばっちり! こっちにボール」。少しはなれたところにボールをおきます。「なになに~?」。「OK。動かないで」。イラストがかきあがりました。「どう、このアイデア?」と絵を見せます。「スイカわりのシーンだね」。タイトルは、『夏のおもいで』です。「動きはこう…。スイカの場所をさぐろうと首を左右にふる。そして棒をふりあげて、スイカをパカッとわる!」。「おー、いいねぇ。よし、これをからくりで表現(ひょうげん)するには…」。みんななら、どんなもの作る?

ツクランカー
からくり ①
主人公は幼稚園の子どもたちを楽しませるため、「からくり」で動くおもちゃ作りに挑戦。まとめたアイデアは…。