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scene 01答案用紙をSNSに投稿
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ミクの部屋。ミクが先生から返された理科の答案用紙を見ています。「漢字のミスって…なんでよ。答えは合ってんのに」。全問正解(せいかい)なのですが、問題は答えの中の『汗(あせ)』という字。つくりの『干』の最後の部分をミクは「ハネ」にしたので、マイナス1点。99点になったのです。「細かっ。これ理科だよ、もう!」。ミクはスマホで、『はねている部分』と、『99点』という部分を撮影(さつえい)します。そして、「ここがハネてるくらい見のがしてよ、もう! 『トメハネで満点のがした 最悪』。鍵(かぎ)アカに投稿(とうこう)っと」と、SNSに投稿しました。

scene 02ミクの投稿が話題に!?
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次の日。ユウタがパソコンを見ながらトシヤ先生と話しています。「先生、このツイート、クラスで話題になってるんですけど、どう思います?」と、ユウタがSNSのツイートを見せました。『テストあるある。共感しかない!』とあります。「ここがハネてるだけでしょ。きびしすぎません?」。「たしかに。ずいぶん厳格(げんかく)な先生ですね」。そこへミクがやってきました。「ミク、これ知ってる?」とユウタがパソコン画面を見せます。すると、「うそっ! これわたしの!」とミクはびっくり。ユウタもトシヤ先生も「え?」とおどろきました。

scene 03「鍵アカだから投稿したのに」
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「なんでさらされてるわけ? 鍵(かぎ)アカだから投稿(とうこう)したのに」。「鍵アカなのに?」とユウタもびっくり。するとトシヤ先生が、「カギアカって、何でしたっけ?」と言いました。「鍵をかけたSNSのアカウント。決まった人しか見られない仕組みです。先生もSNSやってますよね?」とミクに言われ、「えぇ、まぁ…。でも、はずかしながらよくわからずに使っているところもありまして」とトシヤ先生。「そもそも、SNSってどんなメディアだっけ? 調べてみよう」とパソコンに向かうユウタ。「あ、こんなのがあったよ」と見せた映像(えいぞう)は…。

scene 04 SNSとは?
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SNSとは、Social Networking Service(ソーシャル ネットワーキング サービス)の略(りゃく)で、インターネット上で交流できる仕組みです。一度に投稿(とうこう)できる文字数が少なく、気軽に発信できる『ツイッター』。実名で登録し、仕事の関係作りなどにも使われる『フェイスブック』。写真や動画の投稿がメインの『インスタグラム』などがあります。こうしたSNSの特徴(とくちょう)の一つが、ほかの人とつながり情報(じょうほう)を共有できることです。

scene 05多くの人とつながることができる
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たとえば、ツイッター。投稿(とうこう)されるメッセージは“ツイート”とよばれます。Aさんのツイートをもっと見たい場合、Aさんを“フォロー”すると、Aさんのツイートが確実(かくじつ)にとどくようになります。さらに“リツイート”という機能(きのう)を使い、Aさんのツイートをほかの人たちに広げることができます。気に入った投稿には“いいね”をつけ、共感の気持ちを伝えます。こうした機能を使って、多くの人とつながることができるのです。

scene 06 SNSの三つの特性
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SNSには三つの特性(とくせい)があるといいます。まず「可視性(かしせい)」。だれにでも見られる可能性(かのうせい)があるということ。そのため、見る人を限定(げんてい)する機能(きのう)があるSNSもあります。そして「拡散性(かくさんせい)」。投稿した内容(ないよう)がリツイートなどで多くの人に広がること。最後に「持続性」。インターネット上に残り続けることです。たとえ本人が削除(さくじょ)しても、コピーが残ってしまうおそれがあるのです。多くのSNSでは利用可能な年齢(ねんれい)を「13歳(さい)以上」としています。使い方をあやまると個人情報(こじんじょうほう)がさらされるなどの危険(きけん)があるからです。

scene 07だれかが拡散したから?
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「だれかがコピーしてネットに残り続けることもあるんだ…」とミク。「ミクの場合、フォロワーのだれかがミクのツイート画面をスクショ(スクリーンショット)して拡散(かくさん)しちゃったんだろうね」とユウタ。「鍵(かぎ)アカならぜったいもれないと思ったのに。かぎられた人に発信したつもりがこんなに広がるなんて」。「もし有名人なら、おもしろがられて尾(お)ひれがついてしまうかもしれませんね」とトシヤ先生。「最近は一般(いっぱん)の人も炎上(えんじょう)したりしてない?」とミク。「炎上? 一般の人が?」とトシヤ先生はびっくり。「そう。ちょっとこれ見て」とユウタが見せた映像(えいぞう)は…。

scene 08投稿が“炎上”するとは?
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“炎上(えんじょう)”とは、SNSでの行きすぎた発言や適切(てきせつ)ではない表現(ひょうげん)に対して、批判(ひはん)や悪意ある書きこみが殺到(さっとう)することを言います。インターネット上のトラブルを調査(ちょうさ)している民間の研究機関によると、炎上の発生件数(けんすう)は増加(ぞうか)し、一般(いっぱん)の人の炎上もふえているといいます。問題となる投稿(とうこう)を最初に目にする人が数十人でも、批判的なコメントとともに次々とリツイートされ、数千人にまで広がり炎上します。なかには炎上をねらって話題をさがしている人もいるといいます。「“炎上仕掛け人(しかけにん)”とよんでいますが、自分のストレスを発散するために炎上を楽しもうとしてやっている」(主席研究員の桑江さん)。

scene 09投稿・リツイートするということは
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炎上(えんじょう)した投稿(とうこう)はほかのメディアに取り上げられ、さらに広がります。「インターネットに投稿するということは、町なかで拡声器(かくせいき)を使って大声で言っているのと同じ。そう考えて、内容(ないよう)に問題がないか考えることが必要」(桑江さん)。さらに、タップするだけでかんたんに他人の投稿を拡散(かくさん)できるリツイート機能(きのう)については…。「自分の投稿でなくても、自分の顔を出して投稿をポスターのように持って町なかで立っているようなもの。『町なかでポスターを持って立てますか?』という意識(いしき)でリツイートしたほうがいい」(桑江さん)。

scene 10本来、SNSは楽しいツール
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「炎上仕掛け人(えんじょうしかけにん)なんているんだ。こわい…。気軽につぶやいたことが、だれかをおこらせたり、きずつけたりするかもしれないってことか」と考えこむミク。「もうSNSのアカウント全部消そうかな」と言います。「えっ?」。「だって、こわすぎる。だれでも炎上の標的になる可能性(かのうせい)があるし、自分もそれに加担(かたん)しちゃうかもしれない」とミク。「ちょっと待って。今どき使わないなんて無理だよ」とユウタ。トシヤ先生も、「そうですね。SNSは、顔の見えない相手とも話題や情報(じょうほう)を共有したり、同じ趣味(しゅみ)の人とつながったりできる楽しいツールだとわたしも思います」と言います。

scene 11SNSをもっと知って使いこなそう
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「でも…」と考えこむミクに、トシヤ先生はスマホを取り出し、自分のSNSを見せました。「うちの小次郎ちゃん、仲良しの友だちができたんですよ」と、別の写真を見せます。「SNSでつながった犬仲間のお宅(たく)のモコちゃんです」。「使い方次第ってことですか?」とミク。「えぇ。もっと知って、これを使いこなさなくては!」とトシヤ先生が言いました。「じゃあ、ちゃんと考えてみようかな。どんなことに気をつけたらいいのか」とミク。するとユウタが、「まず、パーフェクトをのがした99点について、ミクが拡声器(かくせいき)でみんなに言えるかどうか」と言いました。「もうおねがい、そこわすれて」とミク。

アッ!とメディア ~@media~
なぜ起きる?炎上 ~SNS~
テーマはSNS。限定公開の鍵アカウントでも安心できない?年々増加傾向にある炎上。炎上仕掛け人の存在とは?炎上を防ぐための心構えや、ちょっとしたコツも紹介。

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