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(オープニングタイトル)

scene 01なぜ人々は火山の近くでくらしている?
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ごきげんよう。わたしは宗定凱(そうてい・がい)博士。防災研究の権威(けんい)である。現在、長崎県の島原(しまばら)半島にある雲仙(うんぜん)火山について調査中。ともに調査しているのは、地元の中学生、“防災サバイバー”候補生(こうほせい)の4人だ。雲仙火山はこれまで何度も噴火(ふんか)をくりかえし、そのたびに地域(ちいき)に大きな被害(ひがい)をもたらしてきた。なぜ人々はこの火山の近くでくらしているのだろう。全国の防災サバイバー候補生たち、ともに考えよう!

scene 02カギとなるのは「水」
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カギとなるのは、「水」だ。候補生(こうほせい)たちがやってきたのは、島原市内の商店街。「あるあるある。水出とる」。見つけたのは湧(わ)き水。いいところに目を付けたな。「おいしい?」(みはる)。「おいしい。いつもの水みたいな」(しんぺい)。そもそも、この湧き水と火山とのあいだの深い関係について知っているか? 雲仙火山にふった雨は、地下にたくわえられる。噴火(ふんか)によって地震(じしん)が起きると、あちこちに地われができて地下の水が地表に出てくる。これが湧き水だ。しかも湧き出すときに火山灰(かざんばい)の地層(ちそう)によってろ過され、とてもきれいな水になる。

scene 03水道がない時代の“命の水”
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地域(ちいき)の人々は、この湧(わ)き水をどんなふうに使ってきたんだろう。「水道がない時代は“命の水”ってことで、これがないと生活ができなかった。水をくんでいろいろ料理をしたり、米をあらったり。スイカなんかもここで冷やしていた」と、浜の川(はまのかわ)町内会会長の相良信一(さがら・しんいち)さん。湧き水を飲んでみる候補生(こうほせい)たち。「あ、おいしい!」。

scene 04島原半島は野菜の名産地
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火山のめぐみは湧(わ)き水だけではない。普賢岳(ふげんだけ)のふもとには大きな畑が広がっている。島原半島が野菜の名産地だといううわさは、わたしの耳にも入っているぞ。おいしい野菜ができるのはなぜだと思う? 「こんにちは」。候補生(こうほせい)たちがたずねたのは、農家の川田豊一(かわた・とよかず)さん。代々この地で農業を営んできた。大根やとうもろこしなどの野菜に加え、ももやびわなどの果物まではば広く手がけているという。

scene 05農業のカギも「水」
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普賢岳のふもとにある川田さんの畑。そのほとんどが、「平成の大噴火(ふんか)」による土石流(どせきりゅう)で深刻(しんこく)な被害(ひがい)を受けた。それでもこの地で農業scene 05 農業のカギも「水」を続けることにこだわってきたのはなぜだろう。「島原半島は砂地(すなじ)で水はけがいいもんですから」と川田さん。ここでも、カギは「水」。川田さんがこう言うのには確かな理由があるんだ。

scene 06水はけのよい土地は火山のめぐみ
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噴火(ふんか)がくりかえされるなかで、大量の土砂(どしゃ)が土石流(どせきりゅう)となって流れこんでいる。大量の火山灰(かざんばい)もふりつもる。山の栄養たっぷりの土に火山灰が混じり合い、水はけのよい土地になる。こうしたところで育った野菜や果物は、糖度(とうど)が増し、おいしくなるのだ。「農家にはいいめぐみですよね。火山のありがたさはやっぱり思っていますね」。川田さんがこの土地にこだわって農業を続けるのは、とても自然なことなんだな。

scene 07噴火に対する新たな備え
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いざ噴火(ふんか)が起きると、長期間の避難(ひなん)生活にみまわれることになる。“平成の大噴火”のときには、避難所として体育館や集会所に多くの人がおしよせたという。かたいゆかの上でねとまりする日々が長く続いた。避難所での生活が、さらなる負担(ふたん)になっていたそうだ。島原市では、新たな備えが進められている。候補生(こうほせい)たちがやってきた建物は、地域(ちいき)の新しい避難所として作られたという。中には部屋がいくつもある。細かく区切ることで、避難する人のプライバシーを確保するってわけか。

scene 08避難所生活の豆知識「段ボール」
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ここでわたしから、避難所(ひなんじょ)生活で役立つ豆知識を授けよう! キーアイテムは、段(だん)ボール。広げてしけば、ゆかのかたさや寒さを和らげることができる。組み立てれば、いすのように使うこともできる。つぶれないように、中に支えとなる仕切りの板を加えれば、もう完璧(かんぺき)。「あ、すわれる! すわれる、すわれる」、「おー」と候補生(こうほせい)たち。どうだ。段ボール、意外と使えるだろう?

scene 09島原半島の温泉も火山のめぐみ
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候補生(こうほせい)たちがやってきたのは、島原半島の中央にある雲仙温泉(おんせん)。「うわ、やば。これ、熱いとかな?」。地下にたくわえられた水が火山のマグマで温められ、温泉となって湧(わ)き出している。「山のめぐみ」。「The 自然」。島原半島はたくさんの温泉がある場所としても有名だよな。「あったかい」。「気持ちいい」。足湯を楽しむ候補生たち。「ここらへんならあたりまえじゃない?」。「うん、あたりまえな感じ」。「火山のめぐみってすごいな」。「やっぱ島原いいね」。「いいね」。

scene 10噴火にはプラスなこともあった!
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「めぐみがたくさんあって、噴火(ふんか)ってこわいものだけじゃなくて、ぼくたちにプラスなことをあたえてくれる。いいものだということも認識(にんしき)できたのでとてもよかった」(こうま)。「災害は、たぶん生きているなかでは何回も起きると思うので、そんなときでも命を落とさないようにしたいし、まわりの人たちも助けていきたいなと思います」(しんぺい)。いいぞ、候補生(こうほせい)たち。雲仙火山のパワーとめぐみについて、自分の足を使って学べたな。これこそが、防災サバイバーのあるべきすがた。全国の候補生たち、次はキミの町で会おう!

キミも防災サバイバー!
File03 噴火の危機!キミならどうする?(後編)
長崎県島原市の中学生が挑むのは、雲仙火山がもたらす噴火の危機。火山のおそろしさを実感した候補生たちは、なぜ火山の近くで人々が暮らしているか、調査を始める。

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