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オープニング
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(オープニングタイトル)

scene 01シッチャカとメッチャカ
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アイが目をさましました。「あれ? わたしの部屋じゃない?」とおどろくアイですが、知らない2人がいっしょにねていたので、もっとびっくり。「きみたちはだれ? ここはどこなの?」。すると、「おれたちはシッチャカ、メッチャカ」、「ここはなやみをかかえた子どもがまよいこむ、ゆめの世界~」と言います。「なやみ、解決〈かいけつ〉してくれるってこと? わたし、なやみあるんだけど」と言うアイ。「なやみを解決するから聞かせてごらん」と言われ、「えっとね」と話そうとすると、「しゃべるんじゃなくて歌って!」と言われました。「えっ、歌?」。「おいらの演奏(えんそう)に合わせて、サン、ハイ!」。

scene 02アイのなやみは…
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アイが歌います。「♪転校生のユウちゃんが 給食の配膳(はいぜん)がうまくできない 食べ物を器によそうと いつも よくこぼしちゃうし よそった食べ物の量もバラバラ どうしてなんだろう? 真面目にやってないとおこってる子もいて ユウちゃんがきらわれないか心配♪」。「いつも、わざとやってるんじゃないかって思うくらいなの。でも、ユウちゃん真面目な子だからそういうことじゃないと思うし…」とアイが言いました。すると、「あ、もしもし。今からアイちゃんとかわるんでちょっと待ってて。どうぞ」とシッチャカがアイに受話器をわたします。「え? なんで急に電話?」。

scene 03みんながかんたんにやっていることが…
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「それは“ココロのでんわ”なの」。「気持ちを知りたい相手の心の中とつながって、何でも本当のことを答えてもらえるんだ」と言われ、「すごい! じゃあ、この相手って…。もしもし?」と話しかけるアイ。すると、「はい、ユウです」とユウの声がしました。「あのね、給食の配膳〈はいぜん〉のことで聞きたいんだけど」と言うと、「ああ、うまくよそえなくてごめんね。こぼしちゃったり」とユウが言います。「いや、あやまってほしいんじゃないの。うまくよそえない理由があるなら教えてほしいなって」。するとユウが、「実はね、みんながかんたんにやっていることが、わたしにはむずかしいんだ」と言いました。

scene 04“1つの動き”ならできるけど
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「え?」とおどろくアイに、「思ったように体を動かせないことがあるの」とユウが言います。「でも、歩いたり走ったり、ふつうにできてるよね?」と聞くと、「1つの動きならね」とユウ。「え?」と首をかしげるアイたち。「1つの動きならって、どういうこと?」とメッチャカが聞くと、「アイちゃん、シチューを器によそうときって、どうしてる?」とユウが聞いてきました。「どうって、えっと…。器を持っている手とは反対の手でおたまを持って、シチューをすくって、それを器に入れる」。するとユウが、「それは、“1つの動き”じゃないの」と言います。「んん~?」とアイたちにはよくわからないようです。

scene 05同時にいろいろな動きができない
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「左手で器を持つ、が1つめの動き。右手で食べ物をすくう、が2つめ。しかもいっぱいすくっちゃうと器からこぼれちゃうでしょ。すくう量を調整しないといけないから、もう頭と体がこんがらがっちゃうの」とユウが言いました。「つまり、同時にいろんな動きができないってこと?」とアイ。「そう。おたまですくうだけ、とか、器に入れるだけ、ならできるんだけど、『同時に』がどうしてもできないの。ふざけてるわけじゃないの。わざと失敗してるんじゃないってのはわかってほしいの」とユウ。「うん。全然わたしはそんなふうに思ってないから」とアイ。すると、「よかった。ありがとう」とでんわが切れました。

scene 06ほかにも苦手なことがあるかもしれない
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「そういう理由なんて想像〈そうぞう〉してなかった」。電話を切ったアイが言いました。「そうだよね。給食の配膳〈はいぜん〉がむずかしいとなると、もしかしてユウちゃんが苦手なことっていっぱいあるんじゃないの?」とメッチャカ。「おたまですくうみたいに、同時に2つ以上動くことってほかにあるかもね」とシッチャカも言います。するととつぜん、「その通り~」という声が。そして歌も聞こえてきました。「♪もっと知ったら広がるよ。もっと知ったら変われるよ。ジロー博士の豆知識〈まめちしき〉♪」。そして、テレビのスイッチが入りました。

scene 07ユウちゃんのような子が苦手なのはどれ?
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「はい! 誕生日(たんじょうび)は2月29日、ジロー博士じゃ」と画面にジロー博士があらわれました。「とつぜんだけど、ここでクイズでーす! それでは問題。ユウちゃんのような子が苦手だと思うことは、このなかのどれじゃと思う? 1.ぞうきんしぼり。2.消しゴムで字を消す。3.自転車に乗る。さあ、どれじゃ?」。考えこむアイたち。「うーん。ぞうきんしぼりって、ぞうきんを『しぼる』だけだよね?」とアイ。「そうだよね。消しゴムも、字を『消す』だけだよね?」とメッチャカ。「自転車も、『乗る』っていう1つだけ?」とシッチャカ。「じゃ、全部ちがうってこと?」とメッチャカ。「あれぇ?」。

scene 08ジロー博士のアドバイス
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「はい、タイムアップ! 正解〈せいかい〉は…全部じゃ」とジロー博士が言いました。「全部!?」。「ぞうきんしぼりは、ぞうきんを強くにぎるという1つの動き。で、にぎったまま、ひねるという動きがさらに必要になるんじゃな」とジロー博士。「じゃあ、消しゴムで字を消すのは?」と聞くと、「まず、紙をおさえるという動きをするじゃろ? で、反対の手で消しゴムをこするじゃろ。この2つの動きを同時に行っておるんじゃ」。自転車は、「足でペダルをこいで、手でハンドルを操作〈そうさ〉して、バランスをとって、さらにまわりを見て注意する。いろんな動きが組み合わさっておるんじゃよ」とジロー博士が言います。

scene 09何か手伝えることないかな?
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「こんなに2つ以上の動きをしていることが生活の中であるなんて思いもしなかった」とアイ。「そう。つまりユウちゃんのような人にとっては、苦手なことがいっぱいあるってことじゃよ。さらばじゃ!」。そう言うとジロー博士は消えてしまいました。「知らなかったなぁ。当たり前にできそうなことでも、むずかしいと感じる子もいるんだね。たいへんだろうなぁ、いろいろ。何かわたしに手伝えることないかな?」とアイ。「それは、ユウちゃんが2つのことを同時にできるようになるために?」とメッチャカが聞くと、「そう、だね。うん」とアイ。「どうしたらいいんだろう? うーん…」。考えこむ3人。

scene 10「1つだけやってもらったら?」
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すると、「別にいいんじゃないかな、2つのことを同時にできなくたって」とシッチャカ。「だってユウちゃんはさ、1つずつならできるって言ってたでしょ? だったら1つだけやってもらって、別のことをアイちゃんが手伝ったらどう?」と言います。「そうか。給食の配膳〈はいぜん〉だったら、わたしが器を持って、ユウちゃんにはおたまでよそうことに集中してもらうってことね」とアイ。「そうそう!」。「それいいかも! って思うけど…、毎回わたしが手伝うってわけにもいかないんじゃない?」とアイに言われ、「そうか」とがっかりするシッチャカ。

scene 11みんなで手伝ってあげたら
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すると、「でもさ、アイちゃんが手伝うようになったら、クラスのみんなも『手伝ってみよう』という気持ちにならないかな?」とメッチャカが言いました。「ああ、なるかもね。じゃあ、まずはわたしが器を持つ係やりま~す!」とアイ。「うん! それでクラスのみんなも手伝うって言ってくれたら、器を持つ係をそれぞれにやってもらうとかは?」とメッチャカ。「いいねぇ!」とシッチャカ。「ユウちゃんはその器によそうだけだし」とメッチャカ。「おお、すごくいい、それ」とアイ。「みんなで手伝えば早く終わるね」とシッチャカ。「うんうん」。

scene 12いろいろアイデアが出てきた!
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「あとさ、おたまに目もりがあったら、いつも同じ分量でよそえてユウちゃんやりやすくならないかな?」とアイが思いつきました。「それすごくいい!」。「アイちゃん、さえてるねぇ!」。「みんなに刺激(しげき)を受けたみたい」。「おお! ようし、おいらももっといいアイデア出しちゃおっと」とシッチャカ。「わたしだって負けないんだから」とメッチャカ。「えっとね、えっと…」。みんな次々にアイデアを出し始めました。――ここで目をさましたアイ。「よし!」と元気に飛び起きました。果たして…。

u&i
どうしたら上手くできる?
給食の配膳がうまくできないユウ。アイは心配し、夢の世界でココロのでんわを使い、その理由を聞く。実はユウは2つ以上の動きを同時に行うことが苦手で困っていたのだ。

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