(オープニングタイトル)
「ここがストレッチアカデミーかぁ!」。ストレッチアカデミーに新人のストレッチマンがやってきました。せんぱいたちの写真を見て、「ぼくもいつか、あそこにならぶようなストレッチマンになるぞ!」といきごんでいます。そこへ、「ストレッチアカデミーにようこそ!」とあらわれたのは、ストレッチマン・レジェンドです。「これからきみは、ストレッチマン・ゴールドとして、地球の平和を守り、ストレッチのすばらしさをつたえてくれたまえ!」と言います。そして、ゴールドの修業(しゅぎょう)をサポートしてくれる、宇宙(うちゅう)カタツムリ型(がた)アンドロイドのマイマイもあらわれました。「よろしくね!」。
「さっそく、ストレッチマン・ゴールドのたんじょういわいを始めようじゃないか、マイマイ!」とレジェンド。「りょうかい! マーイマイ!」と、マイマイがテーブルの上にごちそうをよび出しました。「おぉーっ。これは何ですか?」とゴールド。ゴールドは地球の食べ物を見るのははじめてなのです。「これは、ピザにカレー、スパゲティ、サラダ、からあげ、スープ、プリンだよ」とマイマイ。「ありがとう! いただきまーす!」と食べ始めるゴールドですが、ガツガツ食べるうちに、「うっ!」と食べ物がのどにつまってしまいました。「はい、お水!」とマイマイからお水をもらって、「あー」と一息つきました。
「ゴールド、よくかまないで食べていただろう。ストレッチマンたるもの、料理(りょうり)はよ~くかんで食べないといかんぞ」とレジェンド。「マイマイ、ゴールドにお手本を見せてやってくれ」。マイマイがタブレットにお手本をよび出しました。『よくかんで食べよう』。まずは、イスにしっかりとこしかけ、せなかをピンとのばそう。食べ物を口に入れたら、口をとじて、前歯だけでなく奥歯(おくば)を使ってしっかりかむ。口はとじたまま、あごの付け根を動かすのがポイント。かむ目安は30回。よくかんだら、口をとじたまま飲みこもう。よくかんで食べると、おいしいぞ!
「なるほど~」とゴールド。「よくかんで食べれば、おなかにもやさしいよ」とマイマイ。「よーし。今度はよくかんで食べるぞ!」。ゴールドがそう言ったとき、緊急(きんきゅう)メッセージの音が鳴りひびきました。「かいじん出現(しゅつげん)。かいじん出現。東京の学校に目標(もくひょう)をかくにん」。マイマイがモニターにかいじんをうつし出します。東京に、丸のみかいじん「ガブモグ」があらわれたのです。食べても食べてもおなかがすいているガブモグは、学校の子どもたちも丸のみにしようとしています。子どもたちがあぶない! 「さあ、ゴールド。出番だ!」。「はい!」。ゴールドはワープしていきました。
東京の私立(しりつ)旭出(あさひで)学園特別支援(とくべつしえん)学校のみんなが体育館で楽しく遊んでいるところへ、ガブモグがあらわれました。「丸ごと頭からのみこんでやる~!」。かいじんは子どもたちを追いかけて、丸のみにしようとします。「丸のみにしてやる~! バクバクバク~!」。そこへ、「待てい!」とストレッチマン・ゴールドがあらわれました。「ストレッチマン・ゴールド参上(さんじょう)! 子どもたちに手をだすな。ぼくが相手だ!」。
ところが、「なんだおまえは? 食べてやろうか!」とかいじんにせまられ、「こわいよ~!」とたおれてしまうゴールド。そこへ、「ヌハ、ヌハ、ヌハハハ! ストレッチマン・レジェンド、参上(さんじょう)!」とレジェンドがあらわれました。ところが、「フン! まとめて丸のみにしてやろうか~!」とかいじんがおそってきたので、「わがはい、まだ心のじゅんびが…」とゴールドのうしろにかくれるレジェンド。「ひとまず、たいさんだ!」と二人はにげだしました。「さてさて、どうしたものか…」。そこへ、マイマイからメッセージです。「かいじんは、どんなものも丸のみにしてしまうらしいの。だから…」。うなずく二人。
「あ~、はらがへったなぁ」と歩いているかいじん。すると、「へい、らっしゃい! しんせんな魚、いかがかな?」とレジェンドが大きな魚を見せました。「おぉ、うまそうだなぁ」とよろこんだかいじんは、「いただき~!」と魚を頭から丸のみに。すると、「ウッ。なんだか…いたいぞ…」。急におなかがいたくなったようです。そこへ今度はゴールドが、「はいはい、こちらはやきたてホヤホヤのパンですよ~」と大きなパンを持ってきました。「おぉ、これもうまそうだ。いただき~!」と丸のみにしようとするかいじん。すると、「うぅ、これはのみこめない。苦しい~」。パンをのどにつまらせてしまいました。
そのあいだにみんなでストレッチ。まず、両手で「バンザーイ」。かたほうの手で、もうかたほうの手首をつかまえて、ゆっくりと横へと引っぱっていきます。このとき、体が前にたおれないように注意! そのままの姿勢(しせい)で5つ数えると、体の横がわにストレッチパワーがたまってきます。「みんなで、かいじんガブモグに、ストレッチパワー!」。みんなのストレッチパワーでかいじんは、「これからは、よくかんで食べま~す」と手をふりながらきえていきました。
ストレッチアカデミーに二人が帰ってきました。「お帰りなさい。おつかれさま~」とマイマイ。「あれ? さっきのごちそうは?!」とゴールド。たくさんならんでいたごちそうが、かげも形もありません。「え? あぁ、なんか、消えちゃった、かな?」とマイマイ。でもよく見るとマイマイのほっぺたにごはんつぶのようなものが…。「あやしいなぁ」と言うゴールドですが、「それより、二人ともストレッチの修業(しゅぎょう)はしなくてもいいの?」とマイマイに言われ、「レジェンド、ストレッチを教えてください!」と言いました。まじめなゴールドにそう言われ、しかたなくストレッチを教え始めるレジェンドですが…。