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水の変態(へんたい)  宮城道雄(みやぎ みちお) 作曲
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箏曲(そうきょく)「水の変態(へんたい)」は霧から雲 やがて雨へ
刻々と移り変わる水の表情を描いている

近代を代表する箏曲家 宮城道雄(みやぎ みちお)がこの曲を作ったのは
明治42年 14歳の時だった

小山田の 霧の中道 踏み分けて
人来と見しは 案山子(かかし)なりけり

歌詞は当時 弟が朗読(ろうどく)していた教科書の一節

この作品は道雄の作曲第一作にして代表作となった

生涯(しょうがい)にわたり「春の海」や「瀬音」「泉」など
水を主題(しゅだい)とする作品を多く世に出している

病のため幼くして失明(しつめい)した道雄にとって
自然界にあふれる音はインスピレーションの源だった

東京都 新宿区 宮城道雄記念館にある「検校(けんぎょう)の間(ま)」

晩年(ばんねん)を過ごした書斎が 当時のままに残されている

道雄が箏の道に入ったのは視力を失った8歳の時
将来の生業(なりわい)とするためだった

厳しい稽古(けいこ)を重ねる中で頭角(とうかく)を現し
「水の変態」を契機(けいき)に作曲家としても歩みだす

当時 日本では珍しかった点字の楽譜

道雄が愛用した点字タイプライター

独学で習得し 自らの音楽を楽譜に刻んでいった
生涯(しょうがい)で残した曲は400を超える

西洋化する時代の中で 邦楽の革新(かくしん)を志し
箏曲の未来を切り開いた

―この世界は豊かな音に満ちあふれている―
道雄の箏は我々に語りかけている

名曲アルバム
水の変態(宮城 道雄 作曲)
箏曲家(そうきょくか)宮城道雄14歳の時の作品。刻々と移ろう水の表情が音で描かれる。

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