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scene 01家庭科の神“カテイカ様”
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「みんなー、ごきげん、イカが? あなたのくらし、ちょっとした知恵(ちえ)と工夫で、もっとイーカんじになるわよ。あー、だれかに教えたい。え? わたし? わたしは家庭科の神。その名も、『カテイカ』!」。

scene 02「ま、イッカ!」と言っていると…
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「やあ、みんな! エンドゥだよ。あー、おなかすいた~」。エンドゥがキッチンで見つけたのはインスタントのカップめんです。「インスタントかぁ…。ま、イッカ!」。エンドゥがそう言うと、黒板にならんだ磁石(じしゃく)が一つ動きました。「部屋散らかってんな~。そうじかぁ…。ま、イッカ!」。磁石がたくさん動き出します。シャツを拾い上げたエンドゥ、「あっ、ボタンが取れてる! お気に入りだったのに…。ま、イッカ!」。すると、磁石が全部動いてイカの形になりました。カテイカ様です。「新弟子、発見! それっ、イカになれ~!」。カテイカ様はエンドゥに向けてビームを発射(はっしゃ)しました。

scene 03くらしを豊かにする知恵と工夫
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「うわあーっ?!」。気がつくと、エンドゥは大きなイカになっていました。「これどうなってんの~?」。カテイカ様が話しかけます。「わたしは家庭科の神。これから少しずつ、あなたにくらしを豊かにする知恵(ちえ)と工夫を教えてあげるわ。まずは、カテイカのすばらしさをごらんあれ! 料理ができれば、毎日の食事がもっと楽しくなるわ」。するとつくえの上のカップめんが、ごちそうに早変わり。「そうじのコツを知れば、いつも気持ちよく過ごせるの」。散らかっていた部屋はきれにかたづいています。「手ぬいができれば、ボタンが取れた服も元通り」。さきほどの服にはボタンがぬい直されています。エンドゥは、「うひょー! すごーい!」とびっくり。「でしょ? カテイカパワー、ほしくなってきた? じゃあ、まずは…」。

scene 04日本人の心のオアシス「日本茶」
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「さあ、飲んでみて」。カテイカ様が用意したのは、お茶です。「え、これ?」。一口飲んでみたエンドゥはびっくり。「なにこれ! すっごくおいしい!」。「それは日本人の心のオアシス、日本茶よ」とカテイカ様。日本茶は古くから日本人に愛されてきた飲み物です。ほっとひと息つきたいときや、おもてなしのときは欠かせません。海外でも大人気。“世界の歌姫(うたひめ)”レディー・ガガも日本茶のとりこになっているそうです。

scene 05せん茶、ほうじ茶、まっ茶、げん米茶…
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お茶は全国各地で作られています。茶畑に植えられているお茶の葉をつみとって、むしたり、もんだり、乾燥(かんそう)させたりします。こうして、お茶の葉が完成します。お茶の葉をどう加工するかで、いろいろな種類の日本茶になるのです。日本でいちばん多く飲まれている「せん茶」。豊かなかおりとさっぱりした口当たりが魅力(みりょく)の「ほうじ茶」。お茶の葉を粉にした「まっ茶」は、濃厚(のうこう)な味わいが楽しめます。「げん米茶」は、げん米やもち米などをブレンドしたこうばしいお茶です。実は日本茶だけでなく、ウーロン茶や紅茶も、同じお茶の木から作られます。

scene 06エンドゥがせん茶に挑戦
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「へえー、お茶の世界ってなんか面白い!」とエンドゥ。「お茶は、種類によっていれ方がちがうの。まずは、日本茶の代表選手、せん茶に挑戦(ちょうせん)よ」とカテイカ様が言いました。使うのは、きゅうすです。「よーし。めざすはおいしさ日本一!」。エンドゥは、「お茶の葉はけちったらだめだよ!」とどっさりお茶の葉を入れます。お湯がわいたので、「熱々がおいしいに決まってるんだから!」と、熱々のお湯をきゅうすに注ぎます。「冷めないうちに、冷めないうちに。うん、深い緑色!」と、ゆのみにお茶をいれました。「イカだきまーす!」。ところが…。「うえっ、しぶーい! イカーん!」。

scene 07日本茶インストラクターに教えてもらおう
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「失敗してもだいじょうぶ。ここで、わたしの一番弟子の登場よ!」とカテイカ様。現れたのは、日本茶インストラクターの岩井利恵(いわい・りえ)さんです。おいしいせん茶のいれ方を教えてくれます。まずは、お茶の葉をきゅうすに入れます。一人分は、スプーン一杯(いっぱい)くらいです。次にお湯を注ぎますが、きゅうすではなく、ゆのみに。ここがポイントです。「こうすることで、お湯を少し冷ますことができます」(岩井さん)。ふっとうしたてのお湯を使うか、少し冷ましたお湯を使うか、それでお茶の味が大きく変わってくるのです。

scene 08お湯の温度でお茶の味が変わる
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お茶の葉は、お湯に入れるとゆっくりと開いていきます。このとき、お茶の味を決めるいろいろな成分がとけだします。なかでも味を左右するのが、しぶみのもとである「カテキン」。お湯の温度と深い関係があります。5℃、50℃、100℃、ことなる温度でいれた三つのお茶にどのくらいカテキンがふくまれているか、見てみます。三つのお茶をうすめ、そこに、カテキンの量が多いほどこい青色にそまる液をたらします。すると、温度が高いほど色がこくなりました。熱いお茶ほどカテキンが多くなり、しぶくなるのです。熱めのお湯だとしぶいお茶。ちょっと冷ませばまろやかに。温度を変えれば好みの味が楽しめます。

scene 09最後の一滴までいれる
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待つことおよそ1分。ここで最後のポイントです。「最後の一滴(いってき)まできちっといれることが大切です」(岩井さん)。きゅうすにお湯が残っていると、お茶の葉からどんどんしぶみが出てしまって、おかわりがおいしくなくなってしまうのです。「さあ、これであなたも、自分好みのお茶をいれられるわよ」とカテイカ様。

scene 10もう一度お茶いれに挑戦
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エンドゥがもう一度お茶をいれ直します。「最後の最後の一滴(いってき)まで注いで…と。できた! 再び、イカだきまーす!」。一口飲んでみたエンドゥ、「うわっ。お茶の深い味わいが口いっぱいに広がって…イカす!」。うれしくなったエンドゥが、“イーカんじダンス”をおどります。「♪イーカも!? イーカも!? かなりイーカも!? きのうのぼくよりイーカんじかも!? 未知なる体験 くらしに発見 あしたにイカせる 知恵(ちえ)と工夫 自分でいれると 好みに合うお茶がいれられるよ! これがカテイカ 知ればセカイが 変わるかも!?」。

scene 11みんなのカテイカ
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街にはいろいろなくらしがあって、そこにはいろいろなカテイカが。今日は、加藤温大(かとう・はると)くんが家族にお茶をいれます。まずは家族の好みを聞きます。お父さんは、「げん米茶。熱いお茶」。お母さんは、「わたしはせん茶でいいよ」。さっそく、せん茶をいれるはるとくん。お湯はちゃんとゆのみに入れて冷まします。少しお湯がこぼれましたが、ドンマイ! お父さんには熱々のげん米茶。お父さんの好みに合わせ、ふっとうしたてのお湯をきゅうすに注ぎます。こうばしさを引き出すためにも、げん米茶は熱いお湯がいいのです。さあ、みんなの好みに合うお茶になったのでしょうか。「バッチリ! うまい!」とお父さん。温大くんも「うれしい」と、イーカんじ。次は、あなたの家でも、カ・テ・イ・カ! 

カテイカ
カテイカ様のおみちびき
【ガイダンス・お茶をいれる】おいしい日本茶のいれ方を学ぶエンドゥ。ちょっとした工夫で生活が豊かに楽しくなることを実感し、家庭科のおもしろさに目覚める。