チャプターあらすじを読む
scene 01“ゆでる”は野菜をおいしくする魔法
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「やあ、みんな! エンドゥだよ…。う~出ない~。はずかしいんだけど、最近お通じがないんだ…。そうだ! こうなったら、キャベツ! 野菜は便秘(べんぴ)にいいっていうもんね」。生のキャベツをかじるエンドゥ。でも、「…って、ウサギじゃないし、かたいし、たくさん食べられない! ま、イッカ!」。すると、「あらあらあら…」という声がしました。カテイカ様です。「さては、野菜をうんとおいしくする魔法(まほう)、“ゆでる”を知らないわね?」とカテイカ様。『ま、イッカ』で毎日を過ごしているみんなに、「くらしをもっと豊かにするカテイカパワー、さずけて、あ・げ・る!」と言いました。

scene 02ふっとうしたお湯の中で熱を加える
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「“ゆでる”は調理の第一歩なのよ。ゆでるとは、ふっとうしたお湯の中で食べ物に熱を加えること。野菜などはやわらかくおいしくなるし、かさも減るからたくさん食べられるのよ」とカテイカ様が言います。「ゆでるって、すごーい!」。エンドゥはなべの中に次々に野菜を入れていきます。にんじん、ほうれんそう、じゃがいも…。「あとはしっかり、ゆでる!」。野菜がゆであがりました。「イカだきまーす!」。ところが、ほうれんそうはグダグダ、じゃがいもはかたいままです。「♪これじゃイカーん! 何がイカーん! どうしてうまくイカないの?♪」。すると、「“ゆでる”をあまくみるんじゃないわよ!」とカテイカ様。

scene 03葉を食べる野菜は熱湯で短時間
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野菜やいもの種類によって、ゆで方は変わってきます。「さあ、ここでわたしの一番弟子の登場よ。野菜の特徴(とくちょう)に合ったゆで方を教えておあげなさい」とカテイカ様。現れたのは、家庭料理研究家の奥薗壽子(おくぞの・としこ)さんです。まずは、ほうれんそうなど、葉を食べる野菜のゆで方です。ふっとうしたお湯でゆでるのがポイント。根もとのかたい部分から入れることで、全体がちょうどよくゆであがります。そしてゆであがったら、水にとって冷まします。緑色があざやかになるのです。「熱湯で短時間ゆでるのがポイントです。長くゆですぎるとやわらかくなりすぎるので注意しましょう」(奥薗さん)。

scene 04かたくて火の通りにくいものは水からゆでる
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続いて、じゃがいもなどかたくて火の通りにくいもの。こちらは水からゆでるのがポイント。もし熱湯からゆでたら? 表面がやわらかくなっても、中はまだ十分に火が通っていないからかたいまま。だからといって、中まで火を通そうとゆで続けると、表面がにくずれしてしまいます。「かたくて火の通りにくいものは、水からゆっくり時間をかけてゆでるのが、結局はおいしくゆでる近道です」(奥薗さん)。コツをおさえれば“ゆでる”はとっても便利。そのまま食べてもおいしいし、さらにいためたりにたりすれば、いろいろな料理に変身します。「“ゆでる”をマスターすれば、料理の世界がぐっと広がりますよ」(奥薗さん)。

scene 05エンドゥのゆで方は…
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「よし、リベンジだ!」。やり直すエンドゥ。「にんじんはかたくて火が通りにくいから、水からゆでる。ふっとうしてきたら火を弱める。次はブロッコリー。最後は、やわらかいキャベツを入れれば…。細かくちぎって…。細かくちぎっておけばすぐに食べられるしね! よし。あとはこれで、待・つ・だ・け!」。するとカテイカ様が、「さぁ、それはどうかしら」と言います。「えっ? なんだよ、そのふくみのある言い方は!」と言い返すエンドゥに、「あなたは、何かをむだにしている!」とカテイカ様。

scene 06切ってからゆでるか、ゆでてから切るか
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「ここでわたしの二番弟子の登場よ。“ゆでる”のさらなる極意(ごくい)、化学の力で見せておあげなさい」とカテイカ様。現れたのは、女子栄養大学講師の日笠志津(ひがさ・しづ)さんです。「切ってからゆでるか、ゆでてから切るか、そのちょっとした順番のちがいが、野菜の栄養をむだにしているかもしれないんです」(日笠さん)。そのちがいを、野菜に多くふくまれるビタミンCで実験します。切ってからゆでたキャベツと、ゆでてから切ったキャベツ。ビタミンCの量を比べます。使うのは、青い液体。ビタミンCに反応すると、なんと透明(とうめい)に変わります。これを2種類のキャベツを入れた水に入れてみます。すると…。

scene 07切らずにゆでた方が
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ゆでてから切った方は、だんだん色がうすくなっていきます。つまり、ビタミンCがより多く残っているということです。ビタミンCは水にとけやすく、ゆでているあいだに断面から流れ出てしまうのです。細かく切れば切るほど水とふれあう断面が増えるので、栄養がたくさん失われてしまうというわけです。カルシウムなどの栄養でも同じです。細かく切ってからゆでるより、大きいままゆでた方が、栄養が多く残ります。「ゆでてから切る。その順番を守ることで、おいしいだけでなく大事な栄養を守ることができるのです」(日笠さん)。

scene 08生で食べるよりやわらかくてあまい!
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エンドゥがもう一度ゆでた野菜をサラダにもりつけます。「なるほど。見えないところで事件は起こっていたと。さあ、これで完成! イカだきまーす!」。食べてみたエンドゥ、「生で食べるより、やわらかくて、あまくて、お通じにもイーカんじ!」。うれしくなったエンドゥが、“イーカんじダンス”をおどります。「♪イーカも!? イーカも!? かなりイーカも!? きのうのぼくよりイーカんじかも!? 未知なる体験 くらしに発見 あしたにイカせる 知恵(ちえ)と工夫 野菜に合わせてゆで方を変えれば おいしくなるよ これがカテイカ 知ればセカイが 変わるかも!?」。

scene 09みんなのカテイカ
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街にはいろいろなくらしがあって、そこにはいろいろなカテイカが。今日は、横浜市に住む小学6年生、藤原寧々(ふじわら・ねね)さん。寧々さんの家では、ゆでた野菜を冷凍(れいとう)して保存(ほぞん)しています。今回寧々さんがゆでるのは、ほうれんそう。ゆで加減はイカが? もりつけもイーカんじ! 歯ごたえのあるくきと、やわらかい葉。バランスよくもりつけています。最後にかつおぶしをかけて完成! みんなで「いただきまーす」。寧々さんのおひたしは、みんなの大好物。「かたさがちょうどよくできてよかった」(寧々さん)。イーカんじです。次はあなたの家でも、カ・テ・イ・カ!

カテイカ
サラダはゆで野菜でイカが?
【ゆでる】野菜不足のエンドゥはゆで野菜のサラダに挑戦。野菜をゆで始めるタイミングや、ゆで時間などを考えながら、目的や種類に応じたゆで方をマスターする。