（オープニングタイトル）

「♪ふんふふーん」。お父さんとお母さんがあさごはんのしたくをしています。「おはよう！」とがんこちゃん。「おはよう。ふわぁ～」。がんぺーちゃんはまだねむそうです。すると、「がんぺーちゃん、おたんじょう日、おめでとう！」とみんながいいました。「ぽよ～ありがとー」。「がんぺーちゃんの大すきな岩石（がんせき）パンのケーキをよういしたからね」とお父さん。「こんや、みんなでたべましょう」。「わーい、やったぁ」。「さぁ、それじゃあ、あさごはんにしよう」。「はーい」。「あたしはコップをもってこようっと。がんぺーちゃんはおさらをならべてくれる？」とがんこちゃん。でも、「えー…」とがんぺーちゃん。

そこへ、お母さんがせんたくものをはこんできました。「あら？　がんぺーちゃん、ぬいだパジャマはどこ？」。「んっと、そこにある」。「あらあら、せんたくするからこのかごに入れてちょうだいね」。でもまた「うーん…」とやる気が出ないがんぺーちゃん。つづいてお父さんに、「がんぺーちゃん、ざわざわえんのじゅんびはしてるかい？」ときかれ、「ううん、まだ」とがんぺーちゃん。「今日（きょう）はクレヨンをつかうから、カバンにちゃんと入れておくれよん」とお父さん。「えーと…。なんか、ぜんぶめんどうくさいなぁ…」とおもうがんぺーちゃんです。

がんこちゃんがコップをはこんできました。「あれ？　がんぺーちゃん、おさらのじゅんびは？」。「うーん、まだ…」。「えーっ。あ、でも今日（きょう）、おたんじょう日だからとくべつに、あたしがおさらもならべてあげる」とがんこちゃん。「え、いいの？　じゃあ、おねがい」。すると、「そうね。お母さんもとくべつにパジャマかたづけてあげよーっと」とお母さん。「わぁ、おねがい！」。すると、「じゃあ、お父さんはクレヨンをカバンに入れてあげちゃおう」とお父さん。「やったー。おねがーい！　ふふふふ、らくちんだなぁ」。

「♪ぼくがなんにもしなくても　みんながぜんぶやってくれる　やったー　らくちんだ　ごはんはぜんぶたべさせて　はみがきだっておねがいね　なんにもしなくてもいいなんて　らくちんって　らくちんって　うれしいな♪」。

「ねぇねぇ、きたらすぐにいおうね」。「うんわかった」。ルンルンとモイくんがはなしています。そこへ、「ルンルン、モイくん、おはよう」とがんぺーちゃんがやってきました。「おはよー。せーの、がんぺーちゃん、おたんじょう日おめでとう！」とルンルンとモイくんがいいました。「わぁ、ありがとう。ふふふ、おたんじょう日っていいなー」。そこへ、「みなさーん」とガメ先生のよぶこえがしました。「はーい」。「なんだろう」。「たのしみ～」。がんぺーちゃんたちはガメ先生のところにむかいます。

「さぁ、今日（きょう）はおえかきをしますよ。たくさんおちばがあるので、すきなはっぱをさがしてクレヨンでえをかきましょう」とガメ先生がいいました。「はーい」。するとルンルンが、「ねぇ、がんぺーちゃん、今日おたんじょう日だから、わたしたちがおちばもってきてあげる」といいます。「さんせい！　がんぺーちゃんがすきそうなはっぱさがしてあげる」とモイくんもいいました。「え、やったー！　じゃあ、おねがい」とよろこぶがんぺーちゃん。

「わ、これかわいい」。「お、これいいな」。はっぱをさがしているルンルンとモイくん。「みんながやってくれるの、らくちんだなあ」とがんぺーちゃん。「はっぱ、もってきたよ」。モイくんがはっぱをはこんできました。「わぁ、ありがとう。どれをかこうかな」。すると、「あ、そうだ。がんぺーちゃんのえも、わたしたちがかいてあげるよ」とルンルンがいいます。「いいね！　おいらたちにぜーんぶまかせて」とモイくん。「えぇ？　あ…ありがと」とがんぺーちゃん。「はっぱを…こすって…ごしごし」。「あぁ…たのしそう…。でも、ぼく、らくちんだし、これでいいよね」とじぶんにいいきかせるがんぺーちゃん。

「つぎは、みんなであそびましょう。今日（きょう）は、がんぺーちゃんのおたんじょう日なので、とくべつに、めずらしいやさいをもってきましたよ」とガメ先生がみんなに見せました。「ポッププコーンです」。「ポッププコーン？　キャハハハ、おもしろいなまえ」とみんながわらいました。すると、「おもしろいのは、これからですよ。よーく見ていてください」とガメ先生がポッププコーンのみを「ポン」とたたくと、ポッププコーンからお花がみんなのまえにとびだしました。「うわぁ、かわいいお花」。「すっごーい」。「おもしろーい」。みんな大よろこびです。

「うふふ。ポッププコーンは、いろのついたみをたたくと、なにかがとびだしてくるんです。みんなもたたいてみましょう」とガメ先生。「じゃあ、わたしから」。「ポン」とルンルンがみをたたくと…。「すごーい、キラキラのほうせきだ！」。「つぎはおいら」とモイくん。とびでてきたのは…。「え、ジュース？　のんでいいの？　おいしい！」。「いいなあ。よーし、ぼくも」とがんぺーちゃんもやろうとすると、「あ、がんぺーちゃんはそこでまってて」とルンルンがいいます。「なんで？」。「がんぺーちゃんのぶんもやってあげる」とモイくん。「えー、でも…」。「おたんじょう日だから、なんにもしなくていいんだよ」。「うーん…」。

「じゃあ、いくよ。せーの…」。モイくんとルンルンがポッププコーンのみをたたこうとすると、「まって！」とがんぺーちゃん。「え？　どうしたの？」。「ぼくがやる。今日（きょう）、みんなにぜーんぶやってもらって、らくちんだった。だけど、なんかたのしくないの」とがんぺーちゃんがいいます。「おたんじょう日なのにいいの？」。「おたんじょう日だから。一つおにいちゃんになったから、じぶんでやりたいの」。「わかった」。「じゃあ、たたくよ」。がんぺーちゃんが「ポン」。とびでてきたのは…。「わぁ、わなげだ！　ねね、みんなでやろう！」。「いいね！」。みんなで、わなげであそびます。「それ！」。「わぁ、入った！」。「あはは」。

「♪みんなにやってもらうより　じぶんでやるとたのしいね　やったぁ！　できた　おかたづけはまかせてね　はみがきだってできるもん　らくちんじゃなくてもやりたいの　じぶんでやるとたのしいね♪」。

「ごちそうさま」。「ケーキおいしかった～」とがんぺーちゃん。「それじゃ、かたづけるわね」とお母さんがいうと、「ぼく、じぶんでおかたづけする」といいました。「え？」とみんな。「だって、じぶんでやるとたのしいから」。「えっ？」。みんなはもっとびっくり。「よいしょ、よいしょ」。がんぺーちゃんがおさらをはこんでいきます。「あれ？　がんぺーちゃんのかばん、どうしてここに？」とお父さん。すると、「あしたのじゅんびがおわったから、そこにおいたの。ハンカチもよういしたよ」とがんぺーちゃん。「えーっ！　すごいわ」。「よくできたねぇ」。みんなはもっとびっくり「えへへ。あしたはなにができるかなぁ」と、たのしみながんぺーちゃんでした。