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びんの中(なか)の怪物(かいぶつ)
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昔、あるところに〝のろまのハンス〟という男がいました。あるとき、ハンスは海辺でびんをひろいました。せんを開けてみるとその中から、おそろしい怪物が出てきました。でもハンスは、ちっともこわがりません。そこで怪物は、ハンスをおどかそうと思って、いろいろなことを言いますが、さっぱり効き目がありません。それどころか、ハンスは相手が怪物だということさえ、信じようとしないのです。
すっかり腹をたてた怪物は、いろいろな魔法を使って、自分が怪物だということを信じさせようとするのですが、ハンスはなかなか信じようとしません。そして、にやにや笑いながら「お前がもう一度、びんの中に入ってみせたら、怪物だと信じてもいい」といいます。(グリム童話 お話:香椎くに子)