(オープニングタイトル)
ここは、おばけの学校。「ねえねえ、人間(にんげん)の学校ってどうなってるのかなぁ」。「いろんなおへやがありそうだよ」。おばけの子どもたちがはなしています。そこへ、「やあ、みんな。人間の学校が気になるようだね」とホーレイ先生があらわれました。「りか室(しつ)とか、としょ室とか、いってみたいな」、「先生、人間の学校、たんけんしにいきたーい!」とみんな。「ぼくたちおばけでもたんけんできるかなぁ」。すると先生が、「だいじょうぶ。みんなを人間のすがたにしてあげるから。見たりきいたりさわったり、においをかいだりしておいで。見つけたことは、あとで先生や友(とも)だちにもおしえてね」といい、「へんしんだ。ホーレイ!」のかけ声(ごえ)とともに、子どもたちをへんしんさせました。
人間(にんげん)のすがたになった、りん、しう、ななみの3人がやってきたのは、人間の学校。ろうかをあるいていくと、へやがありました。おや、だれかいるみたい。なんにもいわないで、へやに入っていく3人。すると、中にいた人に、「どうしたの?」ときかれました。「だれですか?」とみんなできくと、「だれだとおもいますか?」といいます。「先生?」ときくと、「じつは、校長(こうちょう)先生です。よめる?」と名ふだを見せてくれました。『らっこ先生』とかいてあります。「らっこ先生?」。「らっこ先生ってよばれてるの。よろしくね」。やさしい校長先生にあえてよかったねぇ。
学校はひろそうだから、二つにわかれてたんけんすることにしたよ。まず、りんとななみがむかったのは…。「りか室(しつ)どこ?」。「ここかもよ」。「あ、ほんとだ。ここが、りか室」。中に入ろうとする2人。「あくかな?」。「あかない」。「かぎがしまってるから、入れないじゃん」。おやおや、こまったねえ。
いっぽう、ひとりでたんけん中のしう。とつぜんガンガンガンという音がきこえてきました。「工事(こうじ)?」。どこからきこえるのかな? 「ここから」。音のするへやを見つけました。トントントンとノックすると、「はい。あら、こんにちは」。なにかしごとをしている人がいました。「こんにちは。なんか音がきこえたのでみにきました。ぼくの名前(なまえ)は、しうです」。「わたしの名前は杉山(すぎやま)といいます。よろしくおねがいします」。「よろしくおねがいします」。
杉山さんが、しごとについてせつめいしてくれました。「これは、みんながりか室(しつ)でつかっている、いす。ゆらしてみて。ガタガタするよね」。「だからなおしてる?」としうがきくと、「そうなの」。杉山さんは、いすのねじをしめなおしました。「ちょっとさわってみて。さっきとくらべてかたくなったでしょ」。「うん」。しごとを見せてもらって、しうがおれいをいいます。「ありがとうございました」。「どういたしまして」。しうにかんそうをきくと、「大工(だいく)さんみたいになおしたりしているところがかっこよかった」。学校でつかうものをしゅうりしたりしてくれる人もいるんだね。大はっけんだ。
こんどは3人そろって、さっきかぎがしまっていたりか室を(しつ)たんけんにいくよ。まず、かぎをかりるために、しょくいん室へ。なんていえばいいのかな? 「すみません。りか室のへやを見たいのであけてください」。「学校たんけんかな?」。「はい」。「じゃあ、先生といっしょにいこうか」。浅田(あさだ)先生がりか室へあんないしてくれるよ。りか室ってどんなへやなのかな? たくさんのどうぐがあるね。「あ、これ、すごくかたいな。ぜんぜんぐらぐらしてない」。しうが、いすを見つけました。そういえばこのいす、どこかで見たことがあるような…。そうか、杉山さんがなおしていたいすだね。
つぎに3人は、学校のいちばん上のかいにむかったよ。「4かいについた」。「あ、おんがく室(しつ)だ」。4かいにあったのは、おんがく室。いろいろながっきをはっけんします。すると「あ、かべ、あながあいてる」。しうが、かべに小さなあながたくさんあいているのを見つけました。「ようちえんてさ、かべって、あなあいてる?」。「あいてない」。「あいてないよね」。かべに耳をあててみる3人。「なんかきこえた?」。「きこえない」。なんで、かべにあながあいてるんだろう? ほかにもそういうおへや、あるのかな?
学校にはいろいろなおへやがあるよ。たいいくかん。げんかんでくつをはきかえるところ。ほけん室(しつ)。としょ室…。
学校をたんけんしてはっけんしたことを、たくさんかきだしてみるよ。であった先生や、おとずれたへや。どんなことが見つかったかな? りんがはっけんしたのは…。「ぼくはりか室(しつ)をかきました。これはガイコツで、これはぼくが虫めがねをもってるところです。たのしかった」。つづいて、ななみは…。「浅田先生をかきました。かぎをかしてくれた先生で、わらってたし、やさしい先生」。つづいて、しう。「音がきこえるドアをトントンたたいてみると、大工(だいく)さんみたいにいすをなおしてる人がいました。杉山さんでした。なおしてるところがかっこよかった」。いろいろなへやや、先生たちのこと、いっぱいはっけんできたねぇ。ホーレイ!
「ただいまー」。3人がおばけの学校にもどってきました。「おかえり。どうだった?」とみんながたずねます。「人間(にんげん)の学校にも、いっぱいやさしい先生がいたよ」とななみ。「りか室(しつ)には、はじめて見るものがたーくさんあった」とりん。「すごいね。学校たんけん、大せいこうだ」とホーレイ先生もよろこんでいます。「まだいってないへやもあるし、またみんなで学校をたんけんしたいな」としう。「ほかの先生にもおはなしききたいね」とななみがいいました。「いいねえ。また、あたらしいはっけんがあるかもね」とホーレイ先生。きみたちの学校ではどんなことが見つかるかな? たくさんたんけんしてみよう。ホーレイ!