(オープニングタイトル)
「ねえねえ。人間(にんげん)の子たち、学校でどうぶつをかってるんだって!」。「えーっ、なにをかってるの?」。「モルモット」。「へぇー、フワフワしてそう。さわってみたい!」。おばけの子どもたちがはなしています。「先生、わたしたちもかってみたい!」。するとホーレイ先生が、「じゃあ、学校のモルモットを1か月おせわしてみるかい?」といいました。「やりたーい!」。「あとでみんなにも、わかったことをおしえてね」とホーレイ先生。「はーい!」とみんな。「じゃ、人間にへんしんだ。ホーレイ!」。先生がステッキをひとふりすると、子どもたちはへんしん!
人間(にんげん)のすがたになった、ひらら、あやと、なつの3人が、さっそくなにかをはっけん! つくえの上に、ぬのをかけたものがおいてあります。ぬのをとってみると、それはモルモットの入ったかごでした。「わぁ、モルモットだ! モルモット!」とこうふんする3人。「すっごいうごくね、このモルモット」となつ。「あばれんぼうなのかな」とひらら。名前(なまえ)は、“モチちゃん”だそうです。「かたがわの耳がちょっと黄土色(おうどいろ)だ」となつ。さわってみたあやとは、「あ! ちょっとフサフサしてる」といいました。「どれ?」とひららもさわってみて、「ほんとだ、フサフサしてる!」といいました。
さあ、これからどうする? 3人でそうだんします。「えさはいちばんひつようだよね」。「しかも、モチちゃんがたべちゃいけないものもわかんないし」。「うーん、うーん」。どうする? どうする? するとひららが、「あのさ、どうぶつはかせとか、どうぶつのおいしゃさんみたいな人にきけばわかるんじゃない?」といいました。なるほど。
というわけで、3人がやってきたのは、どうぶつびょういん。どうぶつびょういんの中川(なかがわ)先生に、「モルモットのえさはどういうものですか?」とひららがたずねました。すると、「モルモットフードというものがあります。あと、やさいなんかもやっていいんですよ。なにがすきか、いろいろしらべてみてください」とおしえてくれました。さらに、中川先生がきかせてくれたのは…。「とくとくとくとく…」。モルモットのしんぞうの音です。「すごくはやい!」とびっくりするひらら。「人間(にんげん)とはちがうんだね」とあやともおどろいたようです。「とくとくとくとく…」。
おせわ1日目。さあ、おせわのはじまり。まずはどうする? 「せまいし、かわいそうだから」。「家(いえ)をつくる!」。さっそくざいりょうをあつめて、家づくりです。大きなかごの中に紙(かみ)をしき、ダンボールのはこをおいて、これはモチのかくれが。えさばこをおき、ケージのやねをかぶせて、かんせい! 前(まえ)のケージよりもひろくてうごきやすそうです。モチ、入ってくれるかな? あやとがモチをかかえて、あたらしいおうちに入れました。「入った!」。「モチ、よろこんでくれてる~」。いいおうちができたようですね。つぎは? 「えさちょうだいかな?」となつ。
「これくらいかな」。ひららがえさばこにえさを入れます。「もっといっぱいあげたほうがいいとおもうよ」と、あやとがえさを足しました。「これでいいんじゃない?」。ずいぶんたくさんですね。「はい、これだよ」。えさばこをかごの中においてみると…。「おお、たべた!」。「たべた」。「すごいおなかすいてるんだね」。こんどは、ひららがコマツナをやってみました。「すごい! コマツナもすきじゃん」。モチはむちゅうでコマツナをたべています。「やわらかいからすぐたべてる」とあやと。モチをだいてみて、「かわいい。ああ、くすぐったい」となつ。モチがすきなものがわかってきましたね。
おせわ2日目。かごの中を見てみると…。「うんち、めちゃくちゃしてる!」とひらら。かごの中はたべかすやうんちでひどくよごれていました。「かえてあげないとね。モチがびょうきになっちゃう」とあやと。かごの中にしいておいた紙(かみ)をまるめ、モチのたべのこしやうんちをまとめてすてます。それから、かごのよごれているところを水でゴシゴシあらいました。「こっちたいへんだよ。めちゃくちゃよごれあるよ」とあやと。「じゃあ、手つだうよ」となつ。モチの家(いえ)はすっかりきれいになりました。おそうじ、がんばりましたね。「モチちゃんもよろこんでる気がする」とあやと。
モチのおせわのようすを、3人が絵日記(えにっき)にかきました。「おせわ2日目。そうじをしました」。「おせわ7日目。あたらしいかくれが、よろこんでくれるといいな」。「おせわ14日目。なでていると、モチが『キュウッ』となきました」。
おせわ22日目。「ほら、ほらほらこっち」。えさのはっぱを見せますが、モチはかくれがからなかなか出てきません。あれ? いつもとようすがちがうようです。「ぜんぜんえさをたべなくて…」とひらら。「もしかしたらちょうしがわるいのかも」とあやと。しんぱいになりました。そこで、みんなはモチをどうぶつびょういんにつれていきました。「こんにちは~」。モチのようすをみた中川先生は、「ちょっとおなかがいっぱいだったのかもしれません。そんなにしんぱいすることはないとおもいます」といいました。「いままではモチの気もちをかんがえないでやってたけど、これからはかんがえて、それをモチにやってあげる」とひらら。とてもすてきなことに気づきましたね。
つぎにかう人にモチのことをしってもらうために、みんなではっぴょうします。ひららは、紙(かみ)しばいのしゅやくをモチにしました。「モチは、今日(きょう)も元気(げんき)そうにしています。なぜなら、おそうじをちゃんとがんばっているからです」。あやとは、モチのクイズ。「モチのすきなたべものはなーんだ? せいかいは、パセリです」。なつは、モチとの毎日(まいにち)を人形(にんぎょう)げきに。「モルモットだ!」。「名前(なまえ)は“モチちゃん”っていうんだね」。「せいべつはメスなんだね」。「モチちゃんのことをもっとしりたいね」。「でもどうすれば、モチちゃんのことをいっぱいしれるかなぁ」。
3人がおばけの学校にもどってきました。「なかよくなれていいな~」といわれ、「モチのすきなたべものも、おせわしたからわかったんだ~」とあやと。「モチの気もちになるのがだいじなんだよ」とひららもいいました。「ぼくもおせわしたーい!」という子もいます。「かわいがってね」となつ。そんなみんなを見ながら、ホーレイ先生が、「モチはこれからも大切(たいせつ)にしてもらえそうだね。みんなもおせわできるかな?」といいました。ホーレイ!