(オープニングタイトル)
「さむーい! 北風(きたかぜ)でピューッてとばされそうになった」。「外(そと)に出たくないなぁ」。子どもたちがはなしています。「おやおや? 冬(ふゆ)の外にはたのしいことはなにもないのかな?」とホーレイ先生。「あるよ。雪(ゆき)あそびとか、こおりをさわったりとか」。「お花さいてるかなぁ?」。「虫はどうしてるんだろう?」。「冬にしかないものがあるかもしれないよ」。「わぁ、みんなでさがしにいきたーい!」とみんな。「はいはい。人間(にんげん)のすがたにしてあげるから、冬にしかないものをさがしておいで。ホーレイ!」。先生がステッキをひとふりすると、子どもたちはへんしん!
人間(にんげん)のすがたになった、あかね、しう、けいの3人が、公園(こうえん)にやってきました。冬(ふゆ)の公園にはどんなものが見つかるかな? 「しもばしらとかあって、それをふんだり…」とあるいていくと、「あっ、あった!」。あかねがなにか見つけました。「ここ! ここ見て!」。「しもばしら!」。「こおりみたいなのが」。土の中にしもばしらができています。さわってみて、「わぁ、つめたい。けっこうしめってる」としう。「れいぞうこみたい」とあかね。「これ、いちばんでっかい!」。けいが大きなしもばしらを見つけました。「ほうせきみたい」としう。ずいぶん大きなしもばしらですね。
「ここが、ふむとカリカリいってた」。しうが、しもばしらのあるところをふみながらいいました。あかねとけいもじめんをふんでみます。「あ、ほんとだ!」。「ほんとだ。カリカリいってる!」。音をきいて、たしかめました。「冬(ふゆ)はさむいから、こおりが土にちょっとずつできてくるとか?」としうがいいます。なるほど。さむいから土の中にこおりができるのかもしれませんね。
「あ、あそこになんかありそうじゃない?」。あかねがはしっていきました。しばふの上の木のきりかぶに…。「あった! カタツムリ!」とあかね。からの入り口のほうは色(いろ)がうすく、おくのほうは色がこく見えます。「うすいところはいなくて、こいところはカタツムリがいるから、中に入っているってことがわかる」とあかね。さらに、「とうみんしているから、ここにカバーがついている」といいます。見ると、入口がふさがっていました。どうしてわかったのかな? 「ほいくえんでカタツムリかってて、そのときに見たの」。
「うわぁ、でっかい木があった!」。しうが大きな木を見つけました。木のみきをさわって、「なんかザラザラしてる。秋(あき)は赤いもみじとかいっぱいあったけど、冬(ふゆ)になるとぜんぶはっぱがなくなってることがおおい」といいます。なるほど、はっぱがすっかりなくなって、えだだけになっていますね。
冬(ふゆ)のもの、ほかにもなにか見つけられるかな? 3人は、公園(こうえん)で花だんのおせわをしている山口さんに出あいました。「お花は冬、どうやってそだつんですか?」ときくと、「ほとんどの花はね、まだお花にならないで、ねてるとおもいます」とのこと。そして、「もう、めが出ているから、さがしたらいいよ」とおしえてくれました。そこで花のめをさがすと…。「あ、つぼみ! ちっちゃいめがあった」と、あかねが小さいめを見つけました。花だんにも小さな花のめが。「どんな花のめですか?」ときくと、「チューリップ」と山口さん。春(はる)になったらチューリップがさくのです。たのしみですね。
さて、つぎはなにをする? 「紙(かみ)ひこうきやりたい。北風(きたかぜ)がふいてると、けっこうたかく上がるかなって」としうがいいます。なるほど、けっこう北風がふいています。さっそく、紙ひこうきをつくってみましょう。できあがったら、みんなでいっしょにとばします。「せーの、それっ」。とんだ! 北風にのって、ずいぶんとおくまでとばせましたね。
いろいろな、ゆきあそび。スコップで雪(ゆき)をあつめて、雪山づくり。雪をまるくかためてつみあげて、雪だるま。雪のおうち、「かまくら」をつくろう。雪のしゃめんをすべりおりる、そりあそび。
みんながきょう見つけた“冬(ふゆ)”について、まとめてみます。どんなふうにまとめようかな? するとしうが、「冬といえばお正月でしょ。お正月のあそび、カルタ」といいました。そこで、カルタのふだに、みんなが見つけた“冬”をかくことにしました。しうがまず『しもばしら』とかきました。「木の下の日かげ、しめってるばしょにたくさんあった。シャキシャキしててふんだらいい音がした」。けいに「虫、さがしたよね」といわれ、あかねは「カタツムリ、とうみんしてたよね」とおもいだし、『かたつむり』とかきました。
けいがかいたのは『かみひこうき』です。「やさしくなげると、北風(きたかぜ)がどんどんふわふわってとんでくる」としう。さらにあかねは、『チューリップ』とおもいだしました。チューリップのめの絵(え)をかきます。するとけいが、「冬(ふゆ)になんでめがそだつんだろうっておもった」といいます。「だって、もうすぐ春(はる)だからじゃない?」とあかね。「あったかくてぽかぽかするから、『あ~春だ』って出てくるんじゃない?」としうがいいます。「春がちかいからね、いま」とあかね。「うん、そうだね」とけい。
どんなふうにかけたかな? まずは、あかね。『かたつむり ふゆだから とうみん中』。つぎは、しう。『しもばしら しゃきしゃきいい音 きもちいいな』。けいは、『かみひこうき たかくとんで しんきろく』。みんなはほかにもいろいろな絵(え)とことばをかいて、たくさんカルタができました。では、このカルタであそびましょう! 『かたつむり ふゆだから とうみん中』。「ハイッ!」。『はっぱがね…』。「ハイッ!」。みんな、冬(ふゆ)にしかないものをたくさん見つけられましたね。
「ただいま!」。3人がおばけの学校にもどってきました。「たくさん冬(ふゆ)にしかないものを見つけて、カルタにしたよ」。しうがみんなにほうこくします。「これ、チューリップのめをかいたんだ。花がさいたら2年生だね」と、あかねはカルタの絵(え)を見せました。「わたしもカルタやりたい!」。「わたしも!」。「ぼくも!」。そこで、みんなでカルタをすることに。しうが、ふだをよみます。『きたかぜ ぴゅうぴゅう きもちいいな』。「ハイッ!」。みんなたのしそうです。「いいねぇ。みんなも、冬を見つけてあそんでみてね!」とホーレイ先生がいいました。ホーレイ!