月は、地球から３８万キロメートルはなれた宇宙にあります。天体ぼう遠きょうで月をのぞくと、表面がでこぼこしています。もっと近くで見るとどうなっているのでしょうか。今から３０年以上前、アメリカで巨大なロケットを使って、月に行く計画が立てられました。１９６９年、三人の宇宙飛行士を乗せたアポロ１１号宇宙船が、月へ向けて打ち上げられました。宇宙船は、三日かけて月にとう着しました。こうして、月にはじめて人がおり立ったのです。月の上では、地球の上とくらべて物が軽くなります。重さ１００キログラムの宇宙服を着ていても、かるがると動くことができます。月には水も空気もありません。宇宙服なしでは生きられない、砂と岩だけの世界です。月は人間が行ったことのある、ただ一つの天体なのです。