ねらい

化学的な反応を使って、酸性雨の被害を防ぐ方法を知る。

内容

木を枯らし、銅像を溶かす酸性雨。被害を防ぐヒントは酸性とアルカリ性が打ち消しあう性質にあります。酸性雨の影響を受けたドイツの森。被害を減らすため、大規模な酸性雨対策をしています。森にアルカリ性の石灰をまくことで、酸性を弱めているのです。群馬県の草津温泉。わき出る温泉はpH2前後の強い酸性です。殺菌力が強く、病気の治療などに使われてきました。わき出た水は川となって流れていますが、酸性が強く、下流では魚が住めず、農業にも利用できませんでした。そこで作られたのが川のpHを調整する中和工場。近くで取れるアルカリ性の石灰を水に溶かし、大量の石灰水を作り、川に注いでいます。石灰水を注ぐ前の地点でpHを測ると、2.04。強い酸性です。石灰水を注いだ直後の下流では、4.27。酸性が弱まっています。石灰水を入れることで、川の酸性が弱まり、魚が住み、水を農業に利用できるようになりました。

酸性を弱める方法
アルカリ性の物質を使って、酸性雨の被害を弱める方法を紹介します。