ねらい

酸性度の強い食品は、腐敗しにくいことなどから、化学的な性質が身近に使われている例について考える。

内容

世界各地にある「酸っぱい」食べもの。寿司、野菜や魚を酢に漬けたもの、ヨーグルトなど…。これら酸っぱい食べ物は酸性です。酸性の食べものには、どのような特徴があるのでしょうか。寿司のご飯で調べてみましょう。寿司に使うご飯は、炊いた米に酢を混ぜて作ります。酢のPHは2.74。やや強い酸性です。普通に炊いたご飯と、酢を混ぜたご飯で、比べて実験してみます。この2つを夏の気温に近い30℃においておきます。3日後、どのような変化が出たでしょうか。酢を混ぜたご飯にはカビは見あたりません。実際に細菌の数はどの位違うのでしょうか。それぞれのご飯から細菌を取り出して培養してみます。普通に炊いたご飯は、1gあたり細菌が6400万個いたのに対し、酢をまぜたご飯には細菌が1000個しかいませんでした。酸性水溶液である酢が、細菌が増えるのをおさえていたのです。酸性のものには、食べものを長持ちさせる働きがあるのです。

酸性の食べ物の特長
寿司や酢漬けなど、すっぱい食べ物が長い間保存できる理由を紹介します。