ねらい

イオン化傾向を利用した電池の開発の歴史を見て、金属がイオンになることに興味・関心をもつ。

内容

金属は種類によりイオンになりやすさが違います。「イオン化傾向」と言います。電池では、2つの金属を電解質の水溶液に入れたとき、イオン化傾向の大きい方の金属が陰極、小さい方が陽極となります。これを利用して最初に電池を作ったのはボルタ。亜鉛と銅、うすい硫酸を使いました。しかしすぐに電圧が下がり、持ち運ぼうとすると液がこぼれるなど、実用的ではありませんでした。それを改良したのがマンガン乾電池。電解液を工夫して、液がこぼれないようにしました。発明したのは日本の屋井先蔵です。その後、開発されたアルカリ乾電池では、より大きな電流が長く得られるようになりました。リチウム電池では、イオン化傾向がより大きいリチウムを電極に使い、高い電圧を得ることができます。リチウムイオン電池では、小さくても、高い電圧、大きな電流が得られます。より長持ちで、よりパワーのある電池を開発するため、日々研究が続けられているのです。

「電池」の歴史
金属のイオン化傾向と、電池の開発の歴史を紹介します。