ねらい

野生のシカが、森の木々や畑をあらす被害が増えているのはなぜか?人間の活動によって、生態系や自然界のバランスが崩れる場合があることを知る。

内容

野生のシカが、森の木々や、畑をあらす被害(ひがい)が増えているという。どうしてだろう?もともと日本では、草食動物のシカを肉食動物のニホンオオカミが食べるという食物連鎖(しょくもつれんさ)により、数のバランスが保たれていた。例えば、シカが増えれば、シカが食べる植物は減るけど、シカを食べるオオカミは増える。するとシカは減り、オオカミも減る。シカが減った分、植物は増え、元にもどる。こうして自然界のバランスは保たれる。しかし、100年以上前にニホンオオカミが絶滅(ぜつめつ)。オオカミがいなくなると、シカは増え、シカが食べる植物が食いあらされるようになったんだ。そこでハンターによってシカが増えすぎないようにしてきた。ところが近年、ハンターの数が減って、シカは再び数を増やし、自然界のバランスがくずれてしまったんだ。

ニホンオオカミがいなくなると…
野生のシカが森や畑をあらす被害が増えている。ニホンオオカミとの関係やその絶滅(ぜつめつ)によって起きることを知って、自然界のバランスについて考えよう!