ねらい

紫式部が、貴族の生活を54巻の「源氏物語」の中に書きあらわしたことがわかる。

内容

今から約1000年前。天皇の后につかえた女性、紫式部が源氏物語を書きました。身分の高い貴族、光源氏を主人公にくり広げられる、恋の物語です。その第1巻。光源氏の誕生が書かれた「桐壺」。「いづれの御時にか女御更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」どの時代でしたか、天皇に仕える女性の中で、特別天皇に愛されている方、桐壺に男の子が生まれました。人びとは、その子を「光の君」とよびました。光源氏です。光源氏は、美しい青年となります。そして、さまざまな女性との出会いと別れをくり返します。第五巻「若紫」。光源氏は庭さきで遊んでいる女の子を見かけました。かごの中に入れていたすずめがにげてしまったと泣く女の子。そのむじゃきな姿に、心をうばわれます。紫式部は、登場人物の気持ちを細やかにえがきながら、54巻におよぶ壮大なストーリーを書き上げたのです。

源氏物語
今から約1000年前、紫式部が「源氏物語」を書いた。光源氏(ひかるげんじ)が主人公の全54巻にもおよぶ壮大なストーリーで、現在も、日本ほか世界中で読まれている。
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