ねらい

雪舟の子どものころの伝説から、雪舟の「絵」への思いがわかる。

内容

室町時代の水墨画家、雪舟。1420年、雪舟は今の岡山県総社市に産まれたと伝えられています。総社市にある宝福寺。雪舟が、子どものころ、禅僧となるために修行した寺として知られています。この寺に、雪舟の伝説が残っています。雪舟は、絵をかくことが好きでした。寺に入っても、絵ばかりかいていました。雪舟を見ていた寺の和尚が、ある朝、雪舟をお堂の柱にしばりつけてしまいました。雪舟が心を入れかえ、修行にはげむようにさせようとしたのです。夕方、和尚が雪舟を柱からほどこうとお堂にいってみると、雪舟の足元に、ねずみがいるではありませんか。おどろいた和尚は、ねずみを追いはらおうとしました。しかし、ねずみは動きません。ねずみは、雪舟が自分の足を使い、自分の流した涙でかいたものだったのです。おどろいた和尚さんは、その後、雪舟が絵をかくことをとがめなくなったそうです。日本を代表する水墨画家・雪舟の才能を伝える話です。

雪舟とねずみの絵
岡山県総社(そうじゃ)市「宝福寺(ほうふくじ)」に今も伝わる幼少(ようしょう)のころの雪舟(せっしゅう)にまつわる伝説。
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