ねらい

雪舟の水墨画から、雪舟がどのような思いで水墨画をえがいたかがわかる。

内容

日本を代表する水墨画家、雪舟。室町時代に中国にわたり、水墨画を学びました。雪舟がえがいた作品のうち、6点が国宝に指定されています。これは、雪舟が秋と冬の自然をえがいた作品「秋冬山水図」です。切り立った崖、重なる岩山を力強い線でえがいています。これは「四季山水図」という作品。長さ16mにおよびます。絵には、四季の景色がえがかれています。まずは、春。険しい山を一人の男がのぼるところからはじまっています。その行く手には、荒々しい岩山がそびえたっています。水辺の景色は初夏。柳の木のみずみずしさがえがかれています。けむるような雨。細い墨の線で表しています。秋。道行く人の着物に、色がつけられています。村のにぎわいです。そして冬。静かな山里です。この作品は、京都を出たあとに雪舟が仕えた大名、大内家に献上されました。雪舟は、自分が持っている技法のすべてを使って四季折々の日本の美しさをえがいたのです。

雪舟の水墨画
雪舟(せっしゅう)のえがく、国宝(こくほう)「四季山水図」は四季の景色を連続してえがいている。この絵には自分のもつ水墨画(すいぼくが)への思いがえがかれている。
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雪舟水墨画室町時代